ダイトウヒラタクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで
『ダイトウヒラタクワガタとは』
ダイトウヒラタ(ダイトウヒラタクワガタ)は、沖縄本島からさらに東、ぽつんと太平洋に浮かぶ大東諸島だけに生きるヒラタクワガタです。 分布の狭さだけでも十分ロマンがありますが、この種の本当の魅力は、姿そのものにあります。
体色は赤みを帯びた黒。 室内灯の下では渋い黒に見えるのに、太陽光を浴びた瞬間、ワインレッドのような深い赤がふっと浮かび上がる。その変化に、思わず見入ってしまうヒラタです。
体型は日本のヒラタ亜種の中でも最も小型クラス。 しかもただ小さいだけではなく、体も脚も太短く、ずんぐりとした独特のシルエットをしています。
大アゴは短めで、先端歯はあまり発達しません。 その代わり、内歯からアゴの内側のトゲは、小型個体でもしっかり主張してきます。 サイズでは語れない、“ヒラタらしさ”をきちんと残しているのが、この種の面白いところ。
幼虫は、現地に自生するモクマオウ(別名リュウキュウマツ)の朽木を食べて育つと言われています。 孤立した島の限られた植生の中で世代をつないできたという背景を知ると、このコンパクトで引き締まった体つきにも、自然と納得がいきます。
六脚堂的に言うなら、 ダイトウヒラタは「派手に主張する虫」ではありません。 でも、光の角度で表情を変え、眺めるほどに“島の時間”を感じさせてくれる存在。
離島ヒラタマニアだけではなく、たくさんの方に着手して、所有してほしいヒラタですよ!
かっこかわいい!!
なお、日本に生息するヒラタクワガタの種類は、
・ヒラタクワガタ
・チョウセンヒラタクワガタ
・スジブトヒラタクワガタの3種類です。
ヒラタクワガタは地域によってさらに12の亜種に分けられていまして、特に離島では多くの場所で別の亜種として見られます。ただし、伊豆諸島北部、隠岐、熊毛諸島などの離島では亜種として分けられていません。→ツシマヒラタクワガタ
チョウセンヒラタクワガタは日本では対馬に、国外では朝鮮半島から中国にかけて分布しています。
スジブトヒラタクワガタは奄美群島に特有の種類で、海外には分布しません。現地では普通に見られる種類で、活動期には多くの個体を見ることができます。オスもメスも上翅に深いスジがあり、特徴的な姿をしています。
寿命は2〜3年前後。
近年、乱獲や採集マナーの問題で、離島種の採集規制が入っていますが、ツシマヒラタも未だ禁止ではありませんが、気をつけないとそうなる可能性もあるのではないでしょうか。
2023年 BE-KUWAレコードは65.0mm。野外レコードは53.5mm。
なお国産ヒラタクワガタ(titanus属)は下記の全12亜種とされています。
・ヒラタクワガタ D.titanus pilifer
本州~九州,種子島,屋久島,伊豆諸島
・アマミヒラタクワガタ D.titanus elegans
奄美大島
・ハチジョウヒラタクワガタ D.titanus hachijoensis
伊豆諸島(八丈島)
・ゴトウヒラタクワガタ D.titanus karasuyamai
五島列島
・オキナワヒラタクワガタ D.titanus okinawanus
沖縄諸島
・オキノエラブヒラタクワガタ D.titanus okinoerabuensis
沖永良部島
・サキシマヒラタクワガタ D.titanus sakishimanus
八重山諸島
・トカラヒラタクワガタ D.titanus takaraensis
トカラ列島(宝島)
・イキヒラタクワガタ D.titanus tatsutai
壱岐
・トクノシマヒラタクワガタ D.titanus tokunoshimaensis
徳之島,与路島,請島
こんなにいると、何種か集まったらコンプリートしたくなっちゃいますね!!
この子は南大東島のWF2
小ささを感じさせない迫力があります。
まさに赤い彗星。所有感を全開にしてくれます。
見つけたらぜひやってみてください。
赤いモビルスーツ。ペアで写真撮り忘れました。。。残念。
♂同様に、ワインレッドのボディです。
20〜30mmが♀のおおよそのサイズ。小さくてもちゃんとヒラタの顔をしています。
和名:ダイトウヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus daitoensis
このページではダイトウヒラタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□
寿命:
2〜3年程度
飼育温度:
20~25℃前後
後食まで:
1.5ヶ月〜3ヶ月程度です。サイズや個体差があるようですね。
「後食とは」
成熟期間:
後食後 2~3ヵ月程度(羽化してから交尾できるまでの時間)
ペアリングは最低でも羽化から4ヶ月は開けた方がいいです。
急ぐと産卵数が少なかったり、無精卵だったりするようです。一度越冬させるほうが産卵成功率が高いとおっしゃる方もおります。
成虫飼育メモ
他のヒラタクワガタと同様の方法で飼育できますが、
♂はやや攻撃的なので、♂と♀は別々のケースで飼育することが望ましいです。
飼育するケースは、コバエ抑制ケース(小)がおすすめです。
越冬のさせ方:
冬になり、15℃を切り始めると越冬(休眠)します。推奨温度は5〜10℃で管理できるのがベストです。
飼育ケースの中に、昆虫マットを深めに入れ、朽ち木や木の葉を入れておくとその下に潜って行きます。
しかし、暖かい日(15度を超えると)にはマットの上に出てくる事があるので、ゼリーは常に入れておきましょう。 また、乾燥は良くないので適度に霧吹きを忘れないように!
北海道などの場合、下は5℃くらいまで問題有りませんが0℃を切ると危険です。
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。
羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!
※国産ヒラタクワガタは、全て同じ方法で産卵が可能です。
※クワガタ、カブトムシは羽化してすぐに卵は産みません!
【産卵】
ヒラタ種なので基本マット産みですが、産卵材にも産みます。また産卵木を入れると足場になりやすいので埋め込みセットで行けます。
材は柔らかめで芯の無いものがおすすめです。
【産卵マット】
完熟系のマットが良いです。
フォーテック様の産卵1番で良い結果が出ていると聞きます。
【産卵セット】
マットのみでもOKです。完熟系で。材を入れるなら、クヌギ、コナラで柔らかめが理想です。
水分量は材の加水時間、使用するケースにもよりますが少なめで良いです。
底面のマットは固く詰め、材はすべて埋めてください。
【ケースサイズ】
Mサイズ程度。♀は小さいので、SサイズでもOKです。ただし、2ヶ月以上セットに♀を入れておくと幼虫が食べられてしまうので産卵を確認したら♀はケースから出しましょう!
中サイズの材を2本の場合は、クリアスライダー(大)、コバエ抑制ケース(中)サイズなどを使用しましょう。
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度。
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】
25〜27℃前後
【ケース】
材の大きさに合わせて選びましょう。
<マットのみで産卵を行った場合>
【お勧めのマット】
ヒラタクワガタは根食い系ですので熟度の高い、微粒子のマットがおすすめです。
【お勧めの容器】
クリアスライダー(ラージ)、コバエ抑制ケース(小)など。
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部はフンワリと。
【設定温度】
25℃前後
<材も使用して産卵セットを組んだ場合>
【お勧めのマット】
ヒラタクワガタは根食い系ですので熟度の高い、微粒子のマットがおすすめです。
【お勧めの容器】
クリアスライダー(ラージ)、コバエ抑制ケース(小)など。
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【セット方法】
ケース底面3センチ程度を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰めます。 上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。 少し材の頭が出るようにセット!
【ペアリング方法】
1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。
2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。
3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。
※ほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。
※ ヒラタクワガタは興奮して♀を攻撃することもあるので、♂のアゴを縛って
同居させることをおすすめします!
この動画は、ヒラタクワガタの同居ペアリングの様子です。
100均のケースの底に、これも100均の鉢底ネットをガムテープで止めただけのものです。
♀の隠れ家として、樹皮を1枚入れています。
□□□ 幼虫の育て方 □□□
※国産ヒラタクワガタは、全て同じ方法で飼育が可能です。
【お勧めのエサ】
クワガタ用発酵マットでOKです。菌糸ビンでも飼育は可能です。
マットはヒラタクワガタ用のものも市販されています。
六脚堂おすすめ オオヒラタケ菌糸ビン
| メーカー | 菌糸ビン |
|---|---|
| フォーテック |
G-pot スタウト (六脚堂でも販売しています) |
| ブリーダーズ・ファーム | 大夢B オオヒラタケ菌糸ビン |
| 月夜野きのこ園 | 月夜野きのこ園 菌糸ビン |
菌糸メーカーさんは多数ありますが、在庫切れが少なく、初心者さんでも安全に羽化するタイプの菌糸ビンを選択しています。
♂は1000〜1400CCのボトル交換で途中1回程度。
♀は800~1000CCで1回程度。
※温度や菌糸の劣化具合、食い進みにより変化はあります。
大型を狙うなら、管理温度を20℃に設定し、1400ボトルよりも大きな1800ccなどに投入することも有効な場合が有ります。(大型を狙う要素はボトルのおおきさだけではないですが。。)
【設定温度】
25℃前後です。高くても30℃以下に抑えたいところですね。
【孵化から羽化までにかかる時間】
マット飼育の場合:
♂:1令投入して合計10~14ヶ月程度
♀:1令投入して合計8~10ヶ月程度
菌糸飼育の場合は、1~2ヶ月程度早く羽化します。
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
約1ヶ月半~2ヶ月経つと、ケース底や側面に幼虫が見えて来ます。(内側にいることもありますが。)もし卵も幼虫も見えない場合、ペアリングがうまくいってないことも有ります。
そんなときは♀を一旦取り出し、♂と再度ペアリングにチャレンジしたほうが良いかもしれません。
ヒラタクワガタはとても魅力的な種です。
スマートな美しさ。飼育も容易。入門種としても最適です!
皆様も是非機会が御座いましたら一度飼育チャレンジしてみて下さいませ。(^^)
この記事は2025年11月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
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