オニクワガタ(国産)の飼育方法|幼虫期間から産卵まで
『オニクワガタとは』
オニクワガタは、体長20mm前後の日本固有のクワガタです。
クワガタの世界では、小型種に分類されます。 が、マニアの間では「小さいから地味」と言い切れる人は、きっと少ないはずです。
名前の由来は、その独特なアゴ。 ♂の大アゴは短く、ぐっと上向きに反り返り、まるで鬼の角のようなシルエットを描きます。 サイズこそ控えめですが、この“角”の存在感は抜群で、初めて見た人の記憶にしっかり残ります。
メスもまた、光沢のある黒褐色の体を持ち、上翅に走るスジ模様が美しく、よく見ると造形はかなり凝っています。
生息環境は、いわゆる「樹液採りのクワガタ」とは真逆。
オニクワガタは樹液にはほとんど集まりません。 ブナやミズナラなどの古い倒木、内部がじわじわと朽ちた木材の中で、静かに暮らしています。 そのため、発見場所は山地のブナ帯が中心。 西日本では標高の高い山に多く、東北や北海道では、条件が合えば平地でも姿を見せてくれます。
活動時間も少し独特です。 昼間でも動きが見られ、夜には灯火に飛来することもあります。 「クワガタは夜の虫」という固定観念を、さりげなく裏切ってくる存在です。
幼虫は特定の樹種に強く依存せず、さまざまな腐朽材で成長できる、意外と柔軟な生態を持っています。 その一方で、近年は材割り採集の増加などにより、生息環境の破壊が懸念されている種でもあります。
また成虫の寿命は非常に短く、活動を開始すると後食(エサを食べること)をほとんどせず、交尾と産卵に専念し、その生涯を終えるため活動開始後1〜数週間、長くても1ヶ月程度で、越冬せずそのシーズン中に活動を終えます。
六脚堂的に、 オニクワガタは「派手な主役」ではありません。 でも、山の奥でひっそり生き、独自の形を守り続けてきた、確かな個性を持ったクワガタです。
もう少し大きくできるとアゴが発達してかっこよくなります。
この内歯を見ただけで欲しくなりました。
北海道でも採集はできるようですが、あまり見ることは有りませんね。
寿命が短いので、♂♀の羽化タイミングが合わないと累代も途切れてしまいます。
ちなみにですが、名前の似ているオウゴンオニクワガタとは属がそもそも違い別種になります。
オニクワガタは、Prismognathus(プリズモグナトゥス属)。
オウゴンオニクワガタは、Allotopus(アロトプス属)。
オニクワの仲間に、キンオニクワガタという長崎県 対馬に生息するクワガタがいますが、その紹介はまた入手したときにでも。
六脚堂にも入荷されたことがありますが、売れる前に★になってしまいました。残念。
個人的には累代してみたい種ではあります。
チャレンジされる方は、ぜひ飼育方法を参考にしてみてください。
【和名】オニクワガタ
【学名】Prismognathus angularis
ここからは、オニクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育方法 □□□
寿命:
成虫の平均寿命は、1〜3週間ほど。
羽化後、後食をせずにペアリングできる♀を探して徘徊します。
飼育の適温:
18〜22℃程度
成虫育成メモ:
寿命が短いが、♂♀揃っていれば産卵の難易度は低いです。
後食はしないので、羽化して活動を始めたらすぐにペアリングが可能です。
10〜20個の卵を1回の産卵セットで割り出しできます。
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。
羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!
小さな種なのでハンドペアリングでは目視をするのは難しいです。よって、同居ペアリングがおすすめです。
【ペアリング方法】
1)小さい種なのでプリンカップなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。
2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。
3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。
※これでほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。
※この子達は小型種なので、プリンカップなどで同居させると良いですね。
【産卵セット】
マット産みなので材を入れる必要はありません。しばらく割り出ししないことを想定し、エサとして材を入れておく方もいらっしゃいます。(卵は小さいので幼虫で取るために放置するケースが多いようです)
期間は1〜2ヶ月放置してからの割り出しが良いと思います。
水分量は握って指の間から水分が染み出ない程度。
ケースの下から半分くらいまで手で押さえつけて固める程度。カチカチにはしません。
あとはふんわりとマットをひいてください。
マットはクワガタ用の発酵マット。微粒子のほうが良いかも知れません。なお、ブナ帯に生息しているのでブナ発酵マットがオススメです。
【ケース】
小ケースや1500CCのボトルなどでもOKです。
多産な種なので大きいケースを使用すると、予想を超える数を産んで飼育に困るので注意!
【産卵管理適温】
20〜22℃前後。やや低温気味。
転倒防止に、ハスクチップがちょうど良いのですが、私はマットを再利用したいときにキッチンスポンジを切って置いています。小型の場合はマットも汚れないし重宝します。
□□□ 幼虫の育てかた □□□
【お勧めのエサ】
ブナ発酵微粒子のマットでやや多湿気味がベスト。食性は広いのでこだわらなくてもOKです。
添加の強いマットや発酵の薄いマットは避けたほうが良いかも知れません。
【えさ交換回数】
200cc程度のプリンカップで途中1〜2回。
ボトルでの多頭飼育でも大丈夫ですよ。大きさにこだわる種では有りませんので。
※温度やマットの劣化具合、食い進みにより変化はあります。
【設定温度】
20℃前後
【孵化から羽化までにかかる時間】
6〜8ヶ月程度
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
この記事は2025年10月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
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