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カブトムシ

ゴロファポルテリの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで 

KAZ.YOSHII

『ゴロファポルテリとは』

ゴロファ属(タテヅノカブト属)の南米が原産のカブトムシ。

ゴロファ属の中で最も大きくなるのがこの、ポルテリ。

ノコギリテヅノカブトとも呼ばれています。

20~40mm程度の小型が多いゴロファ族ですが、ポルテリに至っては100mmオーバーの

個体がでてきます。

なお、ギネスサイズは106.8mm。

写真の通り、ボディの光沢とツヤ、映える茶色いフォルムが男心をくすぐりますね。

また産地によっても若干の色味の違いがあり、ベネズエラ産は黄褐色、コロンビア・ペルー産は赤褐色になります。

写真は赤っぽいですがベネズエラ産です。

特徴は、まっすぐ上を向いた毛の生えた胸角。(この子は羽化に失敗して曲がってしまっていますが。。)

前方にまっすぐ伸びたノコギリを思わせる頭角。

しかし!戦うときは長い前足を器用に使って攻撃します。

この長い前足は、普段竹のような植物にしがみつくためのもので、滑らないように附節から爪にかけて毛が生えています。

また、気性は荒くまるでコーカサスオオカブトレベルで飼育者を威嚇してきます。

♂だけならまだしも、♀も同様に前足を高々と上方に伸ばしてきます。

しかも、、、「鳴く」のです!!

その模様はこちらから

♀の威嚇も激しい!!

是非、飼育にチャレンジしてみてください!

和名:ゴロファポルテリ(ノコギリタテヅノカブト

学名: Golofa porteri

かっこいいですね。

毛むくじゃらな感じが、皇帝を思わせる気品。

色味の美しさも、人気の理由でしょう。

価格も専門ショップなら2万円~3万円はします。

おしりのフサフサもカブト界で1番かも知れません。

♀の頭はマルスゾウカブトみたいにゴツゴツしていますね。

威嚇行動は♂♀ともに。ヒナカブト系のそれとは迫力が違います。

♀もお尻の毛が多いですね。

このページではゴロファポルテリの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

飼育方法は以下のとおりです!

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は 3〜8ヶ月

飼育温度:

20〜24℃前後

(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

1〜2ヶ月程度で後食を開始します。

成熟の目安は後食から更に1ヶ月程度。

寿命は長くは無いので、ペアリングのタイミングが難しいところです。

♂が♀を同じケース内で飼育することは避けたほうが無難です。

同じケース内で飼うと♂が♀を追いかけてしまい、互いの寿命を短くしてしまいますのでおすすめしません。

サイズ的には大型のカブトに近いので、中ケース以上、クリアスライダー(大)など

を使用したほうが良いかも知れません。


□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態で

あることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差も

ありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

1〜2ヶ月で後食がスタート。そこから2〜4週間位で16gゼリーを♂も♀も1日で食べきります。こうなったら成熟は完了と考えます。

たっぷりと食べさせて体力を蓄えてもらいましょう。

成熟していれば、♀に♂を乗せるだけですぐにペアリングが始まります。

《ペアリング方法》

カブト系は、ハンドペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。

3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。

とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

ゴロファポルテリは日本で言うところの竹藪のようなところにいるのでそれを再現するために、細い枝の上に乗せてあげると以外にすんなりペアリングが始まったりします。

こんな感じです。

《産卵セット》

完熟マットでOKです。

水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度。

(水が染み出るようでは多すぎです!)

セット期間は2ヶ月程度で。

たくさん採卵の場合は2週間に一度行い、何度もセットを組み直して続けましょう。

ケースは大ケースが良いと思います

産卵セットを組んだ際の温度はやや高めで、25〜28℃で設定すると良いと思います。

《飼育ケース表》

□□□ 幼虫の飼育方法 □□□

【お勧めのエサ】

発酵マット。カブトマット。

【えさ交換回数】

幼虫期間が長いので、プリンカップ200→1500。♂はここから3000CCボトル

程度の大きいものを使いましょう。

ヘラクレスオオカブトのような長い蛹室を作るわけではありませんが、長い角を

曲げないように羽化させるために広く深いケースが理想です。

交換は途中5〜6回程度。(ボトルサイズによります)

エサ交換をしっかりすれば、問題なく育ってくれます。

ここでとても大事な【注意】があります!!!

何かと言いますと、、、、「脱走します。」

幼虫が脱走するのです。

六脚堂の子は、脱走しました。

カルコソマ属(コーカサスオオカブトやアトラスオオカブトなど。)もなのですが、『ワンダリング』と言って、地表に出てきて這いずり回るのです。

1)タッパーのようなケースは、フタをこじ開けて出ていきます。

2)ボトルの空気穴が大きい場合、タイペストシールなどをこじ開けて脱走します。

ベストは、大きなボトルを使うこと。そして、ボトルの穴は小さめのものが数か所開いているもの(または自作)を使用しないと、ほぼ100%脱走しますので、注意を!

【設定温度】

20~25℃程度で。

【孵化から羽化までにかかる時間】11~17ヵ月程度。

♀と大型の♂になると、羽化が半年ずれることもあるのでタイミングを合わせる

必要がありそうです。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2022-11-15

ゴロファポルテリにもチャレンジしてました。

ーーー六脚堂飼育ブログーーー

ゴロファ属の中でも最大級の、ゴロファポルテリ。

男として、最大級と言われたらやりたくなるのは間違いないことでしょう。男なんてでかいものやかっこいいものには目がないですから。そう。ポルテリはやっておくべき。だってでかいしかっこいいんだもの。

ということで、六脚堂で育てたポルテリくんの飼育記を振り返って行きたいと思います。

【22年11月11日】

札幌のブリーダーさんが幼虫2ペアをオークションに出されていましたので購入。札幌ではヘラクレスで有名な方なので安心です。

札幌の11月は、日中でも10℃以下。できれば幼虫にストレスを与えたくは無いので、引取にて購入させていただきました。

幼虫のスペックです。

【産地】ベネズエラ・アラグア産

【累代】CBF2

【孵化】2022. 8月下旬

4頭の幼虫からスタートです。

前半は写真がありませんので、想像しながら読んでください!

【23年1月13日】

月夜野きのこ園さんの完熟マットを100均のケースで1頭づつ管理。

1,9Lの「お砂糖」のタッパです。

大きさ、形、申し分ないのですが後半でどえらい目に会います。

【23年2月18日】

コバエが大量発生しました。。。

100均のお砂糖タッパはとてもやすいので、価格面では優れているのですが機能面で手間を掛ける必要が少しあります。

・蓋が自然に開いちゃうのでしっかりとテープを巻く必要がある。

・保湿性能に長けているので、マットの加水が多いと線虫など発生しやすい

などを気をつけましょう。

ということで、各幼虫体重は、 ♂43g・43g ♀33g・32gという感じです。

そこで、♂はメガフードコンテナへ。  ♀はそのまま砂糖タッパに。 マットも完熟マットで続けます。

【2023.3月下旬】

ここで調子に乗ります。2ペアがいることに気を良くして幼虫1頭購入しちゃいます。

ホームセンターの在庫でしたが、♀っぽい。と感じまして。幼虫の補強的な。。。

しかしここで事件が起きます。

お察しの通り。脱走です。

ワンダリングすることを知らなかったわけではありません。ただただ油断です。

タッパーなんか使うもんじゃありません。自分で飼育方法を書いているくせに、ちゃんとしたケースを使わない。なんて怠惰な人間しょうか。コーカサスなんかも脱走させたこと無いんです(迫真)

そして、私の怠惰な飼育のために☆にしてしまいました。

本当なら、公表なんて支度はありませんが「己を律する」ために公開しました。懺悔します。

【23年4月1日】

♀のケースがマット交換をしました。

このあとは、脱走されることも無く日々が過ぎまして、、、

【24年1月29日】

2頭の♀が☆になってしまいましたが、残りの♂2頭が羽化していたので掘り出します。

1頭目。

超スネ夫ヘアーです。

横からどんだけ強風が吹いているというのだ。根本からポッキリ。

人口蛹室は必須?と思いきや、ブリード仲間のところでは自然蛹室で真っすぐ伸びた胸角が羽化していると聞きました。

そしてもう1頭の♂は。

先が少し折れてしまいましたが立派立派!!

この子は販売にまわし、スネ夫ヘア―の方を種親にしようと思います。

別の角度から。まあギリギリ見れますね。

【24年4月1日】

この子達♂2頭の羽化後、紆余曲折が実はありました。

3令の♀幼虫2頭を別途仕入れており、タイミング良く2ペアー揃ったんです。気を良くして1ペアーは完品で販売をしたのですが、残ったスネ夫ヘアーくんが後食したものの動きが良くないのです。

成熟すれば全開になるだろう!と思いきや、なんだかとてもおとなしいのです。普通のポルテリなら蓋を開けた瞬間シューシュー言って威嚇してくるはずなのに。。。(↑に威嚇動画あり)

そして♂の全開を待つ♀ちゃんは、前足の敷設が飛んでしまっています。。。

こりゃ累代無理だな。。。

【24年4月25日】

こりゃ無理だ。の状態だったので、全然写真も残していませんでした。ハンドペアリングさせるも、反応せず。全く♂が興味を示さない。

無理を承知で同居させました。スパルタです。累代したいのです。セットも組みます。

備忘録なので、一応記入して起きます。

□□□□ 今回使った用品はこちら □□□□□□□□

マットは月夜野きのこ園、 完熟マット 

ヘラクレスを飼育した中古マット

ケースはクリアスライダー(ラージ

転倒防止にバークチップと鉢底ネット

□□□□□ AMAZONリンクです □□□□□□□□

ヘラクレスの中古マットを使ったのは決して期待してないから適当にしたわけではありません。

使い古しも、マットのいいタイミングなら産んでくれるのですから。。

でもこの♀で大丈夫かな。。しかし。

第2章が始まるのです。

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2024-07-02

ゴロファポルテリ第二章〜始まりのはじまり

ーーーポルテリ第二章ーーー

前回までのあらずじ。

1)ポルテリの幼虫から始める

2)更に幼虫増やすも脱走で☆

3)2ペア羽化

4)1ペア販売

5)残ったペアの不振。

さあ、不振のペアを同居させつつ、ペアリングを目視しておらず更に両前足の掛けた♀がどうなったのか!!!

【24年7月2日】

産卵セットのスペースを開けたくて、一番期待もしていないポルテリの産卵セット。

♀ちゃんはヘロヘロの状態で存命。お疲れ様でした。

両前足の敷設が飛んでいながらも、なんだか雰囲気の良い表面してますな。。

まあ、出てこないんでしょうね。なんて思いつつひっくり返します。

え??

幼虫いるじゃん。ラッキー!って思うくらいの感じです。

お!まだいた!ラッキーラッキー!3頭も出てくれば楽しむことは出来るし〜。

お、、おうふ。。

なんだろ。ラッキーを通り越してきた笑

って卵もあんのかい!!!

いやいやいやいや!!!

フェスがはじまりましたぞ!最近は採卵フェスに参加していなかったので楽しくなってきたぞ!!

ひゃっほーーーーい!

パンパンに膨らんどる!!!

よし。ちょっと落ち着こう。。。心躍るフェスだ。。。

幼虫は26頭!卵は19個!!

超絶動きの悪い反応の薄い♂。勢いを失って符節も失っていた♀。

瀕死の状態から最後の気力を振り絞ってくれたようです。本当にありがたい。

こんな幸せを提供してくれるなんて、自分は恵まれてますな〜。

この子達は、800ボトルにRUSHマットで管理をしていきます!

次の羽化フェスを楽しみにしていてください!

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

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