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エラフスミヤマの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『エラフスミヤマとは』

エラフスミヤマは、北アメリカ、ミズーリ・ペンシルベニア・ミネソタ・バージニア・ノースカロライナ・ケンタッキーに生息するミヤマ。

日本国内で流通している個体はミズーリ州セントルイス産の個体をよく見ます。また、アメリカ東部。という産地ラベルも見たことがあります。

見た目はヨーロッパミヤマの形状とよく似ていますが、大きさは一回り小さいイメージ。

赤いボディはとてもシャープで、スラッとしたかっこいいミヤマです。

サイズ感も、♂は40〜65mm程度 ♀は35mm程度のものが多いです。

ヨーロッパミヤマのかっこよさと、サイズ感も大型ではミヤマの中でもサイクルが早く温度もそこまでシビアに管理しなくても産卵してくれる種類なので、ミヤマのなかではお勧めの種類ですよ!

和名:エラフスミヤマクワガタ

学名:Lucanus elaphus

サイズ感は日本のミヤマ程度。色味や雰囲気がユーロミヤマ系でかっこいいです。

頭の造形、腰のくびれ、どこをとっても美しい。

でも、ミヤマは活動を始めてからの命が短く、儚いですね。。。

この子は1年で羽化なのでまだいいのですが、大型のユーロ系ミヤマが2年待って数ヶ月で☆になるのはきついです。

とはいえ、六脚堂のユダイクスやケルブスは、ペアリングしても6ヶ月近く生きたので、そこまで短命でも無いのかもしれませんね。

いわゆるミヤマ顔の♀。黒くない。ということに若干の違和感を感じてしまいます。オスは赤いとかっこいい。という印象ですが、♀は黒くない?の方が先に来てしまいます笑

すでに後食が始まっている個体なのでとても活動的。

長生きしてちょうだいね〜。

このページではエラフスミヤマクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は活動開始から2ヶ月と言われています。

飼育温度:

15〜23℃前後。20℃くらいでも問題なく産卵もしてくれます。

成虫育成メモ:

ミヤマでも1年で羽化してくれるので、様々考慮すると飼育しやすいミヤマの1つですね。低温管理の環境は多少必要ですが、そこまで神経質にならなくても羽化してくれるのがいいですね。

(とはいえ25℃以上は厳しいです。。)

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。

【産卵セット】

黒土マットや、カブト系の完熟マット(カブト1番など)で、無添加マットを使います。ミヤマは特に熟度の深いマットを好みますのでご注意を。(茶色よりも黒に近いマット)

基本マット産みなので材は不要です。

ケースの下部、5センチ位までを固詰めにしましょう。大きめのケースでも半分くらいmで固詰めにする方もいらっしゃいます。

加水

ちょっとだけ多めのイメージで。ただし、握って滲み出てくるのは多すぎですので注意!

産卵セットの作り方はこちらから

《産卵温度》

18〜20℃程度。

状況次第ですが、15℃程度でも産卵結果は出ているようです。産卵数は10〜20程度。

【使用するケース】

コバエシャッター(中)やクリアスライダー(ラージ)など。

ケースサイズ表はこちらから

《ペアリング方法》

クワガタ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。

  (ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)

3)♀を攻撃しがちなので、安全のために顎縛りしましょう。

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

□□□ 幼虫の飼育方法 □□□

【お勧めのエサ】

初令・・・

黒土系の熟度の高いマット。

一番良いのは産卵時に使ったマットが無難です。

月夜野さんの黒土マットや、発酵の深いカブトマットなど。

カブト1番は無添加なのでおすすめです。

2〜3令時・・・

廃菌床マットや添加のあるマットを少しづつ混ぜていきます。

菌糸ビンは不要。マット飼育で大きくなります。

MEMO

1)初令時は、産卵セットのマットを移行した方が良い

2)コバエなどが発生して産卵セットのマットをつかえない場合は、

    カブト用の完熟マットや黒土など発酵の深いマットがおすすめです。

3)大型や大歯を狙う場合は、2〜3令時にカブト用完熟マットをベースに、廃菌床ベースのマットや添加マットを少しづつ増やしていく。

※低温管理が重要です!

【容器】

初令時には500CCから800cc。

♂のサイズを出したい場合は、3令になったら1400以上のボトルを使用すると良いでしょう。

【えさ交換回数】

交換は途中2〜3回程度。

※環境やコバエの発生などで変化あり。

【設定温度】

18〜20℃程度。

高くても23℃が限界値と考えてください。環境を用意できるかどうかが鍵になります。

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂♀ともに初令投入して約11~16ヶ月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2025年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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