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ノゲイラゾウカブトの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ノゲイラゾウカブトとは』 

ゾウカブト種は多種存在していますが、よく知られている中でも特に人気種なのが「エレファスゾウカブト」。今回のノゲイラゾウカブトはこのエレファスゾウカブトの亜種となります。

見た目もそっくりで、ちょっと見ただけでは判断ができないほどそっくりです。

産地は、メキシコ南部。シロアナ州産のものが日本では流通していますが、現在は治安が悪化しており今後の輸入はどうなるか見通しがついていません。

見た目の大きな違いは、両サイドの胸角にあります。

まずこちらが、ノゲイラです。(暴れるのでだいぶ微毛が抜けてしまっていますが。)

そしてこちらがエレファスゾウカブトです。

ノゲイラは、胸角には最初から微毛が生えていませんが、エレファスにはあります。

また、ノゲイラのほうが太く、少しねじれがありますが、エレファスは先に尖っていく感じ。こうなったらオキシデンタレやイイジマも並べてみたいですね。

サイズ的には、アヌビスゾウカブトほど小さくは有りませんが、エレファスよりも全体的に最右は小さめとなります。

♂で80〜120mm程度、♀で50〜70mm程度です。

さらにゾウカブト種は、大きく2種類に分かれているのをご存知でしょうか。

黒いボディの種と、茶色の微毛に覆われる種と分かれています。

黒い種では、

レックスゾウカブト(旧アクティオンゾウカブト)

・ヤヌスゾウカブト(ラミレスゾウカブト)

・ヴァズデメロゾウカブト

他にも茶色の微毛の生えている種では

・エレファスゾウカブト

ギアスゾウカブト(プランディ、ポリオン、ルンバッシャーなど)

アヌビスゾウカブト

・イイジマゾウカブト

※亜種関連についてゾウカブトは様々論争が有るので、ひとまずこのようなイメージで。

また、ゾウカブトの場合羽化までの期間が長いことで知られますが、黒い種は2〜3年かかりますが、茶色の種は1年半から2年で羽化してくることも特徴と言えます。

エレファスゾウカブトの、ビロード調の体毛で覆われれるボディはまるで高級絨毯。

体長ではヘラクレスなどには敵いませんが、身体の太さ、厚さはでは負けません。

♀は産卵セットに入っておりまして撮影ができておりません。。。ただ、エレファスの♀とほぼ同じです笑

和名:ノゲイラゾウカブト

学名:Megasoma nogueirai

ここからは、ノゲイラゾウカブトの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は意外と短く、3ヶ月〜6ヶ月ほど。

飼育の適温:

22〜25℃程度

成虫育成メモ:

ペアリングをすると極端に寿命が短くなる印象。成熟するとフシューフシューフシューと威嚇音を立てるのがとても可愛らしいです。

反面、成熟期のゼリーの消費量が半端ないです。ヘラクレスを超えてる?くらい食べます。

60gのゼリーが1日で消えてなくなるレベルでこれを毎日あげると破産してしまうのと、その分おしっこの量も相当増えるため、ケース洗浄が頻繁になります。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

【成熟まで】

後食までは約1ヶ月と早めです。成熟は後食が始まってから1ヶ月程度と言われています。

成熟すると、60gのゼリーを1日で食べきってしまうので、判断はしやすいと思います。

この期間を見計らうと、♀のポテンシャル次第ですが相当な産卵数を期待できます。

《ペアリング方法》

カブト系は、ハンドペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。

3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。

とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

こちらはエレファスゾウカブトのペアリング動画です。

【産卵方法】

産卵方法はマット産み。

完熟系のマットを使用します。フォーテックのカブト1番がオススメです。

産卵管理適温:

20〜25℃

産卵数の目安:

手法によりますが1回で20個以上産むこともあり、セット回数によっては100個近く産むポテンシャルがあります。

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

完熟系の発酵マット。ヘラクレス用のマットでも大きく育ちます。

カブト1番が良いでしょう。

【えさ交換回数】

3令までは1400CCのボトルで十分ですが、3令からは2000CCのブローボトルや、5リットル以上の中ケースで飼育するのがおすすめです。小さくても問題有りませんが、交換頻度が高くなります。

2000CC程度のブローボトルなら交換は5〜6回程度でしょうか。

※ただしマットの劣化や食いつきの量にもよります。♂の大型を狙うなら各種大ケースなどを利用したほうが良いでしょう。

【設定温度】

23~25℃前後

【孵化から羽化までにかかる時間】

約1年半から2年程度です。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

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2025-07-18

ノゲイラをはじめます!!

ーー六脚堂飼育ブログーー

いよいよノゲイラまでやってまいりました!!

ゾウカブトはエレファスからスタートし、オキシデンタリス、ギアス、アヌビス、レックス、ラミレスと通って来ましたが、良いタイミングでした。

個体数も少ないので、なかなか着手するに至らなかった種です。

即ブリでしたので、早速ペアリングを試みましたが

♀ちゃんが受け入れず、、、

自分はカブト系の場合、10〜20分程度で受け入れなければ次の日や2〜3日後にリトライするようにしています。なんだか、♀の受け入れが無いときに無理にペアリングをしても弱ってしまったり産みが悪い印象なので。

数日後、机の横で同居させていたらしっかりと決まりました。その後の写真です。

(経理の子が私の打ち合わせ中に決まってましたよ!と報告有り。)

【25年8月21日】

産卵セットを組みました。

カブト1番に、黒土を少し混ぜてみました。ケースはDAISOの衣装ケース。20リットルのやつです。おそらくこれで結果は出ると思っています。

12日間経ちました。バラして見ましょう。

じゃじゃーーーーん!

しっかりと有精卵!!!

ぼろぼろー!っと出てきましたよ〜。さあ、合計は!

と、その前に!!

♀ちゃんは元気です。これで2回戦目へ突入できます。どんどん産んでくれたもう!!

全部は写っていないけど、合計でなんと!

22個採れました〜。自前の保管分はこれでいい感じなので、100個はほしいですね。ここから取れるものは販売に回していこうかと思います。

何個まで行くか期待していてください。

しっかり有精卵。ダメそうなのが1つもなかったのがいい感じです。

羽化ズレ対策を兼ねて、次の採卵以降は30日ほど間を空けて行こう。と思っていますが、そこまで気持ちに余裕を持って管理できるかが心配です笑

近況:

8月の来店ラッシュで相当仕入れもしました。お陰で生態写真もたくさん撮れましたがブログの更新がままならないです〜

嬉しい悲鳴ですが、ユーザさんのためにブログは継続していきます!

気合だー!!

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

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