ビルマニクスゴホンヅノカブトの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで
『ビルマニクスゴホンヅノカブトとは』
ゴホンヅノカブト種の中の一つ、ビルマゴホンヅノカブトです。
シャムゴホンヅノカブトと同様にこちらは色合いも茶褐色一色。ウサギの耳ような角を持つ独特な風貌がとても可愛く、ビルマニクスと呼ばれています。
アジア圏の竹林に生息しており、新芽の汁を吸っているらしいです。そのため、新芽の出る秋頃から活動を開始するので日本にも9月すぎからWD個体が輸入されてきます。
基本種であるゴホンヅノカブトやシャムゴホンヅノと同様に産卵に少しクセがあり、幼虫期間の環境によりやや難しい種とも言われています。
体長は ♂45〜60mm ♀ 40〜50mm程度。
前述のように、ゴホンヅノカブトには亜種がおりましてそれぞれが個性的な特徴があり、
□ビルマニクスゴホンヅノカブト
上記掲載の通り、うさぎの耳のような胸角があります。
□ゴホンヅノカブト(グラキリコルニス)
顔から手のひらが生えてきたような見た目で、頭は黒、背中は茶色の2色!
□シャムゴホンヅノカブト
茶褐色で、ベビーサタンのような胸角を持ちます。
□ハードウィッケイゴホンヅノカブト
ヒメゴホンヅノとも呼ばれグラきりコルニスよりも少し小柄。背中のした半分が茶色のツートンカラーでかっこいい。
それぞれの種に、しっかりとしたFANがついているイメージです。
【和名】ビルマニクスゴホンヅノカブト(ビルマゴホンヅノカブト)
【学名】Eupatorus birmanicus
♂ 57mm
上翅のマット感が多種と比べると独特で高級感があります。
目も大きくてとてもかわいい。
進化の過程を疑うほど、戦闘に適さないと思われる胸角(うさ耳)に疑問を
持たざるを得ない。見ていて楽しいのは、頭角をぐぐ〜っとあげるとうさ耳の間に入っていくところは工業製品の様で最高です。
一瞬ボクティヒメゾウカブトに見える外向きの小さな胸角
♀ちゃんの質感は♂同様。
まあ活発に動くのでぶれちゃいます。よってたくさん写真を撮れていません。
(なぜならWD個体で、産卵前にストレスを与えたくなかったので。。。)
ここからはビルマニクスゴホンヅノカブトの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□
寿命:
成虫の平均寿命は、活動を始めてから1ヶ月〜3ヶ月ほど。
とても短いのでブリードのタイミングは絶妙です。
飼育の適温:
20〜25℃程度。
成虫育成メモ:
30℃近い高温には弱いので注意です。
特筆すべきは、なんと羽化から後食まで約1年かかります。
その間に☆になってしまうこともあるのでしっかりと管理しましょう。
国内での流通量は決して多くありませんが、コロナが開けてタイ便もはいって来るようになりました。これでまた人気は再燃するかも知れませんね。
寿命が短いこともあるので、ブリード品を手に入れられると少しばかり安心かも知れませんね。
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。
羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!
後食は10ヶ月で始まる子もいれば1年しっかりかかるケースもあります。
活動後は寿命が長い種とは言えませんので、そこから2週間〜1ヶ月程度で成熟と判断してもいいかも知れませんね。
WD個体の場合は採集日が不明ですのですぐにセットしましょう!
【産卵セット】
マット産みです。完熟系のカブトマットが理想です。水分量は適量。特段多くしなくても良さそうです。
マットの下7割まで固めでOK。
あとはふんわりとマットをひいてください。
巷では、バンブーマット(原材料が竹)を使わないと産まない、という方や単純に完熟マットだけでも産んだよ。という話も聞きます。
いわゆる産卵スイッチを入れるための仕掛けをどうするかなのかも知れません。またゴホンヅノ系に限らずですが、WDは特に♀自身ののポテンシャルが大きく関わっているような気がします。
(産む子と産まない子の差、孵化率も合わせてはっきりとしているイメージです。)
【ケース】
中ケース程度。
個体差によってたくさん産む子もいます。
7〜10日毎に採卵をしたほうが良さそうです。孵化率もあまり高くないので短いスパンで採卵するか、幼虫になるまで待つことを選ぶかはご判断を!
産卵管理適温:
24〜27℃
ペアリング方法:
1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。
3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。
※ほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。
※ ヒラタクワガタ系は興奮して♀を攻撃することもあるので、♂のアゴを縛って 同居させることをおすすめします!
□□□ 幼虫の育てかた □□□
【お勧めのエサ】
カブト系発酵マット、完熟系マット
中には、産卵同様バンブーマットを混ぜないとすべての幼虫が☆になったというレビューもありました。
マットの湿度や温度環境など、まだまだ確立されていない種ですのでいろいろチャレンジしてみましょう!
【えさ交換回数】
容器は♂♀:1400~1800cc程度のブロー容器で、
♂:途中4~5回程度。
♀:途中3~4回程度。
(※マットの痛み、劣化、エサの減り具合により誤差あり)
【設定温度】
23~25℃前後
【孵化から羽化までにかかる時間】
♂♀ともに約12~15ヶ月程度
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!うさ耳が小さく羽化してしまう。ということはあまりなさそうです。
この記事は2023年8月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
★★★★★★★★★★★★★★★★
たくさんの種類のカブクワ情報発信中です!
舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)
X(旧Twitter) ぜひフォロー& 通知を取ってください!
★★★★★★★★★★★★★★★★