カブトムシ・クワガタの成熟とは?
成虫をペアで飼育を始めると、やはりブリードをしたい!と思うはず。
でもちょっとまって!
□□□ そのクワガタ、成熟してますか? □□□
カブトムシ・クワガタたちも人間同様、生まれてすぐに産卵は不可能です。
ゼリーを食べ始めて(後食スタート)から、ペアリングができる状態になること。
これを「成熟」と言います。
カブトムシ・クワガタは、羽化してから後食するまではどの様な流れかも知っておくと便利です。
この「成熟」したのかどうか。の判断は非常に難しいものです。
なぜなら、クワガタ・カブトムシは会話ができないので、私達「飼育者(ブリーダー)」が虫たちから発信される、様々な情報から判断する知識・技術を得ていくしかないのです。
□□□ 成熟したかどうかの判断材料は3点 □□□
1)ゼリーを舐め始めてから◎ヶ月経ったか。また、たくさん食べているか。
2)飼育種のおおよその成熟期間情報
3)ケースのフタが汚れていないか
などの情報をもとに、飼育者が判断することになります!
では、ひとつづつ紐解いていきましょう。
1)ゼリーを舐め始めてから◎ヶ月経ったか。また、たくさん食べているか。
これがまずは大事な指標になります。ゼリーを食べ始めていなければ、そもそも成熟もしません。食べ始めは食べるスピードが遅いですが、日に日に勢いが増してきます。
これが大前提になりますね。
小さいクワガタなどはわかりにくい部分もありますが、大型カブトなどは食べ始めてからの勢いがものすごいです。おしっこの量も急激に増えます。
が、種によってですがおおよそ2週間から1ヶ月開けることが多いです。
2)飼育種のおおよその成熟期間情報
成熟までの期間は、先輩ブリーダーさんはたくさんの情報を残してくれています。ショップの店長さんなどは頭の中にデータベースが詰まっています。
といのも、カブトムシとクワガタでの違いもさることながら、種の違いで大きく違いがあるのです。恐らくは、生息域における環境の違いが影響しているのでしょう。
ムシ達も人間同様、生存して行くために刻まれたDNAなのですね。
六脚堂では国産カブトも飼育していますが、群を抜いて成熟の早いのは国産カブト(ヤマトカブト)でしょうね。後食開始して1週間後には後尾をしています。 国産カブトムシに関しましては、後食開始後2週間も経過していれば成熟したとみなしますが、同じカブトムシでもティティウスシロカブトなどは約6ヶ月は後食すら始まりません。
逆に成熟が早いと言われている種では、外国産ではパプアキンイロクワガタやメタリフェルホソアカクワガタ等が挙げられます。(一ヶ月程度)
成熟までに時間を要する種類では、国産ではオオクワガタ、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタなどは8ヶ月程度。外国産ではゴホンヅノカブトの約1年の間は後食も始まりません。
ショップやネットにて購入の際、「新成虫!」の表記があるものは、羽化日もあわせてチェックし、その種の大体の成熟期間の目安を調べておくと便利です。
でなければ、購入してから成熟まで数ヶ月も管理が必要だったりします。すぐにペアリングができないこともある。ということです。
六脚堂のゴホンヅノカブトは、羽化後10ヶ月の子を迎えました。到着後およそ2ヶ月で後食が始まりました。
3)ケースのフタが汚れていないか?!
ブリード仕立ての頃は、「なぜフタが汚れるんだ??」と思っておりました。カブトムシ・クワガタは上の方に向けておしっこをします。
これは悪いことではなく、虫達は羽化後身体の中が出来上がってくると茶色いおしっこをします。
これも種によりますが、多くの種がおしっこを飛ばします。これは身体の中が出来上がって循環が始まっている証拠といえます。
写真は成熟の始まったタランドゥスの♂。盛大におしっこを飛ばしています。
また、タランドゥスオオツヤクワガタは成熟が始まると頭の部分を小刻みに揺らし独特の「バイブレーション」を行います。
□□□ まとめ □□□
これらの情報をもとに、『まずは良く見てあげる』ことです。そして、生き物である以上あくまでもセオリーであり、この通り行かずに☆になってしまうケースも有ります。
六脚堂でも、ペアリングの次の日に☆になってしまったことや、成熟を待っていたら☆になったこと、たくさんあります。
このブログでは飼育方法のセオリーを掲載しておりますが、多くのブリーダーさんが、ブログやyoutubeなどで情報発信もしておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
そして、ペアリングをする・しないの判断は様々です。
・ゼリーを食べ始めたらすぐにペアリングをする人。
・◯ヶ月、待ってからペアリングをする人。
飼育している地域やブリード環境、♀ちゃんのポテンシャルで、産む生まないもあります。期間に余裕を持ってペアリングしたとしても、無精卵だったり、全く生まない。ということも有ります。
兎にも角にも、たくさんチャレンジすることで、経験を得ていただければと思います。
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