パプアキンイロクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで
『パプアキンイロクワガタとは』
パプアキンイロクワガタは、日本の南約5000kmに位置するニューギニアに生息するクワガタです。イエロー、グリーン、ブルー、パープル、レッド、様々な体色を持ち、光沢もあるという特徴があります。マジョーラカラーと言われる紫の入る血統も存在していますが、子供が100%紫で生まれてくるわけではなく、遺伝情報が固定されにくいようです。
体長は♂:約25mm~50mmほど。ギネスサイズは54.0mm、♀:約15mm~25mmほど。
産卵、幼虫飼育ともに簡単なクワガタで、日本でも特別寒い地域でなければ常温での飼育も可能です。小さいので飼育スペースも取りませんし、また幼虫期間も短いため、飼育が初めての方にもおすすめです。
ワメナ産、アルファック産が日本では流通していますが、地図上では西イリアンに含まれるため日本でいうと名古屋ー東京間くらいの距離感でしょうか。
パプアキンイロクワガタはランプリマ系と言われ、ニジイロクワガタもその一種。
他には、
種類 | 特徴 |
---|---|
アウラタキンイロクワガタ | ほとんどパプキンと変わらず、顎が短く、光沢が強いのが特徴です。大歯のタイプはほぼいません。 |
ラトレイユキンイロクワガタ | 大アゴ内側側方から前方の上面にかけて黄褐色のやや長い毛がブラシ状に密生。 |
インスラリスキンイロクワガタ | 全身が金緑色の美しいキンイロクワガタで、頭部とオオアゴまで金緑色なのが特徴。 |
ミカルドキンイロクワガタ | 小さめのキンイロクワガタ。他のキンイロクワガタに見られるような♂前脚の扇状突起が発達していない。 |
などが日本では流通しています。
和名:パプアキンイロクワガタ
学名: Lamprima adolphinae
写真はマジョーラ血統。紫色ベース?なのに緑が強い個体ですね。
ここからはパプアキンイロクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。
飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。
□□□ 成虫の飼育方法 □□□
寿命:
成虫の平均寿命は3〜5ヶ月程度。
飼育温度:
18〜26℃前後(越冬はしませんので温度管理をしっかりしましょう)
成虫育成メモ:
幼虫も成虫も温度帯域が広く、乾いたマットの上でも蛹になり羽化まで行けるポテンシャル。
ゆえに初心者さんにも非常に飼育しやすいのがパプキンです。言い方を変えると、雑な飼育をしても育ってくれます。(それだと大きくはなりませんが!)
□□□ 卵の産ませ方 □□□
卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが鍵になります。
小さいため、ゼリーの減りは極端に少ないので判断が難しいのですが、羽化後ゼリーを食べ始めたら成熟していると判断してもいいかもしれません。
《後食まで》
羽化後、2〜3週間位で始まるようです。
1ヶ月もすると、蓋におしっこが付き始めると思います。そうすると成熟とみなして良いでしょう。
《ペアリング方法》
1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。
発泡スチロールの上や、鉢底ネットを引いて行う方法もあります。
2)♀を先にケースに入れ、その上にそっと♂を乗せます。
3)♂、♀ともに成熟している場合は、そのままペアリングを開始してくれます。
ハンドペアリングはなかなかしにくい種でもあるので、同居ペアリングのほうが楽かも知れませんね。
詳細はこちらから!
なおこの動画は、パプアキンイロクワガタのペアリング動画です。
ご参考まで。
《産卵セット》
発酵マットのみでOKです。
水分量は多くもなく少なくもなく。ギュッと握って固まりが出来る程度。
(水が染み出るようでは多すぎです!)
ケースは小〜中ケースで良いでしょう。
ケースの7分目ほどまで固く詰め(カチカチにしましょう)、上2センチほど柔らかくひきます。さらに転倒防止用に樹皮などをひきましょう。キッチンスポンジを薄くカットしたものでもOKです。
割と多産な種なので、大きいケースに入れると予想以上に増えますので注意!小ケースでも環境がマッチすると30頭近く出てきます。
温度は25〜27℃で。やや高めで行きましょう。
卵は非常に小さいので、見落としやすいため2ヶ月ほど待って、幼虫で割り出すことをおすすめいたします。中にはケースの中に幼虫を入れたまま羽化まで放置の方もいらっしゃいます。
スペースを取らない本当に楽に飼育できるクワガタです。
□□□ 幼虫の育てかた □□□
【お勧めのエサ】
菌糸ビン(ヒラタケ菌)でも発酵マットでも成長します。
菌糸ビンを使ったからと言っても、大きさにはあまり影響が無いような気がします。
200ccのプリンカップで交換無しで羽化まで持っていけます。
【設定温度】
20~23℃程度が理想です。
【孵化から羽化までにかかる時間】
♂4〜6ヶ月 ♀3〜5ヶ月で羽化します。
※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!
この記事は2023年1月の記事です。
トレンドが変わったらまた追記していく予定です。
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舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)