ケンタウルスオオカブトの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで
『ケンタウルスオオカブトとは』
アフリカ大陸で唯一の大型カブトムシであるケンタウルスオオカブト。
カブトムシの仲間は、アジアやアメリカの熱帯地域に多くの大型種が生息していますが、アフリカではこのケンタウルスオオカブト属以外に大きな種類はほとんど見られません。
その理由がとてもおもしろいのですが、アフリカでは「ゴライアスオオツノハナムグリ」などの巨大なハナムグリ類が多く、カブトムシ類が入り込む余地がなかったのではないかと考えています。
さらに、ケンタウルスオオカブトのように「胸角が1本だけ」という特徴を持つカブトムシは、アジアのヒメカブトや、アメリカのオオカブトと共通点が多く、もしかするとこれらの祖先がアフリカにいたのでは、というロマンあふれる仮説もあるんです!
サイズは40-90 mm程度。レコードサイズは99.6mmです。(2023年BE-KUWAレコード)
♂の角の感じ、フロント周りはネプチューン、ヘラクレス、シロカブト系を混ぜて3で割った様なフォルム。そして何と言ってもギラギラとした光沢のある赤褐色のボディ。
ケンタウルスオオカブトを知っていても、生で見たときの感動が大きい種でもあるかもしれません。
生息地はアフリカ中央部の熱帯雨林帯。
治安の良さから、カメルーン産のものが多い。
1年ほど寿命のあるタランドゥスオオツヤクワガタに比べ、数ヶ月しか寿命の無いケンタウルスは輸入数も少なく、累代するのも何度が高いため流通量も少ないのです。
ちなみに現地では食用として養殖されているらしいです。
和名:ケンタウルスオオカブト
学名: Augosoma centaurus
六脚堂飼育個体(WF1 92.4mm)なかなか大きめの個体です。
以外に目がつぶらで「可愛らしい」のが意外でした。
頭角はまるっぽくなく、平たい板状。先端は反り返り、突起も特徴的です。
褐色のボディも非常に美しい。到着して、その姿を見たときに「なぜもっと早く着手しなかったんだろう」と後悔も。(だってお高いんですもの。。。)
メスのボディの光沢感は♂と非常に似ています。
♂はおっとり系。でも♀は好戦的。ギューギュー声をだしながら威嚇してきます。
上翅の色味が本当に美しい。カブト派にはたまりません。おすすめです。
ここからは、ケンタウルスオオカブトの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の育て方 □□□
寿命:
成虫の平均寿命は2〜5ヶ月。
六脚堂飼育個体でどのくらい伸ばせるかチャレンジします!
(飼育記も併せて御覧ください。)
飼育温度:
23 ℃前後が理想です。(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)
成虫育成メモ:
ヘラクレスやゾウカブトまでは大食漢では有りませんが、なかなかの食欲です。
後食までは1ヶ月程度で、成熟は更に1ヶ月程度。
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。後食が始まり1ヶ月もするとゼリーの減りが急激に上がってきます。
1日で18gのゼリーは軽くたいらげますので、動きが良く元気な状態になったら成熟していると判断しても良いでしょう。
発酵マットのみでOKです。
水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度。
(水が染み出るようでは多すぎです!)
ケースはLケース以上で。数を取りたい場合は2週間ほどで一度採卵すると良いでしょう。
ケースの7分目ほどまで固く詰め、上2センチほど柔らかくひきます。
温度は25~27℃程度がベスト!アフリカ大陸出身なので温かいほうが良いのですが、注意したいのは硬詰めしたマットの状態です。水分も多いので、28℃になると再発酵や嫌気発酵する可能性が上がります!
23℃程度でも産むようですが多くの産卵数は期待できなくなります。
《ペアリング方法》
カブト系は、ハンドペアリングがおすすめです!
1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。
2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。
3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。
とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。
詳細はこちらから!
ケンタウルスオオカブトのペアリングの様子の動画はこちら。
□□□ 幼虫の育てかた □□□
【お勧めのエサ】
完熟系のマット。ヘラクレスマットでOK。
初令〜2令後期では800CCボトルで。
3令〜羽化まで、♂♀ともに1500CC程度のボトルでOK。
♂の場合は、2000CCにして大型化を狙うのもありですね。
交換回数は♂:途中6~8回程度 ♀:途中5~6回程度。
幼虫期間が長いので交換回数は多いですね。
【設定温度】
23~25℃程度。
20℃でも大丈夫ですが、幼虫期間が伸びてしまいます!
【孵化から羽化までにかかる時間】
♂:約16~18ヶ月程度
♀:約14~16か月程度
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
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舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)
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