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ラマヒラタクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ラマヒラタクワガタとは』

インドネシア、スマトラ島の固有種であるラマヒラタクワガタ。

ライヒヒラタの近似種となり、大歯形・中歯形があり、内歯の張り具合に好みが分かれる様です。顎の形状は、大きさにより色々な形に変化するようですが、基本的には大アゴに対して内歯が中間にあります。

いろいろな形というのは、個体の大きさにより張り出し方が大きく変わってくるとのこと。

また、ヒラタクワガタの中ではトップクラスの難関種(産まない・低温)らしく、WD(採集個体)で入ってくるもの以外はなかなか出回っていない印象です。

そんな事情もあり(?)、 BE-KUWA飼育レコードにも2016年には項目がありますが、現在はありません。(当時は飼育レコードで79mm)

ただし、販売されていたものやブリーダーさんのブログを見ると、50〜60後半のサイズを良く見ます。

また特徴として、ラマヒラタはペアリングの際に「キュイキュイ」と鳴きます。(音を出します)

希少種ではありませんが、類題が難しいのかブログからの情報もなかなか少なく情報は少なめですみません。

日本名:ラマヒラタクワガタ 

学名:Dorcus rama

この子は、♂63mmの個体です。

70mmを超える大型になると、内歯が1本のようになっていくそうです。

ラマの大きな特徴の一つに、オスの大アゴの裏に帯状に微毛が生えているところ。

(同じスマトラ島のライヒヒラタも同様の特徴があります。)

このページではラマヒラタクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□

寿命:

2〜3年程度

飼育温度:

18~23℃前後

後食まで:

1〜3ヶ月程度です。サイズや個体差があるようですね。

後食とは

成熟期間:

後食後 2~3ヵ月程度(羽化してから交尾できるまでの時間)

急ぐと産卵数が少なかったり、無精卵だったりするようです。一度越冬させるほうが産卵成功率が高いとおっしゃる方もおります。

成虫飼育メモ

他のヒラタクワガタよりも♂は温厚と聞きますが、念の為♂と♀は別々のケースで飼育することが望ましいと思います。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

産卵

産卵材に産むと言われていますが、マットから多く幼虫が出てきたというブリーダーさんも降ります。

産卵マット

完熟系のマットが良いです。

【産卵セット】

材は、クヌギ、コナラ。材を入れる場合は柔らかめが理想です。

水分量は材の加水時間、使用するケースにもよりますが少なめで良いです。

底面のマットは固く詰め、材は少し頭が出るように埋めてください。

【水分量】

手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度。

【マットの詰め方】

ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。

【設定温度】

18~22℃前後

産卵に関しては低温で管理するのが望ましいようです。

【水分量】

手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度

【セット方法】

ケース底面3センチ程度を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰めます。 上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。 少し材の頭が出るようにセット!

《産卵セットの作り方》

ペアリング方法

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

  発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。

2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。

3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。

 ※ほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。

※ ヒラタクワガタは興奮して♀を攻撃することもあるので、♂のアゴを縛って同居させることをおすすめします!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

この動画は、本土ヒラタクワガタの同居ペアリングの様子です。

100均のケースの底に、これも100均の鉢底ネットをガムテープで止めただけのものです。

♀の隠れ家として、樹皮を1枚入れています。

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

クワガタ用発酵マットでOKです。菌糸ビンでも飼育は可能です。

マットはヒラタクワガタ用のものも市販されています。

【えさ交換回数】

♂は800〜1400CCのボトル交換で途中1回程度。

♀は800~1000CCで1回程度。

※温度や菌糸の劣化具合、食い進みにより変化はあります。

大型を狙うなら、管理温度を20℃に設定し、1400ボトルよりも大きな1800ccなどに投入することも有効な場合が有ります。(大型を狙う要素はボトルのおおきさだけではないですが。。)

【設定温度】

23~25℃前後です。

【孵化から羽化までにかかる時間】

マット飼育の場合: ♂:1令投入して合計10~14ヶ月程度 ♀:1令投入して合計8~10ヶ月程度

菌糸飼育の場合は、1~2ヶ月程度早く羽化します。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

約1ヶ月半~2ヶ月経つと、ケース底や側面に幼虫が見えて来ます。(内側にいることもありますが。)もし卵も幼虫も見えない場合、ペアリングがうまくいってないことも有ります。

そんなときは♀を一旦取り出し、♂と再度ペアリングにチャレンジしたほうが良いかもしれません。

産まない、産んでも孵化しないと言われていますが、是非チャレンジしてみてください!

この記事は2024年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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