舶来 六脚堂

本能のままに生きる。
カブトムシ、クワガタをもっと知れるメディア

クワガタ

インクイナトゥスノコギリクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『インクイナトゥスノコギリクワガタとは』

インド・アルナーチャルに生息する小型のノコギリクワガタです。

上翅の黄褐色部分に薄っすらと模様が入っており、前胸背板は暗褐色のグラデーションがとても美しい。

流通は少ないようで、Wikipediaのノコギリクワガタ属のページには存在がありません。BE-KUWA(むし社)10号ノコギリクワガタ特集号には乗っておらず、79号の世界のノコギリクワガタ大特集にも、1体の写真しか載っておりませんでしたので、希少種なのかも知れません。

見た目はビプラギアトゥスノコギリクワガタに酷似していますが、インクイナトゥスはアシがどうやら黄色いですね。

なかなかブリードされている頭数も少ないようなので、あまり情報も出回っておりません。

体長は♂大体20mm~40mm程度。♀19mm~28mm程度ととても小さいです。

BE-KUWAの飼育レコードにも載っておりません。

生息地のインドはアルナーチャルプラデーシュ。

こう聞いたら気になっちゃいますよね??私は気になります。では地図を見てみましょう!

おや?

めっちゃ中国に近いじゃないですか。

近いと考えると、これに近い種はいるのかな?

中国のノコギリクワガタを調べると、雲南省の「アスタコイデスノコギリクワガタ」、「グアンシイシカノコギリクワガタ」、「レにノコギリクワガタ」。。。

綺麗さでいうとギリギリ、アスタコイデスですが大きい。

小型種はいないみたいですね。(居たら教えて下さい!)

和名:インクイナトゥスノコギリクワガタ

学名:Prosopocoilus inquinatus yazakii

実はビプラギアトゥスのときもそうでしたが、きれいで小さくて、一目惚れして購入しました。

メリーメンガタクワガタもそうですが、♀もセットできれいなクワガタはどうしてもそばに置きたくなってしまいます。

この子はWF2で購入し、累代したWF3の♂

線虫のように見えますが、刷毛の毛が残ってしまっていました。。

こちらはビプラギアトゥスノコギリクワガタです。

とても似ておりますがこの種はちょっと丸みもありますね。

♀もとにかく美しい。希少種?流通量が少ない種。ですね。所有感が満たされます。

このページではインクイナトゥスノコギリクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育の仕方 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は6~8ヶ月程度。

飼育温度:

20~25℃ 

成虫育成メモ:

非常に情報が少ない本種ですが、六脚堂では他のノコギリ種と同様の飼育方法を取っています。

また、寿命に関しては積極的にブリードをしているために六脚堂では少し短めの様な気がしますが、それでも7ヶ月は♂も♀も生存していました。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

後食・成熟:

羽化後およそ2ヶ月程度で後食開始とともに成熟している様子。(個体によりけりと思います)

《ペアリング方法》

クワガタ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。

  (ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)

3)攻撃力の高いヒラタ系などは顎縛りしましょう)

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

材産み:

産卵材にもマットにも産卵するが、材のほうが多いと言われています。産卵木はクヌギ、コナラどちらでもOK。

非常に多産で皿木にさえも産卵し幼虫がそのまま羽化するほどである。 

微粒子系の完熟マットを使用し、水分はオオすぎず、少なすぎずで。

産卵管理適温:

23~25℃前後

産卵数の目安:

10〜20個程度

※産卵セットは、↓の飼育記事を参照してください! 

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

発酵マット。他のノコギリ種と同様、発酵の深い黒っぽいマットが良いですよ。

六脚堂おすすめマット

六脚堂おすすめマット

メーカー マット
月夜野きのこ園 完熟マット
SANKO 育成クヌギマット
フジコン プレミアム 有機くぬぎ微細 フレーク
KBファーム 栄養フレークEX 50L(大袋)

【えさ交換回数】

500〜800CC程度のボトルなら交換途中1回でOK。

【設定温度】

22〜24度の低温管理の菌床飼育で長歯型が羽化する様です。

【孵化から羽化までにかかる時間】♂、♀ともに5~7ヶ月で羽化してきます。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年4月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

各種情報発信中!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2023-03-01

インクイナトゥスノコギリクワガタの飼育スタート

【3月16日】

札幌のショップさんにて成虫ペアを購入しました。

まあ一目惚れですね。ノコギリクワガタはペアできれいな子が多いので、所有欲が一気にバーストしてしまいます。

産地:インド アルナーチャル・ブラディーシュ州 ローワディーバンバレー

累代:WF2

サイズ: ♂ 27mm  ♀24mm

羽化日: ♂ 2022.11月 ♀ 2022.11月

【23年3月17日】

後食済みということで、弱る前にすぐに同居してもらいました。同居は、プリンカップにゼリー半分を真ん中に入れます。小型種はあまり大きなケースに入れてしまうと出会いの機会が減ってしまうので、小さめでOKです。

(写真を乗せたいのですが、♂がダニまみれなので不掲載で)

意外にもすぐにくっついていたので、このまま4日ほど放置することにしました。

産卵セットは、コナラの自作バクテリア材を。マットは産卵一番です。

【23年5月20日】

開けてみたものの、0頭。♂♀ともに生存しており元気です。おそらく、加水がちょっと足りなかったのかなと反省。

ここで一度ゼリーをあげて休憩させます。

【23年5月23日】

再チャレンジですが、懲りずに同じセットです。バクテリア材+産卵一番で組んでみました。

【23年7月1日】

7月1日に割り出してみます。

残念ながら幼虫3頭です。でもこれをしっかり繋いで行きましょう。

2令幼虫を、月夜野きのこ園さんの、きのこマットをチョイス。

Seriaの1000CCボトルで行ってみたいと思います。よく考えたらノコギリなので、本当なら一次発酵の産卵一番よりは、発酵の深いカブト系の微粒子マットを使えばよかったのに。。と反省。

何を血迷っていたのでしょうか。

【10月30日】

そろそろ出してみましょう!我慢できない!!!

管理ラベルでは、10月15日→蛹。10月20日 ♂が1頭羽化しています!

残り♀2頭の羽化が始まりましたので、掘り出して人工蛹室へ。

本当は出したくなかったのですが、コバエがはびこって居ましたので出します。

数日後、2頭の♀が無事に羽化していました!!翅が透明できれい!上翅もきれい!!!

いつ見ても感動です。

♂1、♀2の体制でつなげたいです!!

2024-07-05

インクイナトゥスのマット交換。

【24年7月6日】

4月14日に割り出ししてなんとか繋いだWDのインクイナトゥスノコギリクワガタ。

3ヶ月が経つのでマット交換をしましょうか。

スペックの確認です。

産地:インド アルナーチャル・ブラディーシュ州 ローワディーバンバレー

累代:WF2

サイズ: ♂ 27mm  ♀24mm

羽化日: ♂ 2022.11月 ♀ 2022.11月

なんとか親超えをさせたいと思います。

無事に3頭がすくすくと育っていました。

まだまだ小さいので、体重は計っていません。

そして不安材料が一つ。怖くて直視しませんでしたが、全部♀では。。。という雰囲気を感じています。。。(1頭は卵巣が見えたので♀確定なのは安心ですが。。)

先代は♂1♀2からの、この3頭なのでどうしてもつなげたいのです。

まあ、まずは完品羽化出来るように管理していきます!

ボトルは800。小型種なので500でも十分だと思います。

マットはTEURYUアルプスマットです。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

プレミアムクリアボトル容器(空容器)PCB-800
価格:247円(税込、送料別) (2024/7/6時点)



羽化報告をお楽しみに!!

★★★★★★★★★★★★★★★★

たくさんの種類のカブクワ情報発信中です!

舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)

X(旧Twitter)  ぜひフォロー& 通知を取ってください!

★★★★★★★★★★★★★★★★

KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

《Xのアカウント》

X:@kazuhiroyoshii