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ドルクステンリュウ(ティエンロン)の飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ドルクステンリュウ(ティエンロン)とは』

今から2年前。2023年は幻のクワガタとも言われたドルクステンリュウ(ティエンロン)ですが、当時WDで4ペアだけ入荷されており、価格は60万円近くしたクワガタです。

産地についても中国、貴州省までは表記されておりますがそれ以降は購入者にしか伝えられない。など謎に包まれています。(六脚堂飼育個体もいますので、ショップに来ていただければお見せできます。ただしタイミングによりますが!)

※貴州省は人口3600万人のうち少数民族の集まる地域で、高山地域の年間の気温が14〜17℃ととても気温が低く、雨も夏の時期がほとんどということ。

うちの子達も、この子達からの累代(WF2)で、とても貴重な種ですが2年経ってだいぶ価格も落ち着いてきましたね。

小さくてもオオクワガタのフォルム。これだからやめられませんね。

そして!希少種過ぎて飼育方法がWEB上にほぼ存在しておりません。よって、セオリーではなく六脚堂に置いての飼育方法を紹介したいと思います。

その前に写真を。

希少種であるがゆえに、たくさんの写真が乗っているサイトが無いのでこれでもかと上げてみます。アゴだけにフォーカスすると、オオクワみたいだね〜で終わってしまいますが、

じっくりと見ると上翅の点刻や前胸背板の微妙な点刻も面白い感じですね。

写真だと大きさは伝わりませんが、32mmです。プラティオドンネブトくらいと思っていただければいいかも知れません。

今年度、失敗した六脚堂の能勢SRもこのくらいでした笑

参考にならないたとえですが。

ゴツゴツした感じ。風格だけは伝わってきます。

高額だから?という先入観かも知れませんが所有欲がめちゃくちゃ満たされます。

わかりませんが、寿命も2年は確定でしょうからしっかりと累代していきたいですね。

こう見るとボディ幅のバランスもムキムキ感があって良いですね。アンテ風です。

たくさん産ませて普及させたいところです。(強く願っている

こうしてみると大型ドルクスに比べると薄さを感じざるを得ません笑

ここからは♀です。

全体的に点刻は強めな感じですね。前胸部の凹みとその部分のツヤはどのメスにもある様子。

ブツブツしていて可愛いですね。

スジクワガタとスジブトが合体したような模様ですね。まあ可愛いです。

和名:ドルクステンリュウ(ティエンロン)

学名:Dorcus tianlongi

六脚堂飼育個体 貴州省・ 黔東南ミャオ族トン族自治州のWF2。

♂(30mm)でまだまだ貴重個体です。個体数もさることながら圧倒的にブリーダーさんが少ないですね。こちらでなんとか繋いで行きたいと思います!

ここからはドルクステンリュウの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は、1〜2年程度。

実際に飼育してみて、ロングランさせてみたいですね。

飼育の適温:

18〜25℃程度

ドルクス系なので、どの温度帯でも対応できそうです。

成虫育成メモ:

およそ後食まで1〜2ヶ月程度。成熟までは羽化から3ヶ月程度と考えています。

高温よりは低温気味で管理しています。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

前述しておりますが、飼育記録がほぼないため予測と現在の飼育状況でお伝えしていきますね。

《ペアリング方法》

同居ペアリングがおすすめです!

六脚堂のテンリュウちゃんは、しっかり時間も経っていたのでショップの営業中に小さなプリンカップで同居させたところ、10分程度でペアリングを開始していました。目視は確定できるので安心ですね。

おそらく同居させても♀攻撃は無いかと思われます。

同居の際は、

1)プリンカップなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)ゼリーを1つ置きます。クオーターカッターで1/4が食べやすいと思います。

  (ゼリーを♂♀の出会いの場とするためです。)

3)攻撃力の高いヒラタ系などは顎縛り必須ですが、この種は縛らなくても問題は無いと思われます。

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

【産卵セット】

材産みと言われておりますので、下に引くマットは何でもOKです。産卵木はクヌギ、コナラなどの埋め込みセットで。また植菌カワラ材で結果を出している方もおります。産卵スイッチをいれるために様々な手段は用意しておいたほうが良さそうですね。

【ケース】

投入する材の大きさに合わせます。コバエ抑制ケース中サイズ(セパレートケース)くらいで良いのでは無いでしょうか。

《産卵セットのリンク》

《ケースのサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

発酵マット飼育、菌糸もOKと思われます。

これも実際に試して見ます。高額種、希少種のため情報が開示されていません。

【えさ交換回数】

サイズ的には500〜800ccのボトル程度で1本孵しできそうですね。もしくは途中1回程度。

プリンカップでも行けそうな気がします。

【設定温度】

前述していますが、おそらく生息する高山地域は14〜17℃が平均気温のようなので、おそらく低温種。

〜18℃前後で管理するのが良いと思われます。

【孵化から羽化までにかかる時間】

6〜10ヶ月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2025年7月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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