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タイワンシカクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『タイワンシカクワガタとは』

アジア大陸、台湾に広く生息するシカクワガタ(Rhaetulus crenatus)の原名亜種であり、シカクワガタといえば本種を指します。

台湾の標高500mくらいまでの低標高帯に広く分布しているようです。

シカクワガタと言えば、横から見ると鹿のような大アゴを持つ極めて形の良いクワガタですが、種類もたくさんおり、それぞれにFANがついているような種ですね。

中国・インドにも棲息してあり、形は全く同じですが脚が赤や黄色など違いがあり、台湾産の基亜種は全身黒色になります。また、中国には一番近縁な亜種としてチュウゴクシカクワガタが生息しており、見た目がとてもにています

奄美大島や徳之島に生息するアマミシカクワガタにもとてもにていますが、アマミシカクワガタが艶消しのボディであることに対し、タイワンシカは艶があるのが特徴です。

低温にも強く、温度管理していない室温でも越冬できますが、10℃が限界値だと思われます。

なお、ディディエールシカクワガタしかり、後食したとおもったらまた休眠したりと、成熟の見極めが難しかったりします。やはりゼリーの食べ方などきちんと管理して、見極めたほうが良いでしょうね。

飼育レコードは60mm。野外で63mm。

飼育レコードがなかなか更新されてないので60mmオーバーはそこそこのハードルが有りそうです。

なお、シカクワガタにはこれだけの亜種が存在しています。(wikiより)

シカクワガタの種類と産地

シカクワガタの種類と産地

種類 亜種 産地 備考
シカクワガタ Rhaetulus crenatus (Westwood, 1971) 中国からインド 本属の基準種
タイワンシカクワガタ R. c. crenatus原名亜種 台湾
スペキオススシカクワガタ R. c. speciosus タイ 背中の模様が濃い。最も大型。独立種とされることがある。
ボイレアウシカクワガタ R. c. boileaui Didier, 1925 ラオス
R. c. gardneri Didier, 1930 ミャンマー 1997年にスペキオススシカクワガタのシノニムとなった。
カワノシカクワガタ R. c. kawanoi Maes, 1996 中国広西チワン族自治区、ベトナム北部 背中の模様が存在する。
レーマンシカクワガタ R. c. lehmanni Baba, 1997 ミャンマー南部
チュウゴクシカクワガタ R. c. rubrifemoratus Nagai, 2000 福建省 脚が赤みを帯びるが、模様は見られない。独立種とされることがある。
フキヌキシカクワガタ R. c. fukinukii Nagai, 2002 インド北部
ツツイシカクワガタ R. c. tsutsuii ベトナム南部 今まではR. c. ssp.とされていたが、2009年7月に記載された。
ディディエールシカクワガタ R. didieri (Delisle, 1970) マレー半島 大アゴ基部の尖った突起が発達する。9cmにもなるシカクワガタ属最大の種。背中の後方部に模様が見られ、また脚の腿節が赤くなる。
マイシカクワガタ R. maii (Maeda, 2009) ベトナム中部 2009年2月に記載されたばかりの新種で、形態はディディエールシカクワガタに似る。

※ちなみに六脚堂では大きい種が好きなので、ディディエールシカクワガタ推しです。

和名:タイワンシカクワガタ

学名:Rhaetulus crenatus

この子は46mmと少し小ぶりですが、しっかりと特徴を出しています。

元気に動きまわるので、かっこいい写真がぜんぜん取れませんでした。ペアリング前でも有り長い時間も取りたくなかったのです。

光沢感が有り、とても美しい♀ちゃんです。

♀は良い子ちゃんで綺麗に撮れました。

ここからはタイワンシカクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は3〜5ヶ月程度。ブリードすると極端に縮まる印象です。

寿命はあまり長くないので、ブリードしたい方は羽化日、後食日はしっかりと管理しているところから購入するといいですね。

飼育温度:

20~23℃前後(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

1ヶ月半〜2ヶ月程度で後食を開始します。成熟の目安は後食から1ヶ月後。

同じケースでの飼育は避けて別々に管理しましょう。

中には、1〜2ヶ月では産卵しない。という♀もいるようです。少しクセがあるようなので、ペアリング後に反応していないようなら時期を改める必要も有りそうですね。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態で

あることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食開始後、ゼリーの減り具合が♂♀早くなってピークを感じたらペアリングさせましょう。

産卵材にもマットにも産みます。(微粒子無添加マットで埋め込みましょう。)

水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度。(水が染み出るようでは多すぎです!)

《材を使った産卵セット》

【推奨温度】

20〜22℃程度。低過ぎると蛹化の際に不全が出やすくなるようです。

【ケースサイズ】

中〜大ケースが良いでしょう。材の大きさ、本数に合わせて用意しましょう。

《ケースサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

菌糸でもマットでも成長します。カワラ菌糸で良い結果が出ているようですね。

マットでも50mmオーバーは出ています。

【えさ交換回数】

♂♀ともに800〜1,100CC程度のボトルで、交換は途中1〜2回でOK。

2令で割り出しの場合は1本で羽化可能です。

【設定温度】

20〜22℃程度で、低温気味が理想です。

【孵化から羽化までにかかる時間】8~10ヶ月程度でしょうか。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2024年7月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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