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マキシカクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『マキシカクワガタとは』

ベトナムに生息する、マキシカクワガタ属の1種で、シカクワガタと言いながらも、メジャーな「ディディエールシカクワガタ」「スペキオススシカクワガタ」「アマミシカクワガタ」などのシカクワガタ属(ラエトゥルス族)とは別の種とされています。

実際にあごの形ははっきりと(シカである)とはいい難いかも知れませんね。

上翅はお尻にかけて赤みが入り、体長は70mmになる中型のクワガタです。大型になると、パリーフタマタクワガタのようなオオアゴになり迫力が出てきます。

レコードサイズは野外で72.5mm。飼育で73.2mmです。

ベトナム・ネアンで採集されるため「ネアンシカクワガタ」とも呼ばれています。

ちなみに、シカクワガタはたくさんの仲間が存在しております。

シカクワガタの種類と産地

シカクワガタの種類と産地

種類 亜種 産地 備考
シカクワガタ Rhaetulus crenatus (Westwood, 1971) 中国からインド 本属の基準種
タイワンシカクワガタ R. c. crenatus原名亜種 台湾
スペキオススシカクワガタ R. c. speciosus タイ 背中の模様が濃い。最も大型。独立種とされることがある。
ボイレアウシカクワガタ R. c. boileaui Didier, 1925 ラオス
R. c. gardneri Didier, 1930 ミャンマー 1997年にスペキオススシカクワガタのシノニムとなった。
カワノシカクワガタ R. c. kawanoi Maes, 1996 中国広西チワン族自治区、ベトナム北部 背中の模様が存在する。
レーマンシカクワガタ R. c. lehmanni Baba, 1997 ミャンマー南部
チュウゴクシカクワガタ R. c. rubrifemoratus Nagai, 2000 福建省 脚が赤みを帯びるが、模様は見られない。独立種とされることがある。
フキヌキシカクワガタ R. c. fukinukii Nagai, 2002 インド北部
ツツイシカクワガタ R. c. tsutsuii ベトナム南部 今まではR. c. ssp.とされていたが、2009年7月に記載された。
ディディエールシカクワガタ R. didieri (Delisle, 1970) マレー半島 大アゴ基部の尖った突起が発達する。9cmにもなるシカクワガタ属最大の種。背中の後方部に模様が見られ、また脚の腿節が赤くなる。
マイシカクワガタ R. maii (Maeda, 2009) ベトナム中部 2009年2月に記載されたばかりの新種で、形態はディディエールシカクワガタに似る。

和名:マキシカクワガタ

学名:Yumikoi makii

和名の示す通り、本属はシカクワガタの名を持つクワガタムシに近縁であり、遺伝子分析によると本属は同じくベトナムに分布するベトナムシカクワガタ属の姉妹群となるそうです。

この子は51mmと少し小ぶりですが、しっかりと特徴を出しています。

成虫提供:minagi様

シカクワガタとフタマタクワガタの中間点?のようなフォルム。

赤みの入り方がとても美しいですね。

メスは若干の赤みがあるかな?程度ですが光沢が有ります。

成虫提供:minagi様

ここからはマキシカクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は3〜5ヶ月。

あまり長くないので、ブリードしたい方は羽化日、後食日はしっかりと管理しているところから購入するといいですね。

飼育温度:

20~23℃前後(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

1ヶ月〜1ヶ月半程度で後食を開始します。成熟の目安は後食から1ヶ月後。

同じケースでの飼育は避けて別々に管理しましょう。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態で

あることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食開始後、ゼリーの減り具合が♂♀早くなってピークを感じたらペアリングさせましょう。

【産卵セット】

産卵材にもマットにも産みますが、どちらかというとマット産みの傾向が強いようです。

水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度。(水が染み出るようでは多すぎです!)

《材を使った産卵セット》

【推奨温度】

20〜23℃程度。

【ケースサイズ】

中〜大ケースが良いでしょう。材の大きさ、本数に合わせて用意しましょう。

《ケースサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

無添加発酵マットから初めて、菌糸への移動。菌糸はカワラがおすすめ。

【えさ交換回数】

♂♀ともに1,500CC程度のボトルで、交換は途中1〜2回でOK。

割り出しのタイミングによっては1本で羽化可能です。

【推奨温度】

20〜22℃程度。低過ぎると蛹化の際に不全が出やすくなるようです。

【孵化から羽化までにかかる時間】10~12ヶ月程度でしょうか。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年4月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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