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クワガタ

ツシマヒラタクワガタの飼育方法|幼虫管理から羽化まで

KAZ.YOSHII

『ウィックハムヒラタクワガタとは』

オーストラリアに生息するヒラタクワガタの仲間。ヒラタクワガタの中でもやや小型で、光沢が強く出ます。

ここからはウィックハムヒラタクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

体型はパプアヒラタに似ていますが、大きくなるほど顎が前に伸びていく特徴があります。

私は大きい虫が好きなのですが、この子は雰囲気的にアルキデスのような、体幅があってムキムキっぽいところが気に入って手に入れてしまいました。

あまり見かけない種だったので調べたところ、オーストラリアからの生体輸入量も少ないので、希少種ともいわれているようです。

また、現地でも生息数はとても少ないようです。

日本国内では、ヒラタといえばやはりスマトラやパラワン、アルキデスなど人気種も多いことからウィックハムを飼育している人数も相対的にとても少なく、実際にWEBで各種情報を拾おうとしてもなかなか有りませんでした。

飼育はとても容易で、国産ヒラタと同じ方法で簡単に累代が可能です。

飼育下のレコードサイズが55mm、野外では43mm。と決して大きくは有りませんが、独特のフォルムが可愛らしさと造形美も感じますので、チャンスが有れば是非トライして欲しい種ですね。

六脚堂飼育個体。WF4  ♂ 50.7mm

目の上のゴツゴツがある種は強そうで好きです。

♀ 10.7mm。♂♀揃えると可愛らしさがあります。

♂の体幅が、生で見るとより感じられますよ。

光沢感がとても所有欲を満たしてくれます。

和名:ウィックハムヒラタクワガタ

学名:Dorcus wickhami 

ここからはウィックハムヒラタクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命:

1~2年ほど

飼育温度:

18~25℃前後

成熟期間:

後食までおよそ1〜2ヶ月

そこから2~3ヵ月程度(羽化してから交尾できるまでの時間)

成虫飼育メモ

冬の間は15℃以上を保ち、夏は28℃を超えると危険です。その際は乾燥気味にして蒸れがおきないようにしましょう。

(23℃くらいがベストです。)

♂は非常に攻撃的なので、♂と♀は別々のケースに、もしくは仕切りをつけて飼育しましょう。

成虫の寿命は1年〜2年程度。

後食開始はサイズにも影響しますが2〜3ヶ月。大きいほど遅れます。

成熟はここから3~4ヶ月でしょうか。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

【ペアリング方法】

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。

3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。

  ※ほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。

※ ヒラタクワガタの中でも、気性の荒くないタイプなので♀への攻撃はなさそうです。

 ちいさいのでアゴを縛るのも難しいかも知れませんね。

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

この動画は、本土ヒラタクワガタの同居ペアリングの様子です。

100均のケースの底に、これも100均の鉢底ネットをガムテープで止めただけのものです。

♀の隠れ家として、樹皮を1枚入れています。

【産卵セット】

固めたマット、産卵材(コナラ、クヌギ等)のどちらでも産んでくれます。

材については柔らかめの木を好む傾向。

マットのみでもOKです。微粒子完熟系で。

材を入れるなら、クヌギ、コナラ。また、カワラ材でもOKです。

材を入れる場合は柔らかめが理想です。

水分量は材の加水時間、使用するケースにもよりますが少なめで良いです。

底面のマットは固く詰め、材はすべて埋めてください。

《産卵セットの作り方》

【ケースサイズ】

Mサイズ程度。

中サイズの材を2本の場合は、クリアスライダー(ラージ)コバエシャッター(小)

などを使用しましょう。

【水分量】

手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度。

【マットの詰め方】

ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。

【設定温度】

25~27℃前後

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

菌糸ビンでもマットでもOKです。 オオヒラタケの菌糸ビンがよく使われています。マットでも飼育は可能ですが、菌糸ビン飼育のほうが早く羽化する傾向にあります。

マットの場合はクワガタ用発酵マットでOK。熟度の高いものを選びましょう。マットはヒラタクワガタ用のものも市販されていますので、迷った時は専用とうたっているものを使うと良いでしょう。

【えさ交換回数】

♂♀ともに800CCのボトルでOK。

途中1〜2回程度。2令で割り出して1本孵しでも行けるようです。

【設定温度】

20~23℃前後が理想的です。

下は15℃、上は25℃が限界値かと思われます。

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂:9〜11ヶ月程度

♀:5〜7ヶ月程度

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2024年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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