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クワガタ

モーレンカンプコクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『モーレンカンプコクワガタとは』

中国が主な産地のコクワガタで、いわゆるレア種なため飼育情報がWEBにはほとんどありません!

そこで六脚堂で飼育している個体の情報をベースに掲載しますので、あくまでも参考として捉えてください!これが100%ではございません!

以前は大変高額種でした。(それがブログ情報の少ない原因かも)質量で金額換算するとそうれはもう計算したくないレベルです。

アゴの形状は、エレガントゥルスの細い版。と言ったイメージ。または、ハチジョウコクワの内歯が、もう少し上がっている雰囲気というか。。

いずれにせよ、独特な顎の形状とが、この子の魅力かも知れません。

体色は光沢があり、赤茶色の前翅を持ちます。これに一目惚れする方も多いでしょう。とても小さい種ですが、見れば見るほど心をくすぐる造形美があります。

この子達のためだけに、小さなクワリウムを作って鑑賞死体気分にもなりますよ!

また、アルティメットミカカブクワ様の販売情報によると、褐色のタイプとブラックのタイプがいるそうです。

https://mikakabukuwa.com/shopdetail/000000005968/

情報が少ないので、産地を見てみましょうか。

怒江リス族自治州(ぬこう-リスぞく-じちしゅう)

中華人民共和国雲南省に位置する自治州。少数民族リス族唯一の自治州である。本自治州にある4行政区画ともに国家級貧困県に指定されている。

雲南省西北部に位置し、西はミャンマー・カチン州・ミッチーナー県と450キロにわたる国境を接する。北はチベット自治区チャムド市、東は雲南省デチェン・チベット族自治州、南は同省大理ペー族自治州と接する。州内をサルウィン川(怒江)、メコン川が南流し、三江併流地域の一部を構成する。

WIKIより抜粋

地図で見るとこのあたりに位置します。

中国でも限りなくミャンマーですね。国家級貧困県ということで、地図をズームすると

イメージしてたものよりも建物が多い気がします。まあ、この写真の周りは全部山岳地帯なのですが。

虫好きにはたまらない環境かも知れませんね笑

コクワガタといえば、最近はコクワガタ最大種(80mmを超える)であるドンキエールコクワガタ(赤ドンキ)が人気で、価格もペアで5〜10万円と高騰していますね。(2023年現在)ブリーダーさんが増えていることを考えると、あと3年位で価格も落ち着いて来るかもしれません。

和名:モーレンカンプコクワガタ

学名:Dorcus moellenkampi bomansi

六脚堂飼育個体 ♂(30mm) 美しいです。

ち・・小さすぎてiPhoneではアゴミピントが合わない。。。

こちらが♀(39,5mm) 背中の赤がなんとも言えません。

ゴロファ系は♂がきれいな色で♀は真っ黒。なんてことがありますがクワガタは♂♀共に色がつくパターンが多いので所有感上がりますよね。

お腹も真っ赤っ赤。

ここからはモーレンカンプコクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は、1年から2年ほど。

※ペアリングの回数によっては短くなります。

飼育の適温:

18~23℃程度

成虫育成メモ:

およそ後食まで4~5ヶ月程度。寿命は長いので慌てずにしっかりと成熟させるのがポイントです。そこから1ヶ月程度で成熟です。また、成熟を早めるならば23〜24℃と高めで管理する方法もあります。

温度管理さえできればブリードは割りと簡単な部類です。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

《ペアリング方法》

クワガタ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!

1)プリンカップなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。

  (ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)

3)攻撃力の高いヒラタ系などは顎縛りしましょう。この種は縛らなくても問題は無いと思われます。

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

【産卵セット】

材産みですので、下に引くマットは何でもOKです。産卵木はコナラなど転がし(マットに埋めない)でOK。また植菌カワラ材などは反応が良いみたいですね。

【ケース】

投入する材の大きさに合わせます。クリアスライダーラージくらいで良いのでは無いでしょうか。多産種なので、1回でたくさん取りたいときは大ケースなどに材を2〜3本入れるのも良いのではでしょうか。ブログなど見ていると、1回で20〜30は産んでいるようです。

《産卵セットのリンク》

《ケースのサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

菌糸(カワラでもオオヒラタケでもOK)、マットでもOK。

【えさ交換回数】

500ccのボトル程度で1本孵し。もしくは途中1回程度。プリンカップでも行けそうですね。

※温度やマットの劣化具合、食い進みにより変化はあります。

【設定温度】

20~23℃前後。

【孵化から羽化までにかかる時間】

7 ~10ヶ月程度。低温だと12ヶ月程度となります。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2024年6月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2024-08-22

モーレンカンプコクワ。同居セットしました。

ーーー六脚堂飼育ブログーーー

【24年8月22日】

モーレンカンプコクワガタですが、とても小さいです。でも、思い切り近づいてみるととてもかっこいいフォルムをしています。

小さいがゆえに見落としがちな、美しさがあるんですよ。

♀も♂同様の赤みもあり、とても美しいのです。とはいえ、エレガンスセスジには叶いませんが。

最近は着手の少なかった小型種が目白押しで、ペアリング、産卵セット待機組が多く業務に忙殺されながら飼育ブログを書いているわけですが、クワガタは本当に種類が多いですよね。

その分、趣味として長く楽しめるのがクワガタブリードの面白いところかも知れませんね。新しい種を導入して鑑賞を楽しむ。累代することで、羽化してくる喜びを得る。忘れた頃に再度挑戦して幸せを感じる。

大きさを狙って超過保護に育てたのに大きくならなかったのに、適当にやってたらレコードまであと数mmだったなんてことも。

そんなことを思いながら、眠い目をこすりブリードしているわけです。

そんなこんなで、今回のモーレンカンプコクワくんですが以前東京出張の際に初参戦したビートロン産で購入してきた子が、そろそろ落ち着きがなくなってきたので同居することにしました。

スペックですが、

産地:中国雲南省怒江リス族自治州 貢山トールン族ヌー族自治県独龍江

累代:CBF3

サイズ:♂ 31mm   ♀ 20mm 

羽化日:2024年2月下旬

でございます。後食スタート後すでに3ヶ月は過ぎたでしょうか。♂も♀も十分に動き回っているので成熟もしていると判断しました。

同居は120のプリンカップに、ごく薄くマットを引き、樹皮1枚。ゼリー1/4を入れて仕込みました。とにかく小さいため、大きめのケースに入れてしまうと出会いのタイミングが減ってしまいますので、小さい子は小さいカップにいれるのがオススメです。

もう入れた瞬間から♂は交尾行動に入りますが、なかなか成功しませんので、動画の撮影は諦めました。自然に任せることにします。

ちなみにこの日は、同じく何回かグズって失敗していた子の部屋も準備したのです。

ちょっと大きめのカップを用意しました

じゃじゃん!

ベルティペスビロードヒナカブトです。この子達も、カップに入れてしっかりとペアリングに集中してもらいましょう。

カブト系は割と交尾意欲が強いので、今までは楽勝なイメージだったのですがこの♂はちょっと触るとすぐに死んだふり。動き出しても♀に興味なし。

そんな感じだったので3回ほどハンドペアリングにトライしたのですがだめでした。なので同郷させます。

ちょっと同時に管理していくことになりそうです。

続報をお楽しみに!

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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