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クワガタ

エラフスホソアカクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『エラフスホソアカクワガタとは』

エラフスホソアカクワガタはインドネシア・スマトラ島南部のの標高の高い山地に生息する、 メタリックなボディに長い顎が特徴的なクワガタです。

中でも多くの個体はグリーン系が多く、メタリフェルホソアカクワガタの光沢とはまた少し違った光沢感が有り、大顎は写真の通り大型になると湾曲し、根本に対となる内歯、大顎の外側に位置する内歯とのバランスがとても魅力です。

23年頃から人気が再燃し、価格が若干高騰し始めています。ペアで2〜30,000円といったところでしょうか。

大きさ的には、ホソアカクワガタの仲間では最大種。メタリフェルホソアカクワガタと共に100mmに達する種類となっていますが、野外ギネスは109mmなのに対し、飼育ギネスは97mmと、飼育では大型の作出はなかなか難しい種類としても知られています。

和名:エラフスホソアカクワガタ

学名:Cyclommatus elaphus

ブリードは難しい。というイメージがありますが比較的飼育は簡単です。何が難しいかといえば大きくする、90mm以上にするというのがとても難しい様です。しかし、20℃以下の温度管理をベースに時間をかければ大型になるようです。

エラフスを始め、キクロマトス系と称されるホソアカクワガタは大変人気があり、メタリフェルホソアカ、アラガールホソアカクワガタ、インペラトールホソアカクワガタ、スペキオススホソアカクワガタ、チュウホソアカクワガタなど、とにかく発色が豊かなところが鑑賞にもってこいの種です。

♂85mm。アンティーク製品のような深みのある光沢。

(minagi様の個体を撮影させていただきました。)

やはり大きくなると迫力が違います。

小さい♂と並べてみました。

minagiさんがたくさん産ませたら少し分けてもらいたいです。

このページではメタリフェルホソアカクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の育て方 □□□

寿命:

 成虫の平均寿命は 4ヶ月〜7ヶ月程度。

ペアリング、産卵すると極端に短くなります。

飼育の適温:

20℃から22℃。

後食まで:

およそ1ヶ月程度です。

成熟は後食したあと2〜3週間程度と言われます。

飼育ポイント:

1)あまり寿命の長い種では無いので、ペアリングのタイミングは重要です!

成熟までは羽化からおよそ2ヶ月かからないくらいですが後食の早い子もいますので、ゼリーの食べる量と活発に活動しているかどうかを目安にしましょう!

2)大顎がながいので、歩きがあまり上手ではありません。

なので、床材はマットだけではなく産卵材の樹皮など引いてあげると良いと思います。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態で

あることが必要になります。

《ペアリング方法》

クワガタ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。

  (ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)

3)攻撃力の高いヒラタ系などは顎縛りしましょう

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

産卵セット:

産卵材、マットどちらにも産卵しますが、材は入れておいたほうがいいようです。

産卵木はクヌギ、コナラどちらでもOK。

微粒子系の無添加発酵マットを使用し、水分は多めが良く産むようです。

《産卵セット参考ページ》

フォーテックさんの《産卵1番》で良い結果が出ています。

(幼虫飼育をそのまま産卵一番だと、栄養が足りず大きくなりにくいですね。)

産卵管理適温:

23℃前後

20℃で管理というブログもよく見ますが、この温度帯で産まない。。というブログもありました。♀ちゃんのポテンシャル次第のような気もします。

産卵数の目安:

10~20個程度

環境がマッチすると20〜30頭は1回で産んでくれるようです。

ケース:

小〜中ケースで。♀が小さいのであまり大きなケースは不要です。また卵が小さいので幼虫が見えてから割り出ししたほうが見逃しがないと思います。

《ケースサイズ表》

□□□ 幼虫の育てかた □□□

お勧めのエサ

発酵マット。菌糸。どちらでも飼育できます。

菌糸については、カワラ、エノキなどを使用している話は聞きますが

大型になっているという話はあまり聞きませんので、菌糸をマッチさせることに苦労するようです。大型化についてはまだ情報は少ないですね。

レコード個体は材飼育だったそうです。

設定温度

 20〜23℃程度。

90mm以上の大型化を狙うなら、17〜19℃の低温飼育で管理し、3令からはボトルも♂は1500cc以上を使いましょう!

えさ交換回数

 800〜1500CC程度のボトルなら交換途中1〜2回程度でしょうか。

孵化から羽化までにかかる時間 

およそ 4~8ヶ月と非常にサイクルは短めです。

大型を狙うための低温飼育で18℃程度をキープすると、マット飼育の場合10ヶ月はかかります。

そうなると、♀は早く出てきてしまうため、盛大に羽化ズレしてしまいますので、累代をしていきたい場合は温度調整をしたほうが良いでしょう。

羽化ズレの調整方法》 

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2023年5月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2024-10-27

エラフスホソアカに着手!

【24年10月27日】

いよいよです。何がいよいよか。『エラフスホソアカクワガタ』ですよ。

今回のエラフスに至るまでには、メタリフェルで練習を。ということでペレメタを2週させました。そこで満を持してのエラフスというわけです。

札幌のお仲間さんより、幼虫6頭とともに、その種親である♀ちゃんを譲り受けまして産卵と同時に幼虫飼育をスタートすることになりました。

♀ちゃんはキクロマトス属としては一回り大きめ。一回りで済むのかな。

胸部の発達具合がなんとも言えません。ちゃんと存在感があります。

また今回の子はWD個体。

累代モノだと、トルンカートゥスと混ざっている可能性が0とは言えない。というのはもう一昔前の話ですかね。

♀が黒じゃないと大きくならない・・・♂が緑じゃないとだめ。とトルンと別れている頃はこんな探し方もしていたそうですよ。

ということで幼虫は3頭づつプリンカップで。

この子は2令なりたて。頭がまだ白いです。

この子も大きさ的に2令ですね。

今マットを調整中。加水したてなので500CCボトルに詰めて1週間ほど待ちます。

マットは、六脚堂印の高栄養クワガタマット。廃菌床ベースの添加もりもりマットです。

『六脚堂印の高栄養マット』

そんなこんなで産卵セットも組んでみました。

一度、産卵済みの♀ちゃんですが符節欠けもなく、詰めのかかりもまだ強いのでもう一回くらい産んでくれそうな気がします。

というか産んでもらいます。産んでください。

セットは産卵一番に、自作バクテリア材。(夏に購入していた茶丸さんの材です。)ちょっと硬めだったのでヘラ糞漬けにしていました。

産卵一番は下に3センチほどガチ詰め。材の半分くらいまではしっかり詰めて上はふわふわ。

転ばせて絶対☆になんかするものか。と言わんばかりの樹皮を敷きました

キクロは卵小さいため、老眼で採卵はきついので3ヶ月くらい置いておきます。

レコードもここ2回は材飼育とありましたので、無理に急いで移す必要もないでしょうから。♀が上がってきたら、回収して次のセットに入ってもらう感じで2回行ければ・・・WDだから無理かな?

【24年11月8日】

羽化後およそ一ヶ月かな〜なんて思いつつ、単頭飼育へ切り替えます。

キクロ系は幼虫の共食いありますかね?

自分はちょっとわからなかったので、怖いからもう単頭に映しちゃいます。 

まずは3頭ちゃんといたことが幸せ!ありがとう!

1頭づつ500のボトルへ移し、3ヶ月後に幅の広いケースに移したいと思います。

マットは、六脚堂高栄養マット。発酵浅めの高添加、廃菌床ベースのマットです。

管理は低温が必須なのでワインセラーへ入れます。

もう1カップも3頭無事でした。

お楽しみに!

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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