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モーニッケノコギリクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『モーニッケノコギリクワガタとは』

モーニッケノコギリクワガタは、スマトラ島、マレー半島、ボルネオ、ジャワ、バリ島に生息する原名亜種(今回飼育種)と、パラワン島に生息する(akayamai)、ミャンマー南東部に生息する(pseudospineus)がいます。

色ノコファンにはたまらない、カラフルで派手で、つや消し感もある鑑賞には最高のノコギリクワガタです。

頭部のV字の窪みや赤褐色の大顎が特徴。

日本に流通している個体の多くはスマトラ島が産地。ベンクールといえばスマトラオオヒラタですよね〜。

スマトラ島までは日本からおよそ6000キロ。

ベンクールは島の南部に当たります。北端部にはアチェがあります。アチェと言えばスマトラオオヒラタのアチェ産が大人気の産地です。

スマトラ島のムシを集めた記事も御覧ください。

飼育難易度は、若干高め。また羽化ずれが起きやすい種なので累代した情報が少ないのはそのせいかも知れません。

サイズ感は、♂で30~50mm。♀で18~22mm程度です。

レコードサイズは56.5mm。野外最大は59.2mm。(2023年現在 BE-KUWAレコード)

なお、下記は亜種表です。

六脚堂 - 種別情報

六脚堂 - Prosopocoilus mohnikei 種別情報

亜種区分/学名 分布
基亜種
Prosopocoilus mohnikei mohnikei
ジャワ、バリ島、スマトラ、ボルネオ、マレー半島
ミャンマー亜種
Prosopocoilus mohnikei pseudospineus
ミャンマー南東部
パラワン亜種
Prosopocoilus mohnikei akayamai
フィリピン(パラワン島)

和名:モーニッケノコギリクワガタ

学名:Prosopocoilus mohnikei mohnikei

スマトラ ベンクール産のWD個体。

ここからはモーニッケノコギリクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は3ヶ月~8ヶ月程度。WD(野外採集個体)の場合は羽化日が不明のためわかりませんので注意です。

飼育温度:

20〜25℃前後。乾燥を好むので湿度に注意です。

越冬はしませんので冬はヒーターなどを使用して温度管理します。

成虫育成メモ:

後食まではおよそ3~4ヶ月を要します。

そして成熟の目安は後食から1ヶ月前後。充分に時間をおいたほうが良い結果となります。

同じケースでの飼育は避けましょう。

♂はとても好戦的で♀も傷を付けてしまうので、仕切りをつけるか別のケースで管理しましょう。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

【産卵セットについて】

やや癖のある材産みで、材をすべて埋め込まずに半分以上出しておいたほうが

良いそうです。また乾燥状態を好むので、水分量は少な目で。

材はコナラでOK。乾燥気味ということなので、材は加水量の違うものを2種ほど入れておくと安心かも知れないですね。なので材の大きさや本数に応じて、中~大ケースが良いでしょう。

《ケースサイズ表》

《産卵セットの組み方》

【管理温度】

20〜24℃の低めの温度で結果が出ているようです。

《ペアリング方法》

ノコギリ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。

  (ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)

3)攻撃力の高いヒラタ系、ノコギリ系は顎縛りしましょう

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

菌糸もしくは完熟系のマット。

通常のカブトマットでも問題ありませんし、ノコギリ専用として販売されているマットでOKです。ただし添加の強いマットは苦手のようです。

ノコギリクワガタは通常のカブトマットでも問題ありませんし、ノコギリ専用として販売されているマットでもOKです。菌糸を使うとマットよりも早く羽化すると言われています。

六脚堂おすすめマット

六脚堂おすすめマット

メーカー マット
月夜野きのこ園 完熟マット
SANKO 育成クヌギマット
フジコン プレミアム 有機くぬぎ微細 フレーク
KBファーム 栄養フレークEX 50L(大袋)

【飼育容器】

♂はブロー容器 800CC~1400ccにて。マット飼育で50mmオーバーは出ています。

♀なら800ccで十分です。

【えさ交換回数】

2令幼虫からなら♂、♀ともに1〜2回。

【設定温度】

20〜25℃程度。25℃前後だと羽化も早くなるので大型は望めないような気もします。

また、20℃ギリギリでも大丈夫なようです。

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂で約10〜13ヶ月程度。

♀で約8 〜10ヶ月程度。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

※羽化ずれが発生するので、インブリードを続ける場合は対策が必要ですね。

この記事は2024年9月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

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