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ヨツボシヒナカブトの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ヨツボシヒナカブトとは』 

ヒナカブトカブトムシの中では比較的小さく、体長は27〜40mm程度。

オレンジ色がメインの明るい色がとても人気で、上翅の四隅に黒点があることでヨツボシと言われています。生息地はブラジル、コロンビア、ペルーなどで南アメリカ大陸に生息しています。

日本で流通しているのはほぼペルー産ですね。

また頭が丸く、黄色やオレンジのみので紋のはいっていない個体もいます。これは累代で固定することはできるんでしょうかね。あまり聞いたことは有りませんがチャレンジしてみるのも手ですね。

♀ちゃんは頭が黒い個体が多いです。

ヒナカブト属はブラジル、コロンビア、ペルーにかけて、様々な種類が生息しており、日本でも人気種の一つです。ちなみに系統はカブトムシ属よりもコガネムシに近いグループに属しております。

ヒナカブトはファンも多く、小さいのに価格は10000円以上をキープしており高価な種です。

人気種には

・ムニスゼッチヒナカブト

・グランディスビロードヒナカブト

・ベルティペスビロードヒナカブト

・フンボルトヒナカブト

などです。ヒナカブト大好き六脚堂では積極的に飼育していますが、産卵や飼育難度はなかなか高く、累代できたとしても、2〜3代目で、産まなくなる、無精卵が増えるなど累代障害が起きるので血の入れ替えが肝になるのも特徴です。

数が増えすぎないということも、高価であることの理由にもなっています。

ただ、場所も取らず可愛くてとても癒やされますのでぜひやってみてほしい種です。

和名:ヨツボシヒナカブト

学名:Brachysiderus quadorimaculatus

カブトムシの中では色合いは相当特殊な方です。産卵も特殊ですよ。

丸い頭。ヘラ状に伸びる頭角。

カブトムシの多くは機能的に理にかなうかどうかは別として、胸角と頭角で挟み込むという形状なのですがこの子は挟む気が無いのです笑

上から見ると可愛らしいのですが、顔をよく見てみると、、、

形状が日本のお面みたい笑

♀ちゃんは一見ゴロファな感じ。

頭が黒組手も上翅は押す同様四隅に点が見られます。

あーかわいい。

このページではヨツボシヒナカブトの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は3〜6ヶ月(温度管理下で)

飼育温度:

22℃前後が理想。25度くらいまでがラインです。

(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

4〜6ヶ月程度で後食を開始します。

成熟の目安は後食からさらに1ヶ月後程度でしょうか。温度が高いと4ヶ月位で後食をはじめますが、6ヶ月休眠した個体のほうがよく産む印象です。

焦って無精卵を産ませないようにしっかりと成熟させたいところですね。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。

同居ペアリングの場合は4~5日一緒にしておきます。

ハンドペアリングの場合は、20〜30分程度で終了しているようです。

六脚堂ではペアリングの際、100均などで購入できるセルローススポンジを下に引いています。

爪もかかりますし、取り上げるときも爪に負担がかかりませんので。

※写真はマルガリータヒナカブトです。

《ペアリング方法》

カブト系は、ハンドペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。

3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。

とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

ヨツボシヒナカブトのペアリング風景です

【産卵に使用するマット】

完熟系のマット(添加に弱いので無添加マットにしましょう)をケースに入れ、表面に水苔をひく方法を取る方が多いです。マットは詰めづに、ケースを床にトントンするくらいでOK。

表面には加水した水苔を引きます。(握っても染み出ない程度)

ヨツボシはマットの中に水苔を引き入れて卵鞘をつくってその中に産卵します。

【産卵セット】

マットを硬めずに、全体的にふんわりさせてみました。

ケースにマットを入れて、2~3回地面にトントンとケースを落として詰める程度。

卵は水苔の固まりの中に卵室を作って産む場合と、マットの中に生む場合もあります。

孵化率を考えると幼虫で割り出したほうが良さそうですが、たくさん取りたい場合は1週間毎に卵で割り出している方が多いようです。

産卵セットから1週間毎に採卵してプリンカップで卵を管理し、20〜40個くらい取れているようです。

微粒子、無添加、完熟のカブトマットはフォーテック様のカブト1番がおすすめです。

《産卵温度》

22℃~25℃程度。

ペアリング時も少し高めの温度だとスイッチが入りやすいようです。

使用するケースは、中ケースを選択。私はコバエ抑制ケースの(中)やクリアスライダー(ラージ)を使用してます。

飼育スペースのこともあると思いますのでちょうどよい大きさを選択しましょう。

《ケースサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

完熟系マット。ヒナカブト系は添加の強いマットだと初齢幼虫は★になりやすいです!

カブト1番でそのまま飼育が可能です。

【容器】

500〜800CC程度で充分育ちます。

【えさ交換回数】

交換は途中1〜2回程度。

【設定温度】

22~25℃程度。

【孵化から羽化までにかかる時間】

2令をボトルに投入して5~7ヶ月程度。

幼虫飼育は容易です。サビイロカブト同様のサイズ感なので省スペースでたくさん飼育ができます。羽化までかかる期間も割と早く、管理温度で変化しますが羽化が早いのが素敵!

多頭飼育でも大きな個体が出ているようですね。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2025年9月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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