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ホペイオオクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ホペイオオクワガタとは』

日本のオオクワガタに大変良く似た、中国のオオクワガタ。日本のオオクワガタよりも少し大きいくらいです。

アゴの内歯と本顎(大顎)が真上から見ると重なって見えるのが特徴です。これも日本のオオクワガタとは違った特徴になります。

飼育難易度は低く、国産オオクワガタとほとんど同じ方法で産卵、幼虫の飼育が可能です。

また、国産オオクワガタと違って温度をきちんと設定することで年中産卵をしてくれますし、同居させても♂が♀を攻撃することもほぼ無いためペアリングも簡単な部類に入ります。

体長は大体70mm前後、レコードサイズは80mmを越えています。

私はオオクワガタならホペイの体のバランス感が一番スキですね。

和名:ホペイ(ホーペ・ホーペイ)

学名:Dorcus hopei

♂71mm (70mm後半を狙うなら菌糸ビンは1400以上を使いたいところ。)

♀42mm (40mm後半を狙うなら菌糸ビンは800以上を使いたいところ。)

上から見ると内歯が重なって一直線になりますが、横から見ると上に上がるので迫力が出ます。

ここからはホペイオオクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の育て方 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は、2年~3年ほど。

飼育の適温:

10℃から30℃まで範囲は広いが、理想は20~24℃

成虫育成メモ:

成熟をしっかりさせれば産卵数は多い方です。

国産オオクワガタのように愛好家の多い本種。自分の好みの形を出すための累代が楽しい種ですん。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

【産卵セット】

マット+産卵材。材はクヌギ、コナラ。また、カワラ材やレイシ材でもOKです。

マットには産みませんので、材を固定するためにマットを引きます。よって床材は基本何でもOKです。(成虫管理用の針葉樹は使いません。)

最近は菌床産卵をされている方も多いです。いわゆる菌糸ボトルを飼育ケースに入れて♀を投入する方法や、ケースに菌糸ブロックを入れるなど手法が様々あります。

(菌糸はカワラ、オオヒラタケなどです。)

菌床産卵のメリットは、材の割り出しよりも簡単であり、プリンカップに引っ越しさせたりという手間が省けるため楽なのです。

【ケース】

材の大きさに合わせて選びましょう。

中サイズの材を2本の場合は、クリアスライダー(大)、コバエシャッター(中)などを使用します。

ケースサイズ表

産卵管理適温:

24~26℃が理想です

【SET方法】

水分量は材の加水時間、使用するケースにもよりますが少なめで良いです。底面のマットは固く詰め、材が半分以上露出するように埋めてください。材の周りを掘り進むので、時間が経つと材は動くようになります。

《産卵材セット》

□□□ 幼虫の育てかた □□□

【お勧めのエサ】

オオヒラタケの菌糸ビンがよく使われています。

マットでも飼育は可能ですが、菌糸ビン飼育のほうが大型が期待できます。

【えさ交換回数】

♂は1000〜1400CCのボトル交換で途中2〜3回。

♀は800〜1000CCで2回程度。

※温度や菌糸の劣化具合、食い進みにより変化はあります。

【設定温度】

20~25℃前後で

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂:10~12ヶ月程度

♀:8~10ヶ月程度

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2023-04-12

ホペイ始めます。

ーーーー六脚堂 飼育レポートーーーー

ドルクス系は余り興味がなかった私ですが、ホペイの体のバランスはかっこいな〜と思えた頃にちょうど手頃な♀ちゃんが見つかりましたので始めてみたいと思います。

産地:中国 北峰

累代:CBF1

羽化:♂ 2022年 3月 血統ものの大型♂

           ♀ 2022年 3月 44.4mm

ペアリング済の♀ちゃんをだったので、すぐに産卵セットを組んでみました。

産んだらラッキーくらいの感覚で始めてみます。本気で大型を作出!!とは考えていませんので10頭も取れれば本当に御の字という感覚です。

【23年4月12日】

到着後、2日ほどゆっくりゼリーを食べてもらっている間に産卵セットを組んでしまいます。まだまだ札幌は寒いので作ったあと少しブリードルームの温度になじませるのです。

クリアスライダーに、通常のコナラ材2本と完熟マットで1回目投入。

【23年4月28日】

本の1週間で相当材をかじっています!(写真は撮り漏れました)

このあと♀ちゃんが出てきたら救出する予定です。ホペイは自分の産んだ卵や幼虫を食べて体力を回復する厄介者らしいので。。

【23年5月15日】

1ヶ月立ったので、2本の材のうち、1本を材割りしてみました。結果は6幼虫、1卵。

幼虫が初齢だったので、戻して6月に再度割り出すことにしました。

【23年10月22日】

半年後、生き残ったのは3頭でした。

6月に、月夜野きのこ園さんのE800へ投入。♂判定です。

10月に、月夜野きのこ園さんのE1400へ投入。27gですからまあまあでしょう。

6月に、月夜野E800へ投入。こちらも♂判定です。

10月に、月夜野E1400へ投入。23gなので伸びに期待です。

6月に、月夜野E800へ投入。♀判定です。

10月に、同じく月夜野E800へ投入。

血統もののパワーでどこまで大きくなるか楽しみです!

続報は年末か年明けですね!

□□□□ 今回使った用品はこちら □□□□□□□□

マットは月夜野きのこ園、E800、 E1400完熟マット 

ケースはクリアスライダー(ラージ

転倒防止に水苔

□□□□□ AMAZONリンクです □□□□□□□□

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2023-06-01

ホペイ NEWペアを導入!

ーーーー六脚堂 飼育レポートーーーー

前回の記事は、大型血統とペアリングを完了している♀ちゃんのみでブリードを開始したというものでした。ペアリング済みの♀のみの販売というのはレアケースかも知れませんが、それはそれで楽しさも有ります。

※後食のタイミングやペアリング、同居させようかどうかの判断、その後の管理などが省けるので手っ取り早く導入できるのが楽なのです。。

そんなこんなで、結局成虫を早く見たくなるもんで、実は6月の段階でペアを購入しておりました。その個体のレポートとなりますのでお付き合い、また参考にしてください。

今回購入したのは、

産地:中国 北峰

累代:CBF1

羽化:♂ 2022年 7月 (RS虎徹

           ♀ 2022年 5月(趙雲

のアウトラインとのことです。

あまり血統にはこだわっていませんが、大きめの個体が出てくるの血だというのは(たぶん)間違いありませんのでそれに期待しております。

さほどイカつくはありませんが、期待を感じる、美麗なペアです。

【23年6月12日】

6月1日に到着後、1週間ほど休んでもらいました。(札幌までは長旅なので。)

6月7日により『アゴ縛り無し』で同居を開始しまして、ペアリング目視は出来ませんでしたが、2日めにはメイトガードを確認。更に万全を期すために1週間、愛の同居生活を楽しんでもらいました。(産卵セットに入るとしばらく♂独りになってしまうのでね。愛情です)

♂が♀を攻撃するようなこともありませんでしたよ。

で、14日に産卵セットに入ってもらいます。

今回は、クリアスライダーに、マットは産卵一番。材はコナラ材です。

(前回は完熟マットで作っています。)

【23年7月25日】

♀を一旦救出するために、材をひっくり返して取り出します。。ゼリーの追加をせず1ヶ月以上空けてしまったので、多分幼虫食べてたのでは。。。という雰囲気を感じたのです。材はボロボロで、ケースの横から幼虫が1頭見えています。

残骸とマットを混ぜてとりあえずまた保管。

♀ちゃんは追いがけするために再度同居させてます。

【23年7月27日】

新しく作ったセットに2回目の投入を行います!

そんなにたくさんいらないと言いつつ。。♂を見ていたら、増やしたくなってしまって。。

8月13日に ♀は取り出しました。まだまだ元気です。

【23年8月30日】

満を持して割り出しです。とりあえず幼虫が12頭。少なくはないけど多くもないですね。Twitterやブログ何かを見ていると20頭とか普通に出てますし。

2回目のセットもありますし、幼虫が採れたのでとりあえずは良しとしましょう。

それぞれを、カワラ菌糸ボトルへ8本。きのこマットに4本入れてみました。

基本的に菌糸は何でも良さそうですが、カワラが余っていたのです。カワラだからと言って大きくなるわけではなさそうなので、ひらたけでも良いと思いますし、低温で管理するためにカンタケを使っている方もいるようです。

【23年11月23日】

3ヶ月の放置です。

♀ちゃんですが、サイズはイマイチ?でしょうか。

一応カワラで続行したいと思います。

次は、初齢だったのできのこマットで管理していた子達です。

この子は5gでした。うーん。。

次の子も6g。そうか。そんなもんか!と思いましたが、あとの2頭は☆になっていました。

初齢にきのこマットは粒子が荒いので、フルイに掛けてあげたほうが良かったかもですね。

なお、マット組の残り2頭は、TENRYUアルプスマットという菌床由来のマットを使いました。

23年から使っていますが、ヘラクレスやネプチューンなども非常に食いつきが良いのです。クワガタにも試し始めておりますので、こちらのレビューもご覧ください。

他の子達もマット交換を控えていますので、菌糸が届いたら始めます!

血統もののパワーでどこまで大きくなるか楽しみです!

続報は年末か年明けですね!

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2024-06-15

ホペイ 羽化フェスがはじまりました〜

ーーーー六脚堂 飼育レポートーーーー

【24年6月15日】

おや??血統のホペイを仕込んだのって去年の今頃!?と仕事中にビビッと来ちゃいまして、確認しなきゃモードに突入。

すべてをなげうって確認作業をしに2階にあるブリードへ入りました。

スペックのおさらいです。

産地:中国 北峰

累代:CBF1

羽化:♂ 2022年 7月 (RS虎徹

           ♀ 2022年 5月(趙雲

のアウトライン。

ちょっと待て!2月に前蛹?? こいつはやばい!!3月に蛹に、4月に羽化??5月に固まって・・・後食2ヶ月と考えるとちょうど良いのかも(^o^)

焦って損した。

♂でした笑 まずは完品羽化で安心しました!N1100の2本孵し。

67mm(顎幅 5.1mm)

次も♀判定。

この子も♂でした笑。カワラ菌糸のN−1100 →N1100の2本からアルプスマットで羽化。

69mm(顎幅4.6mm)

この子は幅に取られているような気がします。

次は♂確定で1400にしてます。

この子はE-800からE-1400(ヒラタケ)で最大。この子は次の種親確定です。

75mm (顎幅6.5mm)。

そろそろメスであってほしい。

♀でした!カワラ菌糸のN-1100の2本。

47.4mmで、♀の最大の子でした。この子と75mmを掛けましょう。

これはカワラ菌糸からアルプスマットで管理ですね。

しっかり完品です。

69.7mm(顎幅5.5mm)。最後まで菌糸なら70mm超えてくれたような気がします。

二本目からアルプスマットだったので、食性があっているのかも知れません。

カワラ菌糸からアルプスマットへ。

この子はちょっと羽が開いちゃいました。

63mm(顎幅5mm)。

この子は「小」というマーク。小さいってことです。

♀ちゃんでした。

43mm。おそらく最初にカワラの1400に入れているってことは、手元に小さいのがなかったのでしょう笑。

次も、カワラのN−1100からアルプスマットへ。

この子は残念ながら羽化できませんでした。本当なら写真には載せないほうが言いのかも知れませんが、うまくいかなかった子も、初心者さんには見ておいてほしいのです。

必ず途中で離脱する子が出てくることを覚えておいてください。今回は大きいのを極端に狙っていたわけでは無いのに、駄目になる子もいます。

次はカワラ菌糸N-1100の2本孵し。

♀45mmでした。

以上、♂が5頭。♀が3頭。

1ペア残すので、♂4、♀2での販売を考えます。長生きの子たちなので焦らず飼育しながら引取先を探しましょう(^o^)

今回はちょっとずさんな管理でした。だからこそこの子達の次世代も見たくなりました!

また、1100のボトルでも69mmが出ますが、1400ボトルで簡単に75mm台が出たことを考えるとやはり飼育するボトルサイズは大事ですね。※ ホペイの飼育レコードは 83.3mm

ただしホペイは大きさというよりも、顎幅だったり胸部、頭部の太さのバランスが美しい個体を作る楽しさがあります。

是非皆さんも着手してください!

(もっとちゃんと産ませてあげれば良かった・・・。)

□□□□ 今回使った用品はこちら □□□□□□□□

マットはTENRYU アルプスマット

菌糸は月夜野きのこ園、カワラ菌糸のN1100

同じくヒラタケ菌糸のE-800E-1400

月夜野さんの菌糸はまとめ買いでスーパーお得になりますよ〜

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

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