舶来 六脚堂

本能のままに生きる。
カブトムシ、クワガタをもっと知れるメディア

カブトムシ

サビイロカブトの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『サビイロカブトとは』

全身はビードロのような微毛に覆われ、錆びた鉄のような色をした、シャビーでキュートな女性人気の高いカブトムシです。

国産カブトと比べると、2まわりほど小さな体で飼育も容易に可能です。

また、大きな特徴として、触ると威嚇のために「ジー・ジー」と鳴き声をあげます。

これがまた最高に可愛いポイントです。

マレー、フィリピン、インドネシアに生息しており、日本ではインドネシア スラウェシ島産の個体が多く出回っているように思われます。

大きさは50mmに満たず、25℃で温度管理ができればとても飼育しやすい種で、ブリードも難しいほうではありません。

羽化後、1ヶ月程度で後食を始め、さらに1ヶ月程度で成熟します。

飼育レコードは45.0mm (2019年時点 BE−KUWA参考)

和名:サビイロカブト

学名:Allomyrina pfeifferi

♂43mm 先が大きく割れた頭角

♂ブロンズのような色がとてもシャビー。まるでアンティーク。

このページではサビイロカブトの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は6ヶ月ほど。

飼育の適温:

25℃

成虫育成メモ:

ペアリングは意欲旺盛なので、一緒のケースで飼育すると♂が♀を追い回して

疲れちゃいます。別々のケースで飼育することをおすすめいたします。

あと、サビイロカブトは鳴くんです。超かわいいです。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態で

あることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食までは約1ヶ月。成熟は後食が始まってからおよそ1ヶ月程度でしょうか。寿命はそれほど長くないので早めにペアリングしましょう。

産卵方法はマット産みですので材は不要です。完熟系のマットを使用します。

産卵セットの方法

産卵管理適温:

25℃

産卵数の目安:

手法によりますが1回で20個以上産むこともあり、セット回数によっては50個近く産むこともあります。

こちらはサビイロカブトのペアリング動画です。成熟していればあっという間です。

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

発酵マットでよく育ちます。

また、温度が低いと、蛹の状態で羽化できず★になることが多いので注意が必要です。

【えさ交換回数】

800CC程度のボトルなら交換途中1〜2回程度でしょうか。

※ただしマットの劣化や食いつきの量にもよります。大きなボトルを使っても極端に大きくは ならない印象です。

【設定温度】

25℃前後

【孵化から羽化までにかかる時間】

8〜9ヶ月程度。♀のほうが1ヶ月ほど早く羽化してきます。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

人工蛹室のサビイロカブト。

DAISOのクリアケースに、オアシスをくり抜いて作ったものです。

左下の前蛹はマットがコバエに侵されたので緊急避難。右下の羽化個体は他の子達に危害を加えないように、慎重に慎重に、ティッシュに水を含ませてプリンカップへ移動しました。

この記事は2023年4月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

★★★★★★★★★★★★★★★★

たくさんの種類のカブクワ情報発信中です!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)  ぜひフォロー& 通知を取ってください!

★★★★★★★★★★★★★★★★

2022-12-15

サビイロカブトの飼育。いよいよ始めます。

ーーーー六脚堂 飼育レポートーーーー

機会があったらやりたいな〜。可愛いしな〜と思ったらショップに成虫がいました。

想像以上に錆びていました笑

娘もかわいい!と言ってくれたので、うちに迎えることにしました。

産地:マレーシア キャメロンハイランド

累代:CB

羽化:♂ 2022年 11月 35mm

           ♀ 2022年 11月 フリー

【22年12月15日】

成虫をペア購入しました。ショップでは未後食ということだったので少し待ってみましょう!

【23年1月26日】

そろそろ♂も♀も、ゼリーの食べる量が増えてきて動きも良くなってきました。

寿命が半年くらいなので、いいタイミングでは?と思い、同居させます。この子達はハンドペアリングは不要ですね。入れた途端に♂は♀に向かっていきます。

その日のうちにペアリングも目視確認が取れましたので、セットを組みましょう!

【23年1月27日】

産卵セット①を組み♀のみin。

セット内容は、月夜野きのこ園さんの完熟マットを下3割をガチガチに固く詰め、あとは8割程度までポンポンと抑えくらいにしました。爆産種と言われていますので、デジケースHR-2で組みます。大きなケースに入れてたくさん撮れすぎても困ってしまうので。

マットは強く握ってみると、しっかりと団子になったので今回は加水しませんでした。

【23年2月1日】

たったの5日で卵がケースの端に確認出来ました!!

そして、このタイミングで♀が表面に上がってきていましたので救出しました。セットを組んだときにゼリーをいれると、マットが汚れたりコバエがよってきたりするので今回は入れていませんでした。

こまめにチェックできるなら私はゼリーは入れておりません。じっくりと産卵させたいなら、ゼリーを2つ分くらいカットして入れて、1週間毎に取り返したほうが良いでしょう。(その間はみたりケースを持ち上げたりはしないように!)

【23年2月3日】

2日間、ゼリーを食べてもらい、再度産卵セット②にinしました。セットは、前回のセット①同様、月夜野きのこ園さんの完熟マットにて行います。

最初もそうでしたが、特に匂いも出ていなかったのでガス抜きはしていません。ビニールから出して、かき混ぜながらよく空気に触れさせました。

【23年3月1日】

産卵セット①が、約1ヶ月経ちましたので。割り出しを行います。

22頭ゲット!

【23年3月22日】

産卵セット②の割り出しを行い、順調に29頭ゲット!

数が多いので、2頭づつ700ボトルへ。余った1頭は1000ボトルへ。

マットは引き続き、完熟マットです。

今後、この子達がどの様に成長したかはまた後ほど!!

【23年10月】

この子達は、順調に羽化しまして、幼虫の販売や成虫の販売をさせていただきました。

ほぼ100%の完品率でしたが写真を残していない凡ミスを犯していました。

累代用に、2♂3♀ほどキープしていたのですが、温度管理ミスで幼虫を全滅させてしまい累代が叶いませんでした。とても残念です。

サビイロカブトは常にそばに置いておきたい種なので、また良い種親が見つかったら飼育レポートを再開します。

参考にならずすみません!!!

★★★★★★★★★★★★★★★★

たくさんの種類のカブクワ情報発信中です!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)  ぜひフォロー& 通知を取ってください!

★★★★★★★★★★★★★★★★

2024-04-28

サビイロカブトのリベンジ飼育を行います。

ーーーー六脚堂 飼育レポートーーーー

前回の子たちは累代1周で途切れさせてしまったので、新たな子を飼育したいな〜とタイミングを図っておりました。サビイロは本当に可愛い。従業員も、私の娘も一目惚れ。ジージー鳴くところが最高に可愛いと言っております笑

大きさ、佇まい、鳴く。これが女性にウケているのでしょう。

ならば増やす。無尽蔵に増やす。今回のテーマです笑

前回の子は、産地がマレーシア キャメロンハイランド産でしたが、今回は産地違いです!

【24年4月28日】

オークションで成虫をペア購入です。恒例のスペックです。

産地:スラウェシパロロパル

サイズ:♂ 37mm  ♀ 35mm

羽化日:24.3月

状態:未後食

ちょっとだけ大きめで、玉のような子どもたちです。大きめなせいか、2ヶ月近く経ってまだ未後食。(3月羽化となっていますが、後半だったのかも知れませんね。)

ということで少し待ってみましょうか。

サビイロカブトは鳴きます。まじファニーです。欲しくなっちゃいます。

見てやってください。

【24年5月2日】

輸送によるショックからか、数日で♂♀共にゼリーを食べ始めました。

あとは成熟を待つだけです。サビイロカブトの場合、後食1ヶ月も待てば大丈夫のはずです。

とはいいつつ。。。

【24年6月30日】

気がついたらやや2ヶ月経っていました。増種、記事制作、本業、虫イベントの企画、運営に追われていたらあっという間です。

ゼリー交換での♂♀の勢いを見たら、これは今だ!と思いまして、載せてみましたところ。。。

光の速さでペアリング成功です。

【24年7月2日】

産卵セットを組みました。

ケースはデジケースHR-2。なんか、廃盤になったのかな?というほど流通していないですね。六脚堂的にはこのサイズの子たちにはベストサイズだと思っているのですが。。

マットは完熟マットの中古を冷凍したものです。多少粘りも出てきていい感じだと思います。サビイロカブトは交尾意欲が旺盛だし、ハマれば卵も相当産むし。よく出来た子です。

通常は一回組んで幼虫大きくなるまでほっておくのですが、♀が出てきたら次に移動させて数を取りに行きたいと思います!!

GO!サビマル!

★★★★★★★★★★★★★★★★

たくさんの種類のカブクワ情報発信中です!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)  ぜひフォロー& 通知を取ってください!

★★★★★★★★★★★★★★★★

KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

《Xのアカウント》

X:@kazuhiroyoshii