パラワンオオヒラタクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで
『パラワンオオヒラタとは』
パラワンオオヒラタはその名の通り、フィリピンのパラワン島が生息地で、ヒラタクワガタの25の亜種のうち最大のクワガタでその体長は110mmを超えます。
大アゴは細めですがスラッと長く伸び、細かい内歯が並んでいるのが特徴。 性格は驚くほど気性が激しく、ゼリーをあげようとする飼育者の手に向かって威嚇して来ます。そんな正確なので、イベントなどで開催されるクワガタずもうでは上位ランカーが使うクワガタとしても有名ですね。
安易に手を出すと挟まれるので注意が必要です。
本種が生息するパラワン島は、フィリピン最後の秘境とも言われ、海水は透明で石灰岩の絶壁。
ラグーンに囲まれた白い砂浜があるとてもきれいな島です。
パラワン島といえば他にも、
・インターメディアツヤクワガタ
・アラガールホソアカクワガタ
・アトラスオオカブト(フィリピンアトラス)
などの昆虫が取れる島ですよ!いつか行ってみたいものですね〜。
この♂は102mmの個体。迫力があります。
このオオアゴに魅了され、大型を狙うブリーダさんがたくさんいます。その気持、飼育するとわかります。
♀でも60mmというサイズが出るようです。他のクワガタと比べても相当大きいですね。
(この子は49mmです。)
和名:パラワンオオヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus palawanicus
このページではパラワンオオヒラタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□
寿命:
1~2年
ペアリング、産卵の回数を重ねると寿命が短くなります。
飼育温度:
20~25℃前後
成熟期間:
冬の間は15℃以上を保ち、30℃を超えると危険です。その際は乾燥気味にして蒸れがおきないようにしましょう。
成虫飼育メモ:
冬の間は15℃以上を保ち、30℃を超えると危険です。その際は乾燥気味にして蒸れがおきないようにしましょう。
♂は非常に攻撃的なので、ペアリングや餌交換、掃除の際には絶対に噛まれないよう注意をしてください。なので、♂と♀は別々のケースに、もしくは仕切りをつけて飼育してください。
後食開始はサイズにも影響しますが2〜3ヶ月。大きいほど遅れます。
成熟はここから3〜4ヶ月でしょうか。
しかし、ブリーダーさんによっては、後食したらすぐにペアリングさせる方もいますし、まちまちです。
実際には、個体のポテンシャルによるところも多いと思われます。
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。
羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!
【産卵セット】
マットのみでもOKです。微粒子完熟系で。ヒラタノコ一番などがぴったりですね。
材を入れるなら、クヌギ、コナラ。また、カワラ材でもOKです。
材を入れる場合は柔らかめが理想です。
水分量は材の加水時間、使用するケースにもよりますが少なめで良いです。
底面のマットは固く詰め、材はすべて埋めてください。
【ケースサイズ】
Mサイズ程度。
中サイズの材を2本の場合は、クリアスライダー(大)、コバエシャッター(中)
などを使用しましょう。
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度。
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】
25℃前後
【ケース】
材の大きさに合わせて選びましょう。各種ケースのサイズ表はこちらから。
【産卵管理適温】
23~25℃が理想です
ペアリング方法:
1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
2)転倒防止用に、樹皮や足場、ゼリー皿、をセット。
3)♂、♀を投入し3日〜7日間ほど一緒にしておきます。
※ほぼ交尾が済んでいると思われるので♀を取り出し産卵セットに投入します。
※ ヒラタクワガタは興奮して♀を攻撃することもあるので、♂のアゴを縛って
同居させることをおすすめします!
※パラワンは警戒心も強いので、ハンドペアリングするにはなかなか時間がかかってしまいますので、同居させることをおすすめします。
この動画は、本土ヒラタクワガタの同居ペアリングの様子です。
100均のケースの底に、これも100均の鉢底ネットをガムテープで止めただけのものです。
♀の隠れ家として、樹皮を1枚入れています。
【産卵セット】
マット+産卵材。材はクヌギ、コナラ。また、カワラ材やレイシ材など、なんでもOKです。
さらに最近は菌床産卵をされている方も多いです。
いわゆる菌糸ボトルを飼育ケースに入れて♀を投入する方法です。
菌床産卵のメリットは、材の割り出しよりも簡単であり、プリンカップに引っ越しさせたりという手間が省けるため楽なのです。
<マットのみで産卵を行った場合>
【お勧めのマット】
ヒラタクワガタは根食い系ですので熟度の高い、微粒子のマットがおすすめです。
【お勧めの容器】
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部はフンワリと。
【設定温度】
25℃前後
<材も使用して産卵セットを組んだ場合>
【お勧めのマット】
ヒラタクワガタは根食い系ですので熟度の高い、微粒子のマットがおすすめです。
【お勧めの容器】
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【セット方法】
ケース底面3センチ程度を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰めます。 上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。 少し材の頭が出るようにセット!
□□□ 幼虫の育て方 □□□
【お勧めのエサ】
オオヒラタケの菌糸ビンがよく使われています。
マットでも飼育は可能ですが、菌糸ビン飼育のほうが大型が期待できます。
♂は1000〜1400CCのボトル交換で途中3回程度。
しれません。(大型を狙う要素はボトルのおおきさだけではないですが。。)
♀は800〜1000CCで2回程度。
※温度や菌糸の劣化具合、食い進みにより変化はあります。
【設定温度】
20~25℃前後で
【孵化から羽化までにかかる時間】
♂:12ヶ月程度
♀:10ヶ月程度
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
約1ヶ月半~2ヶ月経つと、ケース底や側面に幼虫が見えて来ます。(内側にいることもありますが。)もし卵も幼虫も見えない場合、ペアリングがうまくいってないことも有ります。
そんなときは♀を一旦取り出し、♂と再度ペアリングにチャレンジしたほうが良いかもしれません。
パラワンオオヒラタは、ブリーダーさんが多い分、様々なセオリーが存在しています。産卵セットからの採卵のタイミング、幼虫を菌糸に入れるタイミング、引っ越しのタイミングです。これは、マットか菌糸かでも大きく変わりますので、いろいろチャレンジしてみてください!
この記事は2023年5月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
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