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クワガタ・カブトムシの「後食」とは?

KAZ.YOSHII

クワガタ、カブトムシは羽化した時点で成虫となります。

ですが、羽化直後の成虫は、身体の外側がもう出来上がっているように見えても、身体の内部構造はまだ完成していないため、昆虫ゼリーなどエサをすぐに食べ始めることはありません。

この期間を「休眠期間」と言ったり、「未後食」という表現をいたします。

□□□ では、クワガタ・カブトムシはいつからゼリーを食べ始めるのでしょうか? □□□

※羽化したてのサビイロカブト♀(右)

   ここから身体の内部が完成するまでじっとしています。左は♂の蛹です。間もなく羽化です。

羽化してからこのまま人工蛹室においておくと、動き出してボロボロにしてしまいますのでケースへ移動しましょう。

こちらは、羽化後に白樺マットにて後食まで管理しているゴロファクラビゲールのケースです。  ティッシュは乾燥対策用に、水を浸したものを入れていました。

ゴロファクラビゲールの♀は写真の通りゼリーが減っています。いよいよ後食を始めた状態です。

※ペアリングさせたい場合は、さらに「成熟」するまで1ヶ月程度待ちます。《成熟とは》

  (種によって成熟期間はまちまちです。)

羽化したあと、体の内部構造が完成してゼリーなどを食べ始めることを後食(こうしょく・ごしょく)と言います。

まだゼリーをなめ始める前のことを未後食(みこうしょく・みごしょく)といいます。

 本来はカブトムシもクワガタも幼虫期間を経て、羽化した後も蛹室(蛹の部屋)の中で体を作るためにとどまり、お腹が空いたら自分の力でマットから出てきます。

※このことを通称「自力ハッチ」と言われています。

MEMO

ショップやブリーダーさん、ネット販売にて購入した個体の場合、自力ハッチではなく羽化後にボトルから取り出し別のケースで管理している場合が多いです。

未後食個体を購入したときの場合は管理方法も知っておきましょう。

《羽化後の管理方法》

飼育ボトルで蛹室を作る場所が悪かった場合や、マット交換の際に蛹室を壊してしまった。そんな時に人工蛹室で羽化をさせている場合などは、後食するまで別途プリンカップなどで管理されているケースがあります。

□□□ いつから後食が始まるの? □□□

カブトムシ・クワガタの種類によって大きく時期に違いがあります。小さくて寿命の短い個体は早め。と言われますがそうでもないようです。

同じ羽化日の兄弟同士でも、1ヶ月の差が出るなんてことも良くあります。ブリードしているお部屋の環境でも変わってくるでしょう。

「クワガタ名 後食まで」、「クワガタ名 成熟期間」などと検索すると、いろいろな情報が出てきますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

ちなみにメリーメンガタクワガタは、羽化してから6ヶ月ほど休眠します。

□□□ 未後食の成虫管理における注意点 □□□

 後食を始めるまでは本来、土の中でじっとしていますので、むやみにケースから出して触ったり、明るい部屋に出しっぱなしにすることは避けておきたいものです。

(私はルーム内でも新聞紙を上からかけています。)

 成虫を購入する際、羽化したての成虫だと家に到着から数日後に突然死。。。という事もあります。オークションなどで購入する際はこの部分をよく注意して購入することをおすすめします。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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