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グラディアトールメンガタクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『グラディアトールメンガタクワガタとは』

メリーメンガタの同種であるグラディアトールメンガタクワガタの飼育方法を紹介します。 

特徴は何と言ってもネーミングの由来となっている背中のお面のような模様と、大型のオスに出現する巨大な頭楯(ひさしの様なもの)です。

メリーと見た目は大きく変わらないものの、黄色に近いメリーメンガタに対してグラディアトールは少し茶色に近い色味になっています。

そしてメリー同様、メスの模様がとてもキレイで特徴的。頭楯は大型のオスでは巨大に発達して正面から見ると異様な迫力があります。

また触覚も多種にはなかなかないくらいに長く、最大個体でも58mm程度の小型種です。小さくても爪の力は強く、素手に乗せると傷がついてしまうので注意です。

飼育は容易で、多産種ですのでブリードも難しいほうではありません。

メリーメンガタのページはこちら

とても似ている両種ですが、大きな違いが一点あります。

メリーメンガタは、羽化してから6〜8ヶ月間は後食を始めないのですが、このグラディアトールは2ヶ月もすると後食を開始します。

同じ、カメルーンにいるのに、この違いがあるのは何故なんでしょう?

サイズ感は、飼育レコード:60.1mmと2mmほどメリーメンガタよりも大きいです。

余談ですが、アフリカ カメルーンのクワガタといえば、人気種が多いですね。

・レギウスオオツヤクワガタ

・サバゲノコギリクワガタ

・フクスクノコギリクワガタ

など綺麗な種が揃っています。

和名:グラディアトゥール メンガタクワガタ

学名:Homoderus gladiator

♂は50mmを超えてくるとヒサシ(頭楯)が大きくなりかっこいい

この子は小さめなので張り出しが控えめですね。

小さくてもフォルムもスタイルもよく、人気なのがメンガタクワガタ。

このページではグラディアトールメンガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は6ヶ月〜1年間ほど。

飼育の適温:

18〜26℃

成虫育成メモ:

ペアリングは意欲旺盛なので、一緒のケースで飼育すると♂が♀を追い回して

疲れちゃいます。別々のケースで飼育することをおすすめいたします。

温度は20℃を切ると極端に動きが悪くなりますので高めにしてあげるといいかも知れません。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食までは2ヶ月程度です。

(近似種のメリーメンガタクワガタは6ヶ月〜8ヶ月程度と長いです。)

成熟は後食が始まってから1ヶ月程度待ちましょう。寿命は長くはないので時期を見極めてペアリングしたほうがいいかも知れません。

また交尾意欲も非常に旺盛な種なので、WD(野外採集個体)成熟個体は同居するやいなやペアリングが始まる印象です。

(同居させる場合は意外に♀を挟んでしまうので気を付けてください。)

産卵方法は材に多く産みますが、材の浅いところに産卵するのでマットも完熟系のマットを使用しましょう。(幼虫がこぼれてマットに潜ります)

ペアリング方法

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。

3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。

  ※ほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。

※ ヒラタクワガタは興奮して♀を攻撃することもあるので、♂のアゴを縛って

 同居させることをおすすめします!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

産卵用マット:

フォーテックさんの《産卵1番》で良い結果が出ています。

(幼虫飼育をそのまま産卵一番だと、栄養が足りず大きくなりにくいですね。)

産卵管理適温:

25〜28℃

産卵数の目安:

手法によりますが1回で20個以上産むこともあり、セット回数によっては50個近く産むこともあります。いわゆる爆産し易いので、飼育できる分だけ取りましょう!

産卵セット方法

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

マットでも菌糸でも成長してくれます。添加マットでも大きく育ちます。

なお、菌糸を使うから大きくなる!ということでもないので、マット飼育で良いと思っています。菌糸ビンなら800CCボトルの一本で大丈夫です。

きのこマットなどの廃菌床マットでも50mmは超えてくれます。

【えさ交換回数】

800CC程度のボトルなら交換途中1〜2回程度でしょうか。

※ただしマットの劣化や食いつきの量にもよります。オスの大型を狙うなら1500CCボトルなど使っても良いかもしれません。

【設定温度】

23~25℃前後

23℃以下になると不全が多くなる印象です。

【孵化から羽化までにかかる時間】

6〜10ヶ月程度でしょうか。成長は早いような気がします。

蛹室は繭玉を作るのですが、取り出して人工蛹室にいれると★になりやすいので注意です。

また、温度が低いと蛹の状態で羽化できず★になることが多いので注意が必要です。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2024年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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