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クワガタ

ラテラリスノコギリクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ラテラリスノコギリクワガタとは』

ラテラリスノコギリクワガタは、フィリピン〜スラウェシに生息する、美しい色が特徴のノコギリクワガタ。

サイズは♂で55mm 程度までなります。

見た目の雰囲気的にはラフェルトノコギリクワガタに近い印象です。

飼育についてはかなり容易で、一般的なノコギリクワガタの飼育方法でブリードが可能です。

産卵にも癖がなく、幼虫期間も約半年と早めなので、飽きずに楽しむことができますし、小さめできれいな種なので初心者さんにもおすすめです。国内で流通しているものは短歯が多いので、ぜひ長歯の羽化にチャレンジしてみましょう!

21〜23℃管理で500〜800mlほどの容量、発酵マット管理、半年〜8ヶ月ほどで羽化させられますし、管理によっては発酵マット800mlボトル1本管理でもレコードを狙える種かもしれません!

和名:ラテラリスノコギリクワガタ

学名:Prosopocoilus lateralis lorquini 

六脚堂で羽化したばかりの個体です。(未計測)

海外の小型ノコギリはボディの色が本当に綺麗ですね。

個体そのものも赤いのですが、羽化したての色ですね。

この色味を見ると癒やされます。これだけで累代したくなりますね。

♀ちゃんも♂同様に綺麗ですね。コーヒー飴みたいです。

光沢感が所有欲を満たしてくれます。

このページではラテラリスノコギリクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は6ヶ月程度(温度管理下で)

飼育温度:

22℃前後

(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)

成虫育成メモ:

成熟をしっかりさせれば産卵数は多い方です。

2ヶ月程度で後食を開始します。成熟の目安は後食からさらに1ヶ月後程度でしょうか。なので羽化から3〜4ヶ月程度。

【お勧めのエサ】

発酵マット。菌糸ビンのどちらでも飼育可能。

長歯を狙うなら1100以上の菌糸ビン飼育飼育で期待できます。

菌糸はカワラでもオオヒラタケでも良いです。

【えさ交換回数】

800CC程度のボトルで交換途中1〜2回でOK。

【設定温度】

20~25℃度の範囲内。

低温管理の菌床飼育で長歯型が羽化する様です。

【孵化から羽化までにかかる時間】♂:約10~12ヵ月程度

♀:約7~11ヵ月程度

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。

卵の産ませ方

産卵材でもマットだけでも可能。

産卵するが材のほうが多いとの情報あり。産卵木はクヌギ、コナラどちらでもOK。

ペアリング方法

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。

3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。

これでほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。

本種は小さいので、大きなケースだと出会いのタイミングが減ってしまうので、プリンカップなどでの同居をおすすめいたします。人がいるとなかなかペアリングしにくいです!

この子達は、ハンドペアリングはなかなか難しいと思います。人がいるときの警戒心が強いので動きません。

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

産卵数の目安:

10〜20個程

産卵管理適温:

25~27℃前後

ペアリング時も少し温度が高めだとスイッチが入るようです。

使用するケースは、材の大きさに合わせて中〜大ケースを選択。私はクリアスライダー(大)を使用してます。飼育スペースのこともあると思いますのでちょうどよい大きさを選択しましょう。

《ケースサイズ表》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

発酵マット。菌糸ビンのどちらでも飼育可能。

長歯を狙うなら1100以上の菌糸ビン飼育飼育で期待できます。菌糸はカワラでもオオヒラタケでも良いです。

六脚堂おすすめマット

六脚堂おすすめマット

メーカー マット
月夜野きのこ園 完熟マット
SANKO 育成クヌギマット
フジコン プレミアム 有機くぬぎ微細 フレーク
KBファーム 栄養フレークEX 50L(大袋)

【えさ交換回数】

800CC程度のボトルで交換途中1〜2回でOK。

【設定温度】

20~25℃度の範囲内。

低温管理の菌床飼育で長歯型が羽化する様です。

【孵化から羽化までにかかる時間】♂:約10~12ヵ月程度

♀:約7~11ヵ月程度

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2023-03-27

ラテラリスのWD♀だけ購入!(♀のみで増やす方法)

ーーー六脚堂 飼育ブログーーー

【23年3月27日】

オークションを覗いていると、WD(採集個体)の♀単品出品を見つけました。

なるほど。

WDなら♂が無くても持ち腹で産卵させることができれば、時間はかかるが格安でたくさんの成虫を作ることができるか〜。なんて思いながら見ていました。

ということで、思ったら即実践!

♀単品 1320円で、『ラテラリスノコギリクワガタ』を購入!!

産地はインドネシア・スラウェシ島・パロロ・パル産。ラテラリスでは一般的な産地です。

累代・野外採集品(天然物)2023年3/17通関。

【23年3月30日】

到着しました。とても小さな♀です。2日間の輸送がありましたので、この子にとってはものすごいストレスだったに違いない。。

2日くらい落ち着かせてから産卵セットへ入れてみることにします

ちなみに産卵セットは、材でもマット(完熟)でも産むということで、月夜野きのこ園さんの完熟マットにコナラ材のセットです。

【23年5月21日】

約2ヶ月経ちましたので割り出しをしてみます。

幼虫は、材から4頭。マットから7頭いただきました!!ごっつあんです!!

これらの幼虫たちは、ヒラタケの菌糸カップに3頭づつ2個。初令菌糸をカップに1頭。菌糸(E-800)に4つにて管理します。

→すぐに同じセット(材1本)で再度投入!

【23年6月17日】

状態を確認してみます。

1カップ目:3頭→1頭になりました。初令はやはりきついですかね。

2カップ目:3頭→3頭生き残り。

3カップ目:1頭→0頭。初令だと菌に巻かれるというのは本当です。気をつけましょう。

の4頭を今度はきのこマットのボトルに移動しました。

【23年10月15日】

菌糸に入れていた2頭が羽化しました!

4月頃に孵化していたと考えると、約半年で出てきたということになりますね。

まずは♀でした。

何故か、、、、生体の写真を取っていないというミステイク笑

【23年11月21日】

♂のボトルを3本チェックしました。

まだ蛹だった!!ということで

ティッシュを濡らして湿度を与えます。

まだ黒目にもなっていないですね。初期のサナギ。

2本目

コバエの大群になっていました。

(掘り出す前に、スプレータイプのベープで一気に殺傷します)

こちらもサナギになっていました。露天掘りのまま羽化まで持っていきます。

このボトルにも濡れティッシュを入れて、湿度管理します。

このサイズのサナギってなんとも言えない愛くるしさがありますよね〜。

では3本目です。

10月29日に前蛹だったので空けても良いでしょう。約1ヶ月経ってますから。

この子はマットで管理していたからか、一回り小さいです。

他2本は菌糸(E-800)。ノコギリだけどマッチしていた様子。

【23年12月16日】

サナギのチェックです。

1頭、黒神様がおりてきてました。。。

【23年12月〜】

ここから、ぞくぞくと羽化してきました。

♀はだいたい25mm前後で、極端に大きい子が出てきた!という印象は無いです。

♂50mm

♂46mm

♂48mm

そして!!!!58mmの個体です。

彼には2♀をつけて、レコード狙いで行きたいと思います!!

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2024-04-17

ラテラリスのレコードを目指して!

【24年4月17日】

今年の2月に羽化した、ラテラリスノコギリの最大個体。

58mmの♂。これはせっかくだから累代しようと温めて来ました。 まあ実際、あと3mmかもしれないけど結構遠いとは思っています。生まれすぎても欲しい人は少ないだろうし笑

このコを4月15日から同居させておりました。で、いよいよ♀を産卵セットへ入れるところです。

使用するマットは、先程バラした、ゴロファガウジョン(結果は0だった)のもの。MDクラフトマットと中古マット(これはヘラクレス産卵セットのもの)の混合です。

中古マットは粘りが出てギチギチに固まるのでいい感じ。産むかどうかは別だけど。

上7割まではカチカチ。次はペタペタ。最後の1センチだけふわふわ。

横から見るとこんな感じ。水平じゃないところがミソ。

ここに同居中の♀を投入しましょう。蓋を空けると名とガードしてましたがさささーと離れていきました。まるで隠れて付き合っていた中学生のようだ。

で、次のBライン♀を入れまして新たな同居生活を送っていただきます。

イベントもあるのであまり♀を減らしたくない。。でも大きいの出したい。そんな葛藤もあり。

内緒ばなしをしていますね。

では、Aラインの♀には先陣を切って良い結果を出してもらいましょう!

管理温度は23℃からスタートし、徐々にあげていきます!

一応今回の、58mm個体の紹介をしておきます。

菌糸は、月夜野きのこ園のe-800を使いました。自分で詰めるのは労力と時間がかかるので、お金で解決しました笑

半分上段で半分本気なのですが、自分で詰めたときにどこまでの精度が出せるか不安なところもあるのです。水分量や詰める硬さ。自分でやることもありますが、やはり再現性が低いんですよね。月夜野さんは大量に買うと送料が無料にもなりますし、トータルで考えるといいんです。

世の中にはいろいろなメーカーから菌糸ビンは販売されていますが、安定供給と買いやすさはありがたいのです。もう少し、飼育したい種を絞ることができれば気持ちも行き届くと思うのですが、しばらくはお世話になりそうです。

また、安価な菌糸でもしっかり管理していれば、大きな子が生まれるということを伝えたい。という気持ちもあります。

で、管理温度は22〜23℃。

この子は2令で割り出して、e-800の2本のリレーでした。

他の兄弟たちは50mm超えは2頭だけ。ほかは皆40mm台。何が良かったのか、正直わかっていません。ただ、専用のブリードルーム管理だったので、お部屋で温度の上下が激しい。ということはありませんでした。

WDの持ち腹からですので、WDとして累代を続けられればなと思っています。

Bラインは同居してすでに10日。そろそろ次のセットを組みつつ、Aラインの2セット目へ入ります。

乞うご期待!!!

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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