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ティティウスシロカブトの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ティティウスシロカブトとは』

体色は白身のかかった黄色をベースに黒の斑点模様が散らばっており、ツヤがあり、胸部は特にツルツルしています。湿度が高いと背中の色は若干渋くなる(暗くなる感じです。)

シロカブト類の中では小型ですが、胸角がヘラクレスオオカブトのように前方に伸び、内側にオレンジの体毛が「前髪」の様に生えています。

さらにその両端にネプチューンオオカブトのように小さな角も生えるというフォルムは、まさにディナステス属の小型版!

そしてシロカブトの中でもティティウスシロカブトは最小種になります。

飼育は難しくない種類ですので初心者にも飼いやすい種です。

棲息はアメリカ合衆国、北米大陸の東海岸、ニュージャージー州からフロリダ州、ルイジアナ州に広く生息しております。

シロカブト種は、広く知られているグラントシロカブトを始め、5種と1亜種に分けられているうちの1種で、ディナステス属(ヘラクレスオオカブト属)はシロカブトたちも含まれていいます。

日本で流通しているメジャーな種は下記の通り。

・グラントシロカブト

・ティティウスシロカブト

・ヒルスシロカブト

・モロンシロカブト

・マヤシロカブト

・ミヤシタシロカブト

和名:ティティウスシロカブト

学名:Dynastes tityus

♂ 55mmの個体。ティティウスにしてはやや大きめ個体。

♀44mm。グラントシロカブトに比べると黄色っぽい色合いになります。

黒点の少ない種を作っているブリーダーさんも存在します。

個体による黒点の入り方の違いも楽しみの1つ。

ここからはティティウスシロカブトの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は6ヶ月程度(温度管理下で)

飼育温度:20〜22℃前後(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

大きさ:

♂40~70㎜ ♀40㎜~48㎜

成虫育成メモ:

特徴的なのは、科学的な?匂いがします。私は好きです。

属性はヒルスシロカブトに近く、卵の孵化期間は通常通り。

(グラントシロカブトの卵は6ヶ月〜8ヶ月孵化しないのです。)

5〜8ヵ月程度の休眠期間が明けてから後食を開始し、更に1ヶ月程度で成熟します。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。後食までは5〜8ヶ月かかりますので根気強く待ちましょう!

後食後は、1ヶ月ほどで成熟します。

充分に成熟していれば、ハンドペアリングも簡単な種類です。

同居ペアリングでも、問題ないと思いますが、目視できたほうが安心ですね。

《ペアリング方法》

カブト系は、ハンドペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。

3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。

とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

ティティウスのペアリング風景です。

《産卵セット》

発酵の深いマットがおすすめです。(黒っぽい色のマットです!)

《産卵温度》

23℃~25℃程度が良いでしょう。

使用するケースは、中ケース程度。

たくさん欲しい場合は、2週間ごとに採卵をおこない数セット組むのが

望ましいと良いと思います。

《ケースサイズ表》

《採卵》

そこそこの数を産んでくれますので、まずは卵での割り出し。

幼虫割り出しの場合は2ヶ月程度待ち、2令幼虫を取ることをおすすめします。

□□□ 幼虫の育てかた □□□

【お勧めのエサ】

カブト発酵マットを使います。

【えさ交換回数】

800~1500ボトルで2〜3回。

【設定温度】

20〜25℃程度。

♂、♀で羽化のタイミングがずれやすいので、それぞれの管理温度をずらすなど、工夫したほうが良さそうです。

※六脚堂では初令、2令時に30℃近い環境もありましたが、☆にならずに成長しています。暑さに強い種なのかも知れません。

【孵化から羽化までにかかる時間】

8ヶ月〜13ヶ月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年4月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2023-04-05

ティティウスシロカブトを始めます。

ーーー 六脚堂 飼育ブログ ーーー

シロカブトをやってみたい!!でも癖の強いのは大変だから嫌だ!なんて思いながらシロカブト各種を調べていると、ティティウスは一番小さいし、卵の孵化に時間がかかることもない。

「ティティウスシロカブト」です。

ティティウスは後食までの時間が長いのですが、ちょうど良い頃合いのペアを発見!

新成虫ペア 

サイズ:♂ 約55mm ♀ 約44mm

産地 :ノースカロライナ

累代 :CBF1

羽化日 :♂ 2022/11月上旬  ♀ 2022/10月下旬

未後食・未使用・20~22℃で休眠中

【23年4月5日到着】

休眠中でしたが、羽化日から考えるとちょうど半年。そろそろ後食が始まるはずです。

【23年4月10日】

狙い通り、♀が先に後食開始。♂もほぼ同時に全開でゼリーを舐め始めています。

成熟は後食の1ヶ月後くらいなので、少し待ってみましょう。

【23年5月15日】

♀のうえに♂を乗せてみると、5秒でペアリングをスタートしてくれました。

ともにしっかりと成熟しているからでしょうか。なんのストレスもなくペアリング開始です。 この日のうちに産卵セットを組みました。

マットは月夜野きのこ園さんの完熟マットに、中古のきのこマットをふるい掛けして混ぜます。

♀はすぐにセットに入ってもらいました。

管理温度は25〜26℃です。

【23年6月1日】

2週間で一旦割り出しして見たところ。。42頭!!大爆産です!

記念にお父さんと撮りましょう。

マットと♀ちゃんの相性は良さそうなので、環境を変えずにもう一度セットに入ってもらいましょう!!

【23年8月5日】

2ヶ月経ちました。充分数は採れているので幼虫で割出ししようと考え、2回目の割り出しは少し時間を空けてみましたところ、、、

ひっくり返した瞬間、勝ち戦を確信しました。

16頭です!

単頭飼育していくとスペースが勿体無いので、10頭はまとめてタッパーへ。6頭だけ単頭にしました。成長度合いは変わるのでしょうか。小さい種は多頭でも大きさはさほど変わらないと聞きますが。

次は、マット交換時にアップしたいと思います!

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2023-11-25

ティティウスシロカブト。ボトル引っ越しです。

6月1日の割り出しから7月に一度マットの追加だけを行なった多頭飼育している分を、単頭飼育するための引っ越しを行います。

【23年11月26日】

13頭入れていたタッパーの、ほぼすべてが糞になってしまっています。

もう少し早く交換したほうが良かったかも知れませんね。

※割り出し時に15頭入れましたが、7月にマット追加の際に13頭に減っていました。

そこから、9頭になっていました。そして1頭はとても小さく、1gしかありません。これは可愛そうですね。

この辺が大体アベレージでしょうか。

1g、8g、8g、10g、11g、13g、14g、14g、15g。

こんな感じです。

次は13頭から10頭になっているタッパーをあけてみます。

7頭になっていました。

こちらのチームは13gがMAXでした。

次回の交換はおそらく3月くらいでしょうか〜。次回交換時にまたアップしたいと思います!

測りがあると便利ですよ〜

 

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2024-07-06

ティティウスが蛹化。

【24年7月6日】

今年の3月から、ボトルが足りずに多層飼育していたティティウスが蛹化を始めていました。

これは見ておこう!ということで人工蛹室へ移動することにします。

※ 本来なら、マットに問題が起きていなければそのまま自然蛹室での羽化をさせましょう。

あくまで、飼育レビューとしての表現であり、ベストな飼育ではありませんのでご注意を。

クライアスライダーに5頭で飼育していました。ティティウスは、シロカブト属の中では一番小さな種属。サイズ的にちょうどよかたのです。

また、他のボトルに単頭飼育している子も蛹化が始まっているので、多頭飼育だからといって早く蛹化したということでも無いようです。

ケースの底から、4頭くらいの蛹化の様が見て取れました。

この子は♀ちゃん。

♂も可愛い!!!

まとめて置くと、揚げ物みたい笑

昨日の晩御飯は取りの唐揚げでした。(北海道ではザンギという笑)

ということで、オアシスから人工蛹室を作ります。


現状は♂3♀2。9月のイベントで、、、と思いましたがティティウスは無理だな。

実はティティウスシロカブトは、小さいくせに後食するまで6〜8ヶ月かかるのです。今蛹なので、羽化するのは約1ヶ月後。活動開始は来年の2〜3月!!!それまでしっかり管理してあげましょう(^o^)

あ〜〜。この瞬間が一番楽しみ〜。


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2024-07-20

ティティウス羽化。1便目。

【24年7月20日】

前回(2週間前)、人工蛹室に移した子たちが羽化し始めたので報告です。

カラッと揚がったこの子達ですね。(マジザンギ)

左のケースの♂です。まだ羽が白くて神秘的!!!そしてうなだれた感じもマジキュート。やっぱカブトムシだね!!!

気がつくのが1日遅れたら隣の♀蛹を攻撃してたかも。。。

右側の子たちは人工蛹室をぶっ壊しています。

種の保存本能ですかね。今まで一緒に入れていて隣の蛹に危害が加わったのを見たことがありません。

この2頭は、600のプリンカップで休眠管理をします。ティティウスは6ヶ月寝るので、乾燥だけ気をつけなければいけません。

イヤー本当に可愛い。これなんぼいても良いかも。

で、キッチンペーパー(ティッシュでもOK)を折りたたんでカップに搭載します。

4回ほど霧吹きをして。

蓋に穴を開けておきます。今回は針で8箇所。開けすぎると、意外に乾いちゃうんですよね。

この子達は思ったほど酸素を吸わないので大丈夫です。マットや菌糸で幼虫が酸欠するのは、菌やバクテリアが酸素を使うからです。

今何本ボトルが残っているかはちゃんと数えていませんが、(販売とかプレゼントとかで出したので)他の子達は単頭飼育なので大きめの子も出てきそうですね。

プリカに入れた♂は45mmでした。

今のビークワレコード(2023年度版)は69.5mmです。やば!2015年から更新されていません。ティティウスに命かけたら出るのかな〜。2000頭くらいやったらでるかな笑

まあ、レコードは数もそうだけど神様のおすそ分けがないとでなさそうだな〜。ま、うちのコは可愛いから良いや!

この写真なんか、ロックアーティストのライブ終わりみたいで最高です。

これから出来上がるティティウス王国の続報をお楽しみに!

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

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