国産ミヤマクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで
『ミヤマクワガタとは』
ミヤマは漢字で深山と書きます。その名の通り、深い山奥に住んでいるクワガタで、北海道から九州まで全国的に見られるメジャーなクワガタです。
皆さんにも馴染みのあるクワガタなので、多くは語りませんが、特徴の1つである両サイドに張り出す頭の突起を、耳状突起(じじょうとっき)もしくは頭冠(とうかん)と呼びます。
また、褐色、黒褐色のボディには薄っすらと金色の微毛が生えており、羽化してすぐはきれいなものの徐々に抜け落ちて元の色になっていきます。
サイズは大きいもので80mmにも迫り、採集を楽しんでいるマニアは毎年大きいものを狙って山奥に入って行くのです。
オスの大顎は、大きく分けて基本型、エゾ型、フジ型の3タイプが知られていますが、こちらの方のブログがとてもわかり易いのでご参考までに。
♂、♀とも足の付け根の部分に黄褐色の部分があるので、♀は特にほかのクワガタの♀との区別は付きやすいです。
また中脚の脛節には3 - 5本、後脚の脛節には2 - 4本の棘があるのでこれも他の種との見分けが付きやすいです。
和名:ミヤマクワガタ
学名:Lucanus maculifemoratus
ミヤマもエゾ型、フジ型など各種そろえたいですよね。
この金色の微毛はヨーロッパ系のミヤマに無い魅力です。
後ろからの見た目も最高です。
夏の前の風物詩として、70mmオーバーを採集しようとみんな頑張っていますよね。
ちなみに私は蛾が苦手なので採集へはあまり行きません。笑
このページではミヤマクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育方法 □□□
寿命:
成虫の平均寿命は活動開始から2〜3ヶ月と言われています。
飼育温度:
15〜23℃前後。
成虫育成メモ:
低温管理の環境は多少必要ですが、そこまで神経質にならなくても羽化してくれるので、チャレンジしてみてください。
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。
【産卵セット】
黒土マットや、カブト系の完熟マット(カブト1番など)で、無添加マットを使います。ミヤマは特に熟度の深いマットを好みますのでご注意を。(茶色よりも黒に近いマット)
基本マット産みなので材は不要です。
ケースの下部、5センチ位までを固詰めにしましょう。大きめのケースでも半分くらいmで固詰めにする方もいらっしゃいます。
【加水】
ちょっとだけ多めのイメージで。ただし、握って滲み出てくるのは多すぎですので注意!
産卵セットの作り方はこちらから
《産卵温度》
18〜20℃程度。
【使用するケース】
コバエシャッター(中)やクリアスライダー(ラージ)など。
ケースサイズ表はこちらから
《ペアリング方法》
クワガタ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!
1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
(隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)
2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。
(ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)
3)♀を攻撃しがちなので、安全のために顎縛りしましょう。
4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。
詳細はこちらから!
□□□ 幼虫の飼育方法 □□□
【お勧めのエサ】
黒土系の熟度の高いマット。
一番良いのは産卵時に使ったマットが無難です。
月夜野さんの黒土マットや、発酵の深いカブトマット、ミヤマ専用というマットもたくさんありますので、専用品を使うのも手です。
【容器】
初令時には500CCから800cc。
♂のサイズを出したい場合は、3令になったら1400以上のボトルを使用すると良いでしょう。
交換は途中2〜3回程度。
※環境やコバエの発生などで変化あり。
【設定温度】
18〜20℃程度。
高くても23℃が限界値と考えてください。環境を用意できるかどうかが鍵になります。
【孵化から羽化までにかかる時間】
♂♀ともに初令投入して約12~24ヶ月程度。
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
この記事は2025年5月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
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舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)
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