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ゴロファクラビゲール(クラビゲールタテヅノカブト)の飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ゴロファクラビゲールとは』

ペルーやエクアドルに生息する綺麗なオレンジの体色、個体によっては緑色も出てくるのが特徴的なゴロファ種の1つで、ヒシガタタテヅノカブトとも呼ばれます。

その名の通り、胸角(頭の上の方の角)がヒシガタに広がるようにそびえ立つ、お殿様のようなカブトムシです。

ゴロファ属の中でも郡を抜いて美しさと愛らしさがあり、私もお気に入りの種です。ちなみに、ゴロファ属は結構な数の亜種がおりましてですね、

のような特徴的な胸角を持っています。(は〜。。みんなかわいい)

クワガタの形状
種類 形状の特徴
クラビゲール 菱形
ピサロ ゴルフクラブ
グロブリ 蛇口的なの
リモジ ちょい角
ポルテリ 中世の騎士
スパサ&ガウジョン&アエギオン 歯ブラシ
ミヌトゥス 薄目でみるとヨツボシヒナカブト笑
テルサンデール たんこぶ

のような特徴的な胸角を持っています。(は〜。。みんなかわいい)

ゴロファクラビゲールの体長は50mm~65mm程度。

和名:ゴロファ・クラビゲールタテヅノカブト

学名:Golofa claviger

♂のインパクトにより♀の印象が薄い(笑(ペルー サティポ産です)

しかし顔はとてもバランスが取れていて可愛らしいです。

胸部(頭の上あたり)は光の加減で緑色にも見えます。

立派に延びたヒシガタ具合です。ヒシガタタテヅノカブトと呼ばれていた所以ですね。

ここからはゴロファクラビゲールの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

同じケースで飼育しても、♂が♀を攻撃することはありませんが、♂は交尾欲が旺盛なため、♀を追いかけてストレスを与えてしまいます。可能なら仕切りをつけるか別々のケースで管理しましょう。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は 3〜5ヶ月

あまり長くないので、ブリードしたい方は羽化日、後食日はしっかりと管理しているところから購入するといいですね。

飼育温度:

22〜24℃前後(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

1ヶ月位で後食を開始します。成熟の目安は後食から2〜4週間後。

寿命も長くないので、見極めが重要になります!

またクラビゲールは突然☆になる。と言われます。北海道という土地柄でしょうかね?六脚堂の成虫も度々☆になってしまっています。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

《ペアリング方法》

カブト系は、ハンドペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。

3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。

とはいえ、生き物です。お互いに無反応ということや、♀が逃げ惑うこともあります。それが30分も続くようであれば日を改めることをおすすめします。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

ゴロファ属はなかなかペアリングのタイミングが難しい種ですので、一日で完了させようとはせずに、少し余裕を持ったほうがいいと思います。がウジョンやクラビゲール、テルサンデールなどは同居の方が楽ですね。 

こちらはクラビゲールのペアリングシーンです。

《卵の産ませ方》

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食開始後、ゼリーの減り具合が♂♀早くなってピークを感じたらペアリングさせましょう!

《産卵セット》

発酵マットのみでOKです。水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度で良いでしょう。(水が染み出るようでは多すぎです!)

ケースは中〜大ケースが良いでしょう。

産卵セットの組み方

《ケースサイズ表》

□□□ 幼虫の育てかた □□□

【お勧めのエサ】

通常のカブトマットで問題ありません。

設定温度は高めが良いので発酵の浅いマットの場合は再発酵に注意しましょう。

【えさ交換回数】

♂♀ともに1,500CC程度のボトルでOK。800CCでも問題ないと思います。

交換は途中2〜3回。

【設定温度】

南米出身なので25℃程度が理想です。

【孵化から羽化までにかかる時間】

25℃で通年管理の場合は10~12ヶ月程度でしょうか。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年4月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2023-03-26

ゴロファクラビゲールの飼育方法

ーーーー六脚堂 飼育レポートーーーー

可愛いしかっこいい。カブト派の私はクラビゲールは是非ブリードしたい種でした。

タイミングもよく見つけましたので購入してみました。

【産地】ペルー サティポ

【累代】CBF2

【羽化】

♂  2023年2月 52mm

♀  2023年2月    38mm

写真を撮るのも忘れて夢中だったので参考になりにくくてすみません。。。

しかし、クラビゲールの累代には苦戦している方も多く見受けられますので、時系列で見られるのは参考となるかと思います。私も大苦戦しました。笑

波乱万丈具合を御覧ください。

【3月26日】

およそ1ヶ月、♀から先に後食を始めました。

すると引っ張られるように、数日後から♂もゼリーをなめ始めました!あとは成熟待ちです!

【4月10日】

♀の床材がベチャベチャになり始めました。

16gゼリーもほぼ1日で完食するレベルでもりもり食べています。

後食のあと、2週間で全開のようです。

クラビゲールは突然☆になるケースが多いのですぐにでもペアリングしたいところではありますが、♂はまだ勢いが無いのでもう少し待機することにします。

【5月11日】 

♂待ちをしているうちに、♀が☆になりました。

こればっかりは命ですのでなんとも言えません。(と考えて納得するしか無い。。。無念。。)羽化から3ヶ月で☆はなかなか早いですね。困ったものです。

【5月26日】

二度寝?とたまに聞く表現ですが、一度後食を始めていた♂がやっとエンジン全開!

しかし♀は不在。。。でも諦めきれない!!

【6月10日】

ということで、、、ここまで来たら絶対に累代したいので、♀ちゃんを2頭仕入れました!!

ペルー サティポ産

CBF3 2023年 3月中旬羽化の

45mm×2頭です。

次はいよいよペアリングへ!!

2023-06-19

クラビゲールのペアリング!からの採卵!

待望のペアリングへ!

♀が☆になってしまい、2♀を増強しました。絶対に累代を!!!

【6月19日】

ペアリングチャレンジ!!それぞれを、AとBで管理します。

Aラインは繋がらず終了。

すぐさま相性問題かと思い、Bラインとペアリング。

繋がった!!が拒否され5分で終了。これでもクラビゲールはかかっているのです。タランドゥスなどもそうですが一定数、瞬間的に終わる種が存在します。

【6月23日】

産卵セットは、完熟マット50%、黒土マット50%、ケースの下半分固詰めです。のこる不安としては、ペアリングが5分だったこと。短いとはわかっていても、産卵セットに入れてから失う時間を考えるとやはり怖いものです。

Xにポストしたところ、「クラビゲールはそんな感じですよ〜」と後押しのコメントをいただきましたので、信じてGOです。

また、普段ならクリアスライダー(ラージ)でいくのですが、もう少し大きくしておいて保険を打ちたい。突然☆になっても。。。と思いまして、デジケースのHR-3を今回は採用しました。

マットは安定の完熟マット。

より、セット内を粘りのあるマットにしたい場合はこれがマストですね。

【6月25日】

悲報です。Bラインを先に産卵セットに入ってもらっていたので、次はAラインで行こう!というタイミングで♀がこれまた突然☆に。。。ぐぬぬぬぬぬぬ。。。

クラビゲール、恐るべし。。簡単には行かせてくれません。

残ったBラインに託す!!

【7月15日】

♂が☆になりました。5ヶ月の命でした。そろそろ採卵して再度追い掛けだ!。。と思って

いた矢先に。。もう残りの♀ちゃんパワーでフル回転させていくしかありません!!

その翌日。事件がおきました。

【7月16日】

2回転目セットを組みたいし、すでに崖っぷちなので一旦採卵し、♀の強制退去です。

と思ったところ、♀が上に上がってきてます!

「ゼリーを与えて一旦休憩だね!」

おや??

産卵セット内で☆になっていました。

もうなんか個の数カ月間がフラッシュバックする意識をなんとか保ちながらの採卵。

今生での置き土産の数はいかに!!!100個出てこい!!

するとセットからは、

まず初齢幼虫1頭が出てきました。これでひとまず安心。。。無精卵じゃなかった。。

(5分ペアリングでも皆さん安心してください!)

その後卵は27個でフィニッシュ。◯で囲っている数字は真っ白い卵の数。

それが11個です。膨らんでいても、土色になっているのはマットのせいかな??大丈夫かな?

ちょっと厳しそうですね。(失意と焦りで写真を撮っていませんでした。)

カップには産卵セットのマットに霧吹きをして入れました。

この子達は25℃ゾーンで管理致します。

ここまで神経を尖らせながら累代させた種はクラビゲールくらいでしょうか笑

このまま順調に育ってほしいと願っております!!

【8月25日】

今年の札幌は暑かったのです。

クラビの管理スペースも30℃オーバー(札幌の猛暑は記録的に2週間ほど続きました)。。。

ティティウスやスリナムミツノは平気でしたが

ほとんどの幼虫が☆になり。。(幼虫の姿が消えておりました)残ったのは4頭でした。

クラビゲールは基本25℃帯なので、高温でも行けるかな〜、なんて甘かったですね。

こんなに苦労したんだから大事にすればいいのに。。。

来年は気を付けなければいけませんね。

以降、成長期をお楽しみに。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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