舶来 六脚堂

本能のままに生きる。
カブトムシ、クワガタをもっと知れるメディア

クワガタ

ムシモンオオクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ムシモンオオクワガタとは』

日本のオオクワガタのような大アゴを持ったクワガタですが、サイズはとても小さいです。写真で見るとスケール感がわかりませんが、とにかく小さいです。

大体2センチ程度です。大きくても3センチです。

♂には大アゴ根元に大きな内歯が1本。♂♀共に上翅には縦スジがあります。メスのほうがより明確にスジが現れ、上翅に若干の光沢がみられるのも特徴のひとつ。

産地はイタリアのサルディーニャ島のものが日本での流通がほとんど。

他にもコルシカ島、アフリカ北部にも生息しているようです。

温度の許容も広く、産卵数も多いので飼育何度は低い方です。

スペースも取られませんので初心者さんにおすすめです。

産卵は主にマット産みで、爆産することがあるので産ませすぎには注意が必要となります。

サイズ:♂約20~36mm ,♀約20mm~30mm 

2022年のBE-KUWA飼育レコードは、36.3mm。野外は24.3mmです。

ちなみにこちらはサルディーニャ島の平均気温のグラフ。

ちょっと涼しい東京くらいの感じでしょうか。実際に、成虫を常温飼育されている方も多いようなので、極端な寒いところに置かなければ大丈夫そうですね。

(北海道は保温器具が無いときついかな?)

和名:ムシモンオオクワガタ

学名:Dorcus musimon

♂ 23mm 

上翅は光沢もありますが、こう見ると薄っすらと縦線が入っていますね。

とにかく小さいのですが、フォルムがかっこいいんですよね。名前は若干ちょけた感じですが笑

ムシモンて笑

こちらは♀。

上翅は♂よりも強い縦スジが存在します。

とにかく可愛い。でも私の指が太いので直接持つのはきつい。。。

このページではムシモンオオクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は1〜3年です。(温度管理下で)

飼育温度:

20〜25℃前後

(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

多湿を好みますので乾燥には注意です。

個体差はありますが1〜2ヶ月程度で後食を開始します。

成熟の目安は後食からさらに1ヶ月後程度でしょうか。なので羽化から2〜3ヶ月程度でしょうか。寿命も長いので、4ヶ月位からペアリングを始めるのが良いかもしれません。

交尾意欲も強く、卵もたくさん産んでくれますので初心者にはおすすめです。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。

【産卵に使用するマット】

オオクワガタなので、基本どんなマットでもOK。(針葉樹マットは成虫管理用なので除外)

産卵一番や、無添加完熟系のマットが良いでしょう。微粒子の必要があるかと言われれば、♀次第です。

きのこマットでも1ヶ月で50個運だというブログも有りました。

基本、下から7割ほどまでをカチカチに詰めます。

加水:結構多めで組みます。

ただし、強く握ってじゅわっと出ると多すぎです。ギリギリにとどめましょう。

基本的にマット産みですが、材にも産んだという飼育ブログもありました。

マット産みなのでお金をかけて材を入れることは無いとは思います。

《産卵セットの作り方》

《産卵温度》

23℃~25℃程度。

ペアリング時も少し高めだとスイッチが入るようです。

【使用するケース】

コバエシャッター(小)やクリアスライダーなど、材の大きさに合わせてケースを選択します。

小さい種なので、大きなケースは不要です。

《ケースサイズ表》

《ペアリング方法》

クワガタ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。

  (ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)

3)攻撃力の高いヒラタ系などは顎縛りしましょう

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

□□□ 幼虫の飼育方法 □□□

【お勧めのエサ】

マットでも菌糸でもOK。菌糸はオオヒラタケが良いと思います。(カワラを好むという情報もあります)

添加の強いマットだと初齢幼虫は★になりやすいです!

また、生まれたばかりの、いわゆるド初令の幼虫を菌糸カップなどにいれると、食べるスピード

よりも菌の増殖が勝ってしまい、巻かれて☆になるので、1ヶ月はマットで大きくしましょう。

【容器】

200CC程度で充分育ちます。

ケースを大きくしても、サイズには影響されにくいと思います。

【えさ交換回数】

交換は途中1回程度。

【設定温度】

20~24℃程度。

30℃を超える環境に置いていた方は、全滅したとおっしゃっていたので夏の高温は注意です。

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂、♀ともに8~10ヶ月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

ムシモンはめちゃ可愛くて、近くで見るとかっこよくて、スペースも取らず、温度もさほど気にせず飼育できて、ペアリングしたらたくさん産んでくれるという良いことづくめのクワガタです。

是非、あなたのそばに置いてください!!!

この記事は2023年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

各種情報発信中!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2024-04-17

ムシモンのペアが六脚堂にやってきた!

【23年4月17日】

ブリードルームがそこそこ圧迫されてきました。5月にはイベントがあるので少しスッキリするとは思うのですが、それでも増種欲は収まりません。春ですから。

というタイミングで、ルームを圧迫する心配もない、ムシモンのペアを見つけてしまったので即購入。とても梱包が丁寧な出品者さんでした。

私も参考にしたいと思い、ご紹介します。

上部には2箇所の穴があります。

ちなみに、先週届いた箱には配達者の方へ、大切な生体ですのでご丁寧な扱いをお願いできれば幸いです。とメッセージをかいておられた方がいました。真似しようと思います。

箱を開くと、隙間と温度をキープするための新聞紙が平たく重ねられています。

それをどけると、丸くくるまれた新聞紙が。これはクッション代わりの詰め方になっています。

それをどけるとやっとカップが見えてきました。周りもしっかりとくるまれ、動かず、遊びのない状態で入っています。

カップの中は、広葉樹マットと濡れたティッシュ。これは私の指定です。

床材の指定はしませんが、加水はせずに湿らせて絞ったティッシュを入れてほしいと。北海道は寒いので、ゼリーや加水された床材が生体の温度を下げてしまいます。

お陰で、動きも良く符節欠けなども無い感品の状態を保って到着してくれました!!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

スペック

種類 ムシモンオオクワガタ

産地 イタリア サルディーニャ島

累代 CBF3

サイズ ♂フリー 2月中旬羽化 

    ♀フリー 2月中旬羽化 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2ヶ月経っているので、ゼリーを入れてみました。

あと2ヶ月ほど様子を見て、同居ペアリングから開始したいと思っています。

ちなみに、年明けにある方からペアを頂いたのですが、♂がすぐに☆に。羽化も1月末とちょうど良い♀がおりますので、1♂2♀の体制で始める予定です。

乞うご期待!!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

各種情報発信中!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2024-07-07

ムシモンが成熟したよ!!同居開始!

【24年7月7日】

さてさて。春に到着したムシモンオオクワガタのペアですが、待ちに待った同居を開始しようと思います。

一応スペック確認。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

スペック

種類 ムシモンオオクワガタ

産地 イタリア サルディーニャ島

累代 CBF3

サイズ ♂フリー 2月中旬羽化 

    ♀フリー 2月中旬羽化 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

しっかりとゼリーも食べ始めており、羽化から5ヶ月が経っています。羽化後2ヶ月位から行ける種なので、十分に成熟しています。この子達も待ち望んでいたことでしょう!

産卵セットに♂♀同時に入れてしまうと♀が潜って出会えない可能性も0では無いので、プリンカップに一度入れます。

120のプリンカップにうすーくマットを引きました。樹皮の破片を転倒防止と♀の隠れ場所として入れて、ちょこんとゼリーを置きます。

クオーターカッターは小型種を飼育する人にはおすすめです。16gが4つに綺麗に割ることが出来ます。

マットを深くしてしまうとメスが潜って隠れてしまうので薄くです。

1週間も入れておけば十分でしょう!なお、六脚堂で羽化した♀もいますのでBラインとして次に同居して貰う予定です。1♀ 50頭取れるとして、100頭出します。でも正直そんなにいても困るので、1400ボトルかクリアスライダーの小で行こうと思います(^o^)

乞うご期待!!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

各種情報発信中!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2024-07-15

ムシモン産卵セットへ

【24年7月15日】

産卵セットinです。8日間の同居ならOKでしょうね。

セットは材なしで、黒土マットと六脚堂高栄養マットで組んでみました。

ケースは、デジケースHR-1です。小さい個体なので十分かと。

【24年10月3日】

3ヶ月経とうとしているのでそろそろ開けてみます。9月29日のイベントに向けての準備などあったもので、少し遅れた感も否めませんが。

では早速明けてみましょうか。

グロ画像なのでUPしませんが、ゼリーにダニが密集していたので即捨てしました。気持ち悪すぎです。あんまりこんな事無いんだけどなんですかね。マットって不思議。

キモいので、トロ船には開けたくないのでビニール袋にinしました。 

お!ケース裏にそこそこ大きな幼虫がいますね〜。

ど真ん中からも出てきました。♀ちゃんも行きて出てきました。卵食べていませんように。。。

じゃじゃんと5頭出てきました。4頭が3令。1頭が2令なりたてかな?

このバランスだと食べてないようです。ちなみに、2令がいなくて初令や卵が出てくると食べた可能性が飛躍的に上がります。

幼虫たちは250CCのプリンカップで管理。マットは六脚道の高栄養マットです。添加4種、発酵浅めなので、オオクワやヒラタなどにマッチします。

※ 2〜3ヶ月置いて発酵を進めることでカブトとかにも使っています。

ピチピチに詰めたカップへ投入していきます。

潜っていくところは毎回じっと見ちゃうんだよな〜。

8月に羽化していると考えると、冬を越して来年の春くらいに出てきてくれるのかな〜。

この子はちいちゃいです。

夏前かな。

ムシモンはかわいいなー。

最近、ティティウスシロカブトが羽化してきてたのですが、これまた可愛いんですよ。本来大きいカブトやクワガタが好きなのですが、たまに小ちゃいのをやると愛おしくて愛おしくて。

ムシモンは増やしておきたいところです。

3年生きたって話もきくので、ペアリングさせないで長生き記録を作ってみたいかも。

小さなクワリウムを作るのも面白いのかも。

さあ、販売のことも考えてもう少しだけ増やしていきましょうかねー。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

各種情報発信中!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

《Xのアカウント》

X:@kazuhiroyoshii