舶来 六脚堂

本能のままに生きる。
カブトムシ、クワガタをもっと知れるメディア

クワガタ

ネパールコクワ(ネパレンシス)の飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ネパールコクワ(ネパレンシス)とは』

ネパールコクワ。通称ネパレンシス。は主にネパール、インド北東部、中国(チベット自治区南東部)に生息しておりまして、コクワガタの仲間の中でも大型に分類される種になります。

サイズは、コクワガタの中でも大型の種で、♂45~80mm、♀39~48mmと、アローコクワガタ同様に大きくしたいというブリーダーさんが多くいらっしゃいます。

♂の特徴

大あごはわりと細長く、前方に向かってゆるやかに湾曲しています。大型個体になると、先端が小さく二股に分かれます。

中央よりやや前方に大きく斜め前へ突き出した内歯(ないし)があり、さらに先端近くには、小さな内歯が1つ備わっています。全体としてしなやかで力強いフォルムをしており、他のクワガタと比べても非常に上品な印象を与えます。

♀の特徴

頭部には、中央やや後方に小さく尖った突起があり、眼の前側が三角形に尖るのが特徴です。

大あごは尖り、約1/3ほどの位置に小さな三角形の内歯が見られます。ここは他ではあまり見られない特徴ですよね。さらに根元にも大きく反り上がった三角形の内歯があり、メスらしい力強さと繊細さを併せ持っています。

コクワガタといえば、最大種(80mmを超える)であるドンキエールコクワ(通称:赤ドンキ)が人気で価格もペアで5〜10万円と高騰していますね。(2023年現在)

2025年の今は、若干価格も落ち着いて来ましたが、まだまだ高額種です。

和名:ネパールコクワ(ネパレンシス)

学名:Dorcus nepalensis

六脚堂飼育個体  ♂(73.0mm)

70mmを超えてくると、もうコクワガタとは言えないのでは??笑

イカツさと、かっこよさと、力強さと。(なにか曲のタイトルのような・・)

六脚堂は大きい=正義 だと思っているので大好きな種です。が、黒いよりは赤褐色のアローコクワが好きだったりします。

大アゴのダウンフォースがかっこいい。

大きくなると先が二股になります。

♀の顎も、サメの歯のようにギザギザしてて強い感じ。

真ん中のコブが千昌夫(わからない人はお父さんかお母さんに聞いて下さい。)

若干のツヤクワガタを感じる目の辺りの鋭角。

♀って全般的にかわいい!ってなるのだけど、この子はちょっといかついですね。

ここからはネパールコクワ(ネパレンシス)の飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は、1年から2年ほど。

※ペアリングの回数によっては短くなります。

飼育の適温:

20~25℃程度

真夏の常温は流石に堪えられないと思います。六脚堂は真冬の場合18℃くらいまで下がりますが日中が22℃くらいになります。問題なく飼育できています。

成虫育成メモ:

およそ後食まで6ヶ月程度。

寿命は長いので慌てずにしっかりと成熟させるのがポイントです。中には10ヶ月程度は待つという方もいるようです。逆に考えると、10ヶ月経ってからのペアリングでも産んでくれると言うことですね。

温度管理さえできればブリードは割りと簡単な部類です。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

【産卵セット】

カワラ菌床ボトルでの産卵がセオリーのようです。

タランドゥス、レギウス、オウゴンオニ、アローコクワガタの産卵セット同様、カワラ菌糸ボトルのフタを開けて置いておく形式で、たくさん産んでいますね。

【温度】

20℃前後が理想でしょうか。低めの温度帯が理想ですが23℃くらいまではいけます。

《カワラボトル産卵セット》

【ケース】

投入するボトルの大きさに合わせます。クリアスライダーラージくらいで良いのでは無いでしょうか。様々なブログなど見ていると、1回で10〜20は産んでいるようです。

《産卵セットのリンク》

《ケースのサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

菌糸(カワラでもオオヒラタケでもOK)

オオヒラタケでも、カワラ菌糸とさほど大きさは変わらないようですね。

六脚堂おすすめ 菌糸ビン一覧

🪲 オオヒラタケ菌糸ビン

メーカー 菌糸ビン
フォーテック G-pot スタウト
(六脚堂でも販売しています)
ブリーダーズ・ファーム 大夢B オオヒラタケ菌糸ビン
月夜野きのこ園 月夜野きのこ園 菌糸ビン

🪲 カワラ菌糸ビン

メーカー 菌糸ビン
フォーテック G-pot カワラ
(六脚堂でも販売しています)
ブリーダーズ・ファーム 大夢B プロスペック
月夜野きのこ園 カワラN菌糸ビン

菌糸メーカーさんは多数ありますが、在庫切れが少なく、初心者さんでも安全に羽化するタイプの菌糸ビンを選択しています。
クワガタの種類によっては、オオヒラタケ・カワラどちらの菌糸も適用可能です。用途に応じてお選びください。

【えさ交換回数】

♂で800ccボトル→1400ボトル→1400ボトル。の3本で。

♀は800ccボトル→800ccボトルの2本。

菌糸の劣化具合によりますが、1途中1〜2回程度。

※割り出しのタイミング、温度やマットの劣化具合、食い進みにより変化はあります。

【設定温度】

18~22℃前後。

大型を狙うならワインセラーなどを使い、18℃前後でじっくりと。

【孵化から羽化までにかかる時間】

8〜12ヶ月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2025年10月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

★★★★★★★★★★★★★★★★

たくさんの種類のカブクワ情報発信中です!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)  ぜひフォロー& 通知を取ってください!

★★★★★★★★★★★★★★★★

KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

《Xのアカウント》

X:@kazuhiroyoshii