ディディエールシカクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで
『ディディエールシカクワガタとは』
マレー半島、キャメロンハイランド(1800m)、またその隣のゲンティンハイランド(1700m)の高標高地に生息する、まさにシカの角のような大顎をもつクワガタです。
そのため飼育温度は低温が望ましい種です。
体長は♂60mm~80mm程度。♀30mm~40mm程度。ディディエールシカクワガタはシカクワガタ最大種となります。
レコードサイズは、野外で87mm、飼育で84.3mm
シカクワガタたる所以の、アゴは付け根より一度大きく上にそりあがり、先端に行くにしたがい下に湾曲!更に先端は二股に分かれ跳ね上がる!
その美しいアゴの形から、シカクワガタ属(ラエトゥルス属)は常に人気種の上位にいます。
シカクワガタはその他、
・スペキオススシカクワガタ
・ボイレアウシカクワガタ
・タイワンシカクワガタ
・ツツイシカクワガタ
・マイシカクワガタ
などが日本では流通しておりますが、近似種として名前はシカクワガタと呼ばれているけどラエトゥルス属ではない種も多く流通しております。
・ペロッティシカ
・ザウテルシカ
・チュウゴククロツヤシカ
・オーベルチュールクロツヤシカ
・マキシカクワガタ
などがそうです。
そして今一番人気(高額種)であるウェストウッディオオシカクワガタは、実は1属1種の『オオシカクワガタ属』に属しています。
和名:ディディエールシカクワガタ(アカミトゲシカクワガタ)
学名:Rhaetulus didieri
♂♀ともに風格漂う背中。
見つけた瞬間飼育を決めました。(マレーシア ゲンティンハイランド産)
♂ 57mmの個体。50mmを超えると大顎がでるらしい。
♀ 36mmの個体。
マット飼育でも問題なく飼育できます。♂は喧嘩っぱやいので♀とは個別に飼育しましょう。
このページではディディエールシカクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□
寿命:
成虫の平均寿命は6〜12ヶ月
飼育温度:
17~24℃ あまり暑いところは得意ではない
成虫育成メモ:
成熟の目安は後食から2〜3ヶ月後
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。
羽化後2ヶ月程度で後食開始、2〜3ヶ月で成熟する様子。(個体によりけりと思います)
基本的にシカクワガタ属は材に産む傾向が強いようです。
しかしながら、一部のブログなどを見るとマットにも産卵しているケースもあるようです。
BE−KUWAレコード個体の作出方法では、2令幼虫までマット管理、そこからオオヒラタケ菌糸に投入、途中1回交換して84.3mmの個体を出したようです!
管理温度は冬場15℃を下回ることもあったようなので、大型を目指す場合は16〜20℃くらいがベストなのでは無いでしょうか。
産卵管理適温:
23~25℃前後
産卵数の目安:
20〜30個程度
柔らかめの材2本程度。皮を剥いて水分を含ませます。15分浸けて10分日陰干し。
ケースに発酵マットを下5センチは硬詰め。そこに材を埋め込みましょう。
《ペアリング方法》
1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。
2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。
3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。
とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。
詳細はこちらから!
□□□ 幼虫の育て方 □□□
【お勧めのエサ】
菌糸ビン飼育(ヒラタケ菌糸)が理想。
発酵マットでも羽化はします。添加剤は少なめが良いでしょう。
大型化を狙うなら菌糸ビンでしょうか。
クヌギはイマイチでブナの相性がいいと書いてあるあるブログもありました。
800CC程度のボトルなら交換途中1〜2回。
【設定温度】 16〜20℃の低温管理の菌床飼育で長歯型が羽化する様です。
理想的なのは20〜24℃。
【孵化から羽化までにかかる時間】低めの温度設定だと9〜13ヶ月。
高め設定だと8~12ヶ月程度でしょうか。
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
この記事は2023年4月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
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