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クワガタ

ビプラギアトゥスノコギリクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ビプラギアトゥスノコギリクワガタとは』

インド北東部・ミャンマー・タイ・ラオス・マレー半島・ベトナム北部・中国(雲南省)・香港に生息する、色彩豊かな小型のノコギリクワガタ。

体長は♂大体19mm~40mm程度。♀19mm~28mm程度ととてもちいさく、BE-KUWAの飼育レコードは48.6mm(長歯)だそうです。

こうなると結構な迫力だと思います。実際に、写真で見るのとリアルで見るのとでは違いがありますが、小型種の1cmの違いは、幅も厚みも相当違うものです。

大アゴと頭部は黒く、前胸と上翅は褐色の中に黒色部があります。

野外ではほとんどが短歯型で、長歯型は見られませんが、飼育では長歯を出すことができます。

和名:ビプラギアトゥスノコギリクワガタ

学名:Prosopocoilus biplagiatus

♂♀とも微妙な丸みを帯びたラインがとてもCute。

写真で一目惚れして購入しました。(タイ ドイサケット産)

♂33.4mmの個体。

♀25.6mmの個体。

 マット飼育でも問題なく飼育できます。 特に気が荒いところもなく、♂♀一緒に飼育できるのも良いところ。

このページではビプラギアトゥスノコギリクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は2年程度。長生きですね!

飼育温度:

15~30℃ 寒さ暑さに強い様です。

成虫育成メモ:

成熟をしっかりさせれば産卵数は多い方です。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食・成熟:

羽化後およそ2ヶ月程度で後食開始とともに成熟している様子。(個体によりけりと思います)

材産み:

産卵材にもマットにも産卵するが、材のほうが多いと言われています。産卵木はクヌギ、コナラどちらでもOK。

非常に多産で皿木にさえも産卵し幼虫がそのまま羽化するほどである。 

微粒子系の完熟マットを使用し、水分はオオすぎず、少なすぎずで。

産卵管理適温:

23~25℃前後

産卵数の目安:

10〜20個程度

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

発酵マット飼育で。

廃菌床マットでも飼育は可能ですが、40mm(短歯)が作出されたというブログも有りました。

六脚堂おすすめマット

六脚堂おすすめマット

メーカー マット
月夜野きのこ園 完熟マット
SANKO 育成クヌギマット
フジコン プレミアム 有機くぬぎ微細 フレーク
KBファーム 栄養フレークEX 50L(大袋)

【えさ交換回数】

500〜800CC程度のボトルなら交換途中1回でOK。

【設定温度】

18〜20度の低温管理の菌床飼育で長歯型が羽化する様です。

【孵化から羽化までにかかる時間】およそ半年程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年4月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2023-03-25

ビプラギアトゥスの飼育記!

ーーーー六脚堂 飼育レポートーーーー

なんか気軽に飼育累代できる種はないかな〜なんて思っていたところ、見つけちゃいました!

『ビプラギアトゥスノコギリクワガタ』です! 

メリーメンガタや小型系のクワガタは背中が美しい子たちが多いですよね〜。この子もご多分に漏れず、一目惚れ系の種です。なので増やして見たいと思います。

スペックは以下の通り。

産地:タイ ドイサケット

累代:CBF2

羽化:♂ 2023年1月 33.4mm

           ♀ 2023年2月 25.6mm

【3月25日】

長旅を経て六脚堂にやってきました。未後食ということでしたがゼリーを入れたところ、揃って後食を開始しました。

【3月26日】

よく考えたら、♀を挟めるアゴでは無いので、すぐに同居をスタート。

小さいので、すぐに成熟していると判断。

【4月5日】

産卵セットに同居のままinしました。

産卵セットは、完熟マットをふるいにかけて微粒子っぽくしてみました。(残ったマットは大型カブトのマットに混ぜます。)

加水はセオリー通り。握って染み出ない程度で、2300CCボトルが余っていたのでボトルにセット。

幼虫で割り出したいので、6月末くらいまで待機しようかと思っています。

【6月25日】

割り出してみたのですが、0でした。。。

再度セットです。1回目は固く詰めすぎたかな?と思い、少し緩めに組んでみます。

(なお、1回目も2回目も材を入れていません。)

【8月1日】

周囲に幼虫も見えません。。。

でも、内側にいるかも!!と思い、確認しましたが。。。『0個』!!!

ゼリーも継ぎ足ししていましたが、♂も♀も☆になってしまいました。

今回の敗因を考えてみます。

1)後食してるとはいえ、同居が早すぎた。

 →ペアリングを目視はできていない。

 →もう1ヶ月待っても良かったのかもしれない。

2)マットのみで産んだ。というブログを見ていたので材を入れる必要が無いと思った。

 →油断せず、環境づくりに材を入れても良かったかもしれない

3)まだ寒い3月に、遠距離で送られたことで、♂ないし♀にダメージがあった。

などが考えられます。

正直、ポテンシャルの高い♀ちゃんなら上記は全く関係ないと思われます。

しかしながら、100%の確証は1つもありません。

次回は、油断せずに「魂のこもった」産卵セットで挑みたいと思います!

KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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