舶来 六脚堂

本能のままに生きる。
カブトムシ、クワガタをもっと知れるメディア

クワガタ

ルマウィノコギリクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ルマウィノコギリクワガタとは』

太く、大きく湾曲した大アゴが特徴のノコギリクワガタです。 

上翅中央部には光沢があり、縁にうっすらと黄色の微毛が生え、一見するとノコギリっぽくない風変わりなクワガタです。 流通の少ない稀少なクワガタです。 短歯・長歯と変化があるので、割り出すまでの楽しみがブリードにあります。

飼育下では大型(大歯)は難しいと言われる本種。ぜひチャレンジし見てみてください。

ツヤクワガタの様な、ノコギリではない不思議な顔。。。

オニヅラノコギリの和名が付いている理由もよくわかります。また、ルマウィノコギリクワガタは、フィリピンのミンダナオ島に生息しています。

インドネシアのクワガタも多いのですが、フィリピンにもたくさんのクワカブがいますよね。

ミンダナオといえば、アトラスオオカブトでしょう!ミンダナオヒラタもですね!マニアックなところで言えば、カメラツヤクワガタや、ミンダナオパリー。

まるで夢の島ですね!!

その夢の島までは日本から南へ。

500km西側には、パラワン島も。いつか採集へ行ってみたいものです。

写真の個体は、ミンダナオ島、ニュー・バターンということで、この辺ですね。

地図で辿っていくと飼育のモチベーションもなんだか上がります。

飼育は産卵、幼虫ともに簡単ですし、飼育者も多いので累代にこまることはなさそうですね。

しまし♀殺しの話が非常に多い種。ハンドペアリングは避けましょう。アゴ縛りは必須で同居が望ましいと思います。

サイズ感は、♂50~70mm ♀30~50mm。

レコードサイズは70.1mm。野外最大は70.7mm。(2023年現在)

和名:ルマウィノコギリクワガタ

学名:Prosopocoilus lumawigi

無骨さがまるでプロレスラー。

これは中短歯といったところでしょうか。

重機の様な顎。長歯になるとどんなフォルムになるのでしょうか。

アルキデスのように、短いからかっこいい!みたいになるのかな。

また、やや赤みの入ったボディが男心をくすぐります。

裏側も見てみましょう。

大顎の表は丸みを帯びていますが、裏側は平ら。

ここからはルマウィノコギリクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は8〜12ヶ月程度。

飼育温度:

20~25℃前後(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

後食まではおよそ3ヶ月を要します。

そして成熟の目安は後食から1ヶ月後。充分に時間をおいたほうが良い結果となります。

同じケースでの飼育は避けましょう。

♂はとても好戦的で♀も傷を付けてしまうので、仕切りをつけるか別のケースで管理しましょう。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態で

あることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差も

ありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食開始後、ゼリーの減り具合が♂♀早くなってピークを感じたらペアリングさせましょう。

《ペアリング方法》

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。

3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。

とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

【産卵に使用するマット】

発酵マットのみでOKです。熟度の深いマットを使用します。

水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度。

(水が染み出るようでは多すぎです!)

基本はマット産みなので、材は不要ですが「足場」にして産卵がはかどる

という方もいらっしゃいます。

また、材を入れるとマットにも材にも産む傾向があるようですね。

《産卵セット》

ケースは中〜大ケースが良いでしょう。

《ケースサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

マットでも菌糸(ヒラタケ・カワラ)でも育ちます。

通常のカブトマットでも問題ありませんし、ノコギリ専用として販売されているマットでもOKです。なお、レコードサイズを出した方は、カワラ菌糸を使用したそうです。

六脚堂おすすめマット

六脚堂おすすめマット

メーカー マット
月夜野きのこ園 完熟マット
SANKO 育成クヌギマット
フジコン プレミアム 有機くぬぎ微細 フレーク
KBファーム 栄養フレークEX 50L(大袋)

【飼育容器】

ブロー容器 800CC程度。♂の大型化を狙うなら150CC以上を

使いましょう。

【えさ交換回数】

♂♀ともに交換は途中1~2回でOK。

【設定温度】

22~24℃程度。25度を超えると早く蛹化して小さくなる傾向。低温にしたからと言って大きくなるわけでも無いようです。

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂で約9〜11ヶ月程度。

♀で約7~9ヶ月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年4月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

各種情報発信中!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)

KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

《Xのアカウント》

X:@kazuhiroyoshii