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ゴロファアエギオン(アエゴン)の飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ゴロファアエギオン(アエゴン)とは』

ゴロファ属(タテヅノカブト属)の、コロンビア、エクアドル、ペルーに生息するカブトムシ。

タテヅノカブトと呼ばれるだけあって、垂直に伸びる胸角と、すらっと前に伸びる頭角が特徴です。

また、褐色のボディが魅力的なゴロファアエギオン。タテヅノカブト属の中では「ゴロファポルテリ」についで2番目に大きくなる種なのですが、サイズ感はポルテリが100mm程度になるのに対しこのアエギオンは80mm弱と一回り小さいため、見た目の迫力は劣りますが美しさは引けを取りません。

以下にも記しますが、ビフィドゥス、スパサ、ガウジョンなどとほぼ同等の大きさと感じます。

色味の違いや胸角の若干の違いがあるので、ゴロファ属だけのページを作りたいですね〜。

頭部と胸部の間に黄白色の毛はヘラクレス率いるディナステス属同様、イケメン感を漂わせます。

胸角は基部付近でやや後方に反り返り、途中から真上に伸びて先端付近でやや太くなって前方へ湾曲。ガウジョン、ビフィドゥスと見た目はとても似ており、生息地も南米ペルー。

生息地が被っているので交雑してないのだろうか。一応偉い人が違う種だとしているので、そう理解しましょう。(亜種にならないのは、基準となる種を選定できないから??)

カブト派の六脚堂としては、ゴロファ属の飼育はそこそこできているので近年コンプリートしておきたいところです。

この子は六脚堂で羽化してきました。頭角を伸ばして71mm。 

ゴロファの威嚇ポースはお約束で。

♀ちゃんも威嚇ポーズを解いてくれません笑

♂♀ともに威嚇。

ゴロファ属は♀の色味で少し差があるので覚えておきたいですね〜。

クラビゲール、ポルテリ、テルサンデールの♀は胸部、上翅と真っ黒。

ガウジョン、グロブリコルニスは胸部黒、上翅はうっすらと茶系。

スパサは胸部が黄色で上翅がこげ茶。

ビフィドゥスは上翅だけ茶系。

ミヌトゥスは胸部も上翅も褐色(限りなくオレンジ)。

いつか、自分の飼育個体で標本箱を作りたいですね〜。

おしりの毛もふさふさ。ゴロファはフサフサ系が多いかもしれません。

裏側もふさふさ。

サイズ感は♂45~75mm程度 ♀30〜40mm程度

♀にクセがあると言われるゴロファ属ですが、アエギオンは割と産んでくれる種ですので是非、飼育にチャレンジしてみてください!

和名:ゴロファアエギオン(アエゴン

学名:Golofa aegeon

このページではゴロファアエギオンの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

飼育方法は以下のとおりです!

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は 3〜6ヶ月

飼育温度:

20〜24℃前後

(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう。)

成虫育成メモ:

1ヶ月程度で後食を開始します。

成熟の目安は後食から2週間程度でしょうか。割とすぐに全開に食べる印象です。

寿命は長くは無いので、ペアリングのタイミングは早めに!

♂と♀を同じケース内で飼育することは避けたほうが良いでしょう。ケースは、小ケースで十分ですね。

《飼育ケース表》

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

成熟まで:

1〜2ヶ月程度で後食がスタート。そこから2週間位で16gゼリーを♂も♀も1日で食べきります。こうなったら成熟は完了と考えます。

たっぷりと食べさせて体力を蓄えてもらいましょう。

成熟していれば、♀に♂を乗せるだけですぐにペアリングが始まります。

産卵セット:

カブト用完熟マットのみでOKです。フォーテックのカブト一番との相性は良いようです。

確率を上げる場合は黒土を1/3くらい混ぜるとねばいも出て良いと思います。

水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度。(水が染み出るようでは多すぎです!)

セット期間は2ヶ月程度で。採卵の場合は2週間に一度で良いでしょう。

ケースは中ケース程度で良いと思います。温度は♀の状態次第ですが、23〜25℃で設定すると良いと思います。

《ケースサイズ表》

【ペアリング方法】

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて足場を作ってあげてもOK。

2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。

3)同居ペアリング

  ♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。

  ※ほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

□□□ 幼虫の飼育方法 □□□

【お勧めのエサ】

カブト用発酵マット。無添加のものが理想的です。

【えさ交換回数】

幼虫期間が長いので、プリンカップ200→800CCボトル。程度で問題ありません。

交換は途中2〜3回程度。(ボトルサイズによります)

【設定温度】

20~25℃程度で。

【孵化から羽化までにかかる時間】♂♀ともに10〜12ヵ月程度。

六脚堂では春夏23〜24℃、冬20〜21℃管理でした。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2025年2月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2024-11-06

アエギオンの成長期。

【24年11月6日】

7月に割り出しましたアエギオンちゃんの幼虫たち。

全部で17頭です。そろそろ3ヶ月も過ぎた頃なのでマット交換、ボトルも800CCから1600CCに引っ越しをしたいと思います。

ポルテリの次に大きくなりとはいえ、1回りは小さいアエギオン。ケースを使わずにこちらのボトルで行きます。このボトルは1600CCのブローボトルですが、穴が小さめなのでワンダリングを始めた幼虫が脱出することも無いだろうとチョイス。

※六脚堂でも販売されております!

ではまず1頭目です。

21g。

ここからは幼虫体重表kがメインです。備忘録も兼ねているのでね。

使用したマットは、アルプスマットです。非常にお手頃な価格ですが、発酵がやや浅めのためカブト系に使うなら加水して寝かせる時間が必要ですね。

25g。

21g。大体こんな感じで推移していくのでしょうかね。

お、これは♂かな?

ということはこれまでのは全部♀??

21g。

この個もいい感じで。

写真ではちょっと見にくいですよね〜。♂マークがポチッと見えます。

自分はあまり幼虫にストレスを与えたくないので、ぐいっと広げて確認することは普段あまりしません。

顔の大きさと、全体的な体重の推移で大きく分別しています。

20g。

♀ちゃんが多いのか。それとも成長の良い子が数頭いるだけなのか。。。

これもいい!!このまま伸びて!

ポルテリハ60gえお越えてくるのですがアエギオン(アエゴン)は40g位がいいところかも知れませんね〜。

26g。

小さい。

あ、温度は夏も冬もおよそ21℃くらいで管理してきました。

28g。

小さい子もいますが、要は蛹化時までに大きくなればいいってことで。

ざっとここまでですね。

ポルテリのように大きくないこともあって、ここまで800CCボトルでも十分でしたね。

もしかしたら500CCくらいでもここまで持ってこれたのかも知れない。いや無理かな?どちらにせよ、私のように交換タイミングを逃してしまうタイプの人間には、大きめのボトルでやっておくことが正解ですよ笑

なので、今回1600CCのボトルへの交換で大正解なのかも知れません。

では!続きをお楽しみに!!

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2025-02-03

蛹化を始めたアエギオン。

ーーー六脚堂 飼育ブログーーー

【25年1月13日】

24年の7月に、2令で割り出しましたアエギオン。残念ながら割り出しの写真が残っておらず、前回ブログよりマット交換の写真しか掲載できないという体たらく。。。

皆さんに成長期を見てもらって少しでも飼育に役立ててもらいたい!という志も、忙しさには勝てませんね。

という言い訳をしつつ、今回も交換を!

と思ったのですが。。。。

蛹化しとるやん!!

え、ちょっと待てよ??

7月で2令ということは、ざっくり5月に孵化と考えて、、、8ヶ月で蛹化。

ここからどのくらいで出てくるんだ??

こっちの子は前蛹だな。

これもかなり黄色いですね。

でもって、

出ましたワンダリング!!

蛹になる場所を探して、マット上にあらわれると言われておりますが、今回脱走されない対策として、この1600ブローボトルを使っているのですよ!!

穴が小さい。

これが答えです。800ボトルでも小さい穴が3つのものなんかがありますよね。

自分はポルテリなんかだと、抑制ケースの小サイズで飼育していますので、脱出れるかもというストレスは無いのです。

カルコソマ系(コーカサスとかアトラスとか)も、飼育ケースで幼虫管理しています。おすすめですよ。


ということで、この幼虫を頬って置くことはできません。

そのままワンダリングが続くと、幼虫が「痩せちゃいます。」

ということで、半分マットを出しておいてから、残ったマットをガチ詰めしましょう。

こんな感じで。

霧吹きで加水してあげると固まりやすくなります。

ちゃんと食べていっぱいフンをしてくれていれば、黒土のようになったマットが固まってくれます。(発酵も進んでいると最高ですよね。)

はい。これですぐに蛹室を作ってくれます。(当社比)

あとは羽化を待つだけ!!

うっひょ〜〜。カブト好きでゴロファ好きにはたまらない時期が来ますよ〜〜〜。

近況:

昨年引っ越して、1Fにこしらえたブリードルームで、初の真冬を過ごしております。

エアコンでの温度管理は楽でいいですね。ただ、真冬にこいつが止まってしまったら。。。と思うと恐怖感が増します。

あとは地震対策ですよね。十勝沖地震レベルのがもう1回来たらやばいよね。

その時は、虫どころじゃないのかも知れないけど、我々サイドからすると虫を守ることしか考えられない。

揺れには耐えられても温度は復旧できないのか。

いろいろ考えると、どこまでリスクヘッジできるのかがポイントなのかも。

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2025-05-29

アエギオンが自力ハッチしてきましたよ〜。

ーーー六脚堂 飼育ブログーーー

【25年5月29日】

いよいよ自力ハッチしてきました。

羽化したのは4月末ころに確認していましたので、ボトルの上の部分のマットを1/3程度捨てておいて、ハッチしても空間を残して準備しておりました。

後食までの管理をするよりも、自力ハッチですぐに全開に食べてもらおうという魂胆でした。

ショップがオープンしましたので、未後食よりは後食済みで即ブリ個体が喜ばれます。未後食の場合は床材を多めに引いて生体を見えなくしちゃっているから。という理由もありますが、生体のことを考えると少なめにはできないんですよね。

ただそれがお店としてベストだとは思っていないので模索します。

第1便、2便でいい感じにペアで出てきてくれたので、すでに販売に回ってしまいましたが、このあと8頭ほど控えています。

羽化不全は1頭だけ。

17ボトル中、4頭が3令で☆になりました。今回の子達の累代にはカブト一番で安全に行こうと思っております!

おしりもふさふさ。

ゴロファはたくさんシャッターを切ってしまいます笑

そういえばお客様より、このアエギオンは♀が黒くないんですねって言われました。

黒化型ってのがいるみたいですね。黒もいいけど、♂♀揃ってきれいに色がついている方が断然目の保養にはいいですけどね!!ww

旅立った子達は、順調に産卵報告をいただいております。とても嬉しいです。

近況:

あと六脚堂で成功していない、もしくはやっていないゴロファといえば。。。

グロブリコルニス、ピサロ、ミヌトゥス、エアクスあたりかな。エアクスって手に入るの??

(25年7月に調べたところ、ゴロファエアクスは動植物防疫法で輸入禁止になってますね。これはNGでした。)

全種が同時羽化をおじいちゃんになる前に成功させて写真に残したいかもな〜。

そんなチャンス、一晩で国士無双2回やるくらい難しいかもな。。。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

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