バラタスサスマタサイカブト
『バラタスサスマタサイカブトとは』
バラタスサスマタサイカブトは、褐色~黒色で光沢の強い小型カブトの一種です。
上翅に深い点刻がきれいに並んでおり、小さくてもとても美しいカブトムシです。大きさは100円玉に乗るくらいで、場所もとらず飼育しやすい種です。
そもそもサイカブトは、動物の「サイ」の様な角を持つということでネーミングされており、種によっては♀も角を持っている種もいます。
ヒナカブト系はブラジル、コロンビア、ペルーにかけて、様々な種類が生息しておりますが、サイカブトは東南アジアからインド、中国等に分布。
しかしこの子は、アフリカ大陸のエチオピアやコンゴに生息しています。サイカブト系も最近は人気で高額なものが多い中、この種は安価に楽しめるおススメのカブトムシです。
サイカブトはその独特な見た目でコアなファンも多く、価格も高価です。
・タイワンカブト(サイカブト)
※ 六脚堂ではまだこれらの種の写真などが無いため、ブロガーさんなどの記事にリンクしています。
和名:バラタスサスマタサイカブト
学名:Cyphonistes vallatus septentrionalis
♂ 27mm
褐色のボディがそそられます。
ズングリムックリで可愛らしい。
明るいところに持ってきたので動いてしまいます。
「ダッ!」って感じですね。
♀ フリーサイズ
まあとにかく元気に動いて隠れようとするので、シャッターめちゃ切りです。
♂同様の赤褐色のボディはとても美しいです。
女性がよく苦手という裏側。毛が結構生えています。
このページではバラタスサスマタサイカブトの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育方法 □□□
寿命:
成虫の平均寿命は5〜8ヶ月(温度管理下で)
飼育温度:
20〜25℃前後
(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)
成虫育成メモ:
1ヶ月程度で後食を開始します。
成熟の目安は後食からさらに1ヶ月後程度でしょうか。なので羽化から2〜3ヶ月程度でしょうか。
交尾意欲も強く、卵もたくさん産んでくれますので初心者にはおすすめです。
大きさや、飼育の雰囲気は「サビイロカブト」に近い感じがします。
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。
ハンドペアリングの場合は、およそ20〜30分程度で終了。
成熟さえしていれば、一緒のケースに入れてすぐにペアリングが始まりますので、同居ペアリングは必要無いかと思います。また、同居ペアリングをする場合は、交尾意欲も強いので3日程度で十分ですね。それ以上だと、♂が♀を追いかけ回すので♀のストレスになってしまいますでご注意を。
六脚堂ではペアリングの際、100均などで購入できるセルローススポンジを下に引いています。
爪もかかりますし、取り上げるときも爪に負担がかかりませんので。
(写真はマルガリータヒナカブト)
【産卵に使用するマット】
完熟系のマット(添加に弱いので無添加が理想です)を固く詰めずに。小さい個体なので表面に加水した水苔をひきました。水苔を入れなくても産卵はします!あくまで転倒防止に入れました。
あまり硬詰めはせずに、全体的にふんわりさせてみました。
ケースにマットを入れて、2〜3回地面にトントンとケースを落として詰める程度。
下3割程度をぎゅっと詰めてしまう方法でも通常通り産んでくれます。
こんなに水苔は入れなくても良かったかも。
多産な種なので、大きいケースを使うと幼虫だらけになる可能性もあるのでご注意ください。
《産卵温度》
23℃~25℃程度。
ペアリング時も少し高めだとスイッチが入るようです。
使用するケースは、材の大きさに合わせて中ケースを選択。私はクリアスライダー(大)を使用してます。
飼育スペースのこともあると思いますのでちょうどよい大きさを選択しましょう。
《ケースサイズ表》
□□□ 幼虫の飼育の仕方 □□□
【お勧めのエサ】
完熟系マット。添加の強いマットだと初齢幼虫は★になりやすいです!
【容器】
500CC程度で充分育ちます。
交換は途中1回程度。
【設定温度】
22~24℃程度。
【孵化から羽化までにかかる時間】
2令をボトルに投入して6~10ヶ月程度。
投入後4ヶ月ほど成長を続け、その後は繭玉を作り前蛹から羽化まで4〜5ヶ月です。
繭玉を作ってからが長いので、壊してしまわないように注意です!
幼虫飼育は容易です。サビイロカブト同様のサイズ感なので省スペースでたくさん飼育ができます。また、羽化までかかる期間も割と早く、管理温度で変化しますが羽化が早いのが素敵!
【羽化前】
土繭を形成してその中で羽化しますので、繭玉を壊さないように気をつけて飼育してください。
出してしまうと、湿度や温度の関係で上手に羽化しないこともあります。
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
この記事は2024年1月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)