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ゴロファテルサンデールの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ゴロファテルサンデールとは』

ゴロファ族の中でも珍しく真っ黒のボディ。♂は日本刀のような発達した頭角を持つとてもかっこいい、ゴロファ属のなかでも小さ目の種です。

産地はメキシコ ベラクルス周辺。

寿命が長い種では無いため日本での流通量は多くなく、希少な種と言えます。

体長は♂25~40mm ♀25~35mm程度。

ちなみに、ゴロファ属は結構な亜種がおりまして様々な胸角の特徴があるのですが、

クラビゲール→菱形お殿様

ピサロ→ゴルフクラブ1番ウッド

グロブリコルニス→水道蛇口

リモジ→ちょい角

ポルテリ→中世の騎士

スパサ・ガウジョン・アエギオン→歯ブラシ

ミヌトゥス→たんこぶ

のような特徴的な胸角を持っています。(は〜。。みんなかわいい)

【和名】ゴロファテルサンデール(テルサンデールタテヅノカブト)

【学名】Golofa  tersander

テルサンデールの♂:日本刀を持つようなスタイルが抜群にかっこいい。

オレンジの前髪が黒い刀を華やかにするフォルム。

とても小さいカブトムシですが、本当に所有感があります。

テルサンデールの♂は、まるでサムライソード
テルサンデールの♀。基本的に黒いです。

ゴロファ属の女子は黒いボディが多いですね。

ここからはゴロファテルサンデールの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の育て方 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は、活動を始めてから1ヶ月〜3ヶ月ほど。

※ペアリングの回数によって寿命も短くなります。

飼育の適温:

23〜25℃程度

成虫育成メモ:

30℃近い高温には弱いので注意です。

後食まではおよそ1ヶ月程度。

小さい種で寿命も短いせいか、この時点で成熟しているようです。交尾意欲は強く、同居させるとすぐに♂は♀に近づいていきます。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

【産卵セット】

マット産みです。完熟系のカブトマットが理想です。

水分量は割りと多めにしますが、強く握って染み出ない程度にしましょう。

マットの下7割まで固めでOK。あとはふんわりとマットをひいてください。

【ケース】

小ケースでOK。

多産種なので、1回でたくさん取りたいときは中ケースなど大きめにしてはいかがでしょうか。

小ケースの際は、10日毎に採卵しても良さそうです。

♀ちゃんが卵の産み場所を探す際に先に産んだ卵を引っ掻いてしまうこともありますので。

7日を過ぎて♀が上に出てきたときは回収して休ませるのも良いと思います。

産卵管理適温

25℃前後

《産卵セットのリンク》

《ペアリング方法》

カブト系は、ハンドペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。

3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。

とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

【お勧めのエサ】

カブト系発酵マット、完熟系マット

【えさ交換回数】

500〜800cc程度で、ボトル1本孵し、ないし途中1回程度の交換で済みます。

※温度やマットの劣化具合、食い進みにより変化はあります。

【設定温度】

23~25℃前後

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂♀ともに、9〜10か月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

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2023-06-18

後食スタート!!

改めてスペックを紹介しますね。

【産地:】メキシコ ベラクルス州 サンタマルタ

【累代】CBF1

【羽化日】2023年5月上旬

【サイズ】♂約37mm  ♀フリー


【23年6月18日】

いよいよ漆黒のミニ騎士として名高い、ゴロファテルサンデールが後食をはじめましたよ。

♂も♀も、到着してから3日後にはもりもり食べています。

【23年6月26日】

ということで早速ペアリングを行い、産卵セットを組んでみたいと思います。

今回は、月夜野きのこ園さんの黒土マットに、同じく月夜野さんの完熟マットを4割程度混ぜました。固詰めはしないので、ふるい掛けもしませんでした。

半分手のひらで軽く叩くくらいで。残り半分はふんわりと置きます。ヒナカブト系はガチ詰めすると潜れないのでやんわりと。

このくらいの高さで。

ケースはクリアスライダー(ラージ)を使います。

転倒防止に水苔をさらっと引きました。あまりマットに引き込まれても困るので!

テルサンデールは小さいのでスポンジの薄切り(1cmくらい)でも言いですね。ようは起き上がれれば何でもいいです。

☆☆☆☆☆ 今回使った用品はこちら ☆☆☆☆☆☆

マットは月夜野きのこ園、 完熟マット 黒土マット

ケースはクリアスライダー(ラージ

転倒防止に水苔

☆☆☆☆☆ AMAZONリンクです ☆☆☆☆☆

以上、続報をお楽しみに!!

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2023-08-10

産卵セットを暴きます!

【23年9月16日】

6月26日に組んだ産卵セットを暴いてみたいと思います。セットを組んでやや3ヶ月になろうと言うところ。

♀ちゃんは、8月10日に救出しております。本来なら1ヶ月位で取り出したかったところですが

なかなか姿を見せてくれませんでした。

その間、ゼリーは2個分しか食べていないようなので、飲まず食わずでここまで頑張ってくれた

事になります。ありがとう。

そしてなぜこのタイミングでの割り出しかというと、幼虫が1頭地上にあがってきてしまっていた

のです。(ごめんよ。。。)

あら。。1頭じゃなかった。。

じゃじゃん!

9頭です。(ちょっと物足りないかな。。)

時期的には2令かな??

ゴロファの中でも小さいので3令かも知れません。

来年の4月くらいまではしっかりと食べて大きくなってもらいましょう!

800CCボトルにinしました。

管理表がコーヒーフィルターなのは、不要になったものが手元にあったから。。

でもこれ、使っているとなんだか便利なんです。大きく書けるし。老眼の私にもはっきりと

視認ができるので、結構おすすめです。笑

以上、続報をお楽しみに!!

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2023-09-19

2回目の産卵セット投入!

2回目の投入!

【23年9月19日】

前回の産卵から約1ヶ月空いています。

9頭の幼虫が出て来ましたので、無精卵は産まないことはわかっています。

♂は元気ですが、「追い掛け」はしていません。これも実験です。

期間をあけると産まないのかどうか。そもそも産卵スイッチは入るのか入らないのか。

1週間ほど入れて、次に上がってきた時に追い掛けしてみたいと思います。

9頭はちょっと心許ないですが、データを残す方に振り切りたいと思います!!

セットは、完熟マットのみ、5割硬詰め、残りふんわり。転倒防止は前回同様に水苔を使います。そして前回は黒土をメインに4割 完熟マットでした。

この違いも見てみたいと思っています。

【23年10月10日】

♀ちゃんが★になっていたとともに、幼虫は0でした。。

2回目、3回目と行く場合は、やはり1週間か10日ごとに移していかないとだめですね。

丁寧な管理が必要です。これは課題です。

(とはいえ仕事の兼ね合いと、飼育頭数から考えると難しいな〜。)

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2024-04-09

テルサンデールが蛹化→羽化!!

待ち望んだこの日が来た!!

【24年3月3日】

ボトルをみると、きのこ??シロカビ??がびっしりと成長しております。これは危険だから開いておこうかと掘り出してみると。

なんと蛹化している!!やったぜ!!

これは確認どおりの♀のサナギ。これでまずは累代に困らないぞと。

こっちも相当劣化が激しいので、これもそ〜っと開けてみます。

お〜!♂!!

メモには、1月25日 出てきて被せた。とありますが、幼虫が上に出てきていたので穴を掘って

被せたよ。の意。無事にここまできてよかった〜!

ちょこんと出た頭角が愛おしい。

テルサンデールはスラッと伸びた頭角が特徴なんだけど、これは短いのかな??それとも羽化とともに伸びる??

とりあえずはあと4頭残っているので、1ヶ月ほど待ちましょうか。

【24年4月9日】

激務だった3月はなかなか虫活ができていませんでした。激務明けに、そろそろかな?と楽しみにしていたテルサンデールの様子を見ると、、、

きたー!!!!!!!かっけーーー!!!

頭角伸びてるやん!!!!!

サナギはチョコンだったのに、羽化したらスラ〜〜〜っと!

マジカッコヨシ。

バラタスサスマタは可愛らしさアピールの頭角だけど、テルサンはマジカッコイイな〜。

9頭取れた幼虫が最後は6頭に。残った6頭全てが無事に不全なく羽化してくれました!

結果は、♂4、♀2。

CBF2だけど、もう一回、2♀で回して30頭は採りたいなと。

♂2頭は販売に回します。

来月あたりは2♀で産卵セット3回転はさせます。管理はしっかりと!!!!

2周目がたくさん採れたら実験もしていくので、各種報告もしていきます!!

宜しくどうぞ!

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2024-10-11

テルサンデール2周目に入りました。

いよいよ2周目

テルサンデールが意外とイベントで人気が有りまして。累代に回してしまうため。いつも2ペアしか出せていないのですが即売れなんです。

やっぱりかわいいしかっこいい。場所も取らない。これに尽きるのでしょう。

ということで、実は2周目の産卵セットを仕込んでありました。

【24年10月11日】

サムネでもうネタバレなのですが、しっかり産んでくれていましたよ。

セットは前回同様、月夜野さんの完熟マットです。幼虫飼育もブレンドなどせずに、回すことだけを考えていました。

ハンドペアリング後に、不安だったもので8月にペアでセットin

詰め方としては半分くらいまでガチガチ詰め。その後は手でパンパンくらいです。水分はあまり多くせずに、劣化しないよう少なめにしていました。

実はケースの横から1頭しか見えてなくて、今回は厳しいか、、、と不安もあったのですが、

お〜。。良かった。

幼虫もぷりぷりとしててここからの成長に期待でございます。

こんな初令もいました。

卵も結構採れました。 

幼虫は全部で7頭。初令1頭、3令が6頭。まで。半分は産卵セットの完熟マットを。上半分には仲間が作ったくれた微粒子の高栄養マットを入れてみましたが、添加はどこまで耐えられるでしょうかね。

幼虫は一旦、Seria700ボトルに。初令はプリンカップへ。あとから卵が一つ見つかり、10個。

ヒトまずは、良かったということで。

そしてもう一つ良かったのは、♀がまだ元気であること!!(♂は☆になっていました)出てきてすぐにゼリーを貪ってましたので、第二セットへ行きましょう!!

ということで、今回は底面に月夜野さんの黒土マットをふるいに掛けて微粒子に。

中間点からは完熟マットの中古を使用しました。少しセットが変わりましたが産んでくれるでしょうかね。

♀はケース内でゼリーに食いついてましたが、セットinするとすぐに潜り始めました。

まだスイッチ掛かってるようで何よりです。

今回は注意深く見ておいて、上がってきたら次のセットへすぐに移動したいと思います!!

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

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