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ミラビリスノコギリクワガタの飼育方法|ペアリングから幼虫管理まで

KAZ.YOSHII

『ミラビリスノコギリクワガタとは』

アフリカ、タンザニアに生息するノコギリクワガタです。

最大74mmは超えるアフリカ最大のノコギリクワガタで、ウムハンギノコギリクワガタと並ぶ2大ノコギリクワガタの一角です。 

見た目はサバゲ(サベッジ)ノコギリクワガタに似ていますが、色味が燃えるような色なのでミラビリスです。観賞用にも飼育していると所有感を大きくくすぐってくれます。

現在のビークワ飼育レコードは「75.9mm」

生息地は熱帯サバンナ気候で、四季の区別がほぼ無くて雨季と乾季があるところ。

アフリカと聞くと、どこでも暑いと思われがちですが、国土の大部分は高度1000~1500mの高地なので、1年中、一定の気温で快適な温度のところにいます。

下の方でも記載していますが、産卵セットの組み方がこの生息地を反映させるところがポイントです。

和名:ミラビリスノコギリクワガタ

学名:Prosopocoilus mirabilis

産地:タンザニア北東部 Mt.Usambara

小さめの六脚堂飼育個体。

アフリカンノコギリはかっこいいですよね。

ダウンフォースの効いた、いわゆるノコギリクワガタのいいところが出ています。

腰のクビレとアゴのクビレが最高。頭部のエグレも最高。ロックなクワガタ。

湾曲したアゴに、斜め前向きに伸びてくる内歯がかっこよすぎです。

♀の褐色の差し色がたまらないです。

アップはなんてかわいいんでしょう。

顔はノコギリっぽくない感じがします。まるまるした雰囲気が美しいです。

こちらはレニノコギリの♀ですが、紋の入り方が近いですね。

ここからはミラビリスノコギリクワガタの飼育方法を六脚堂の飼育方法や定説として言われている方法を掲載しています。

飼育する環境、地域、生体そのもののポテンシャルも大きな要素となりますので、あくまで参考としていただければ幸いです。

□□□ 成虫の飼育方法 □□□

寿命: 

成虫の平均寿命は3ヶ月~8ヶ月程度。WD(野外採集個体)の場合は羽化日が不明のためわかりませんので注意です。

飼育温度:

22〜25℃前後。乾燥に注意しましょう。各亜種、1000m近い高地に生息していますので熱いところは苦手のようです。

越冬はしませんので冬はヒーターなどを使用して温度管理します。

成虫育成メモ:

後食までは、羽化して最低でも5ヶ月。長いと10ヶ月ぐらいは休眠します。低温管理であればもっと長い期間、未後食と言われます。

そして成熟の目安は後食から1〜2ヶ月ほど。ばらつきがありますが、寿命が長いとは言い難いので、後食してからのゼリーの消費量、活動量を判断基準にしたほうが良さそうです。

□□□ 卵の産ませ方 □□□

卵を産ませるにあたっては♂♀それぞれが成熟していて、交尾・産卵可能な状態であることが必要になります。

羽化日、後食開始日、後食開始から成熟までの個体差もありますのでこの情報を鵜呑みにしないようご注意ください!

【産卵セットについて】

やや癖のある材産みで、爆産ありません。生まない場合は材のタイプを変えるなど対策・工夫が必要だと言われます。また、材は乾燥気味で挑みましょう。なので、マットは無加水でも良いくらいです。

材はコナラでOK。しかしカワラ材だと更に反応が良いみたいです。また材は転がしのセットで大丈夫です。

ケースは材の大きさや本数に応じて、中〜大ケースが良いでしょう。

《ケースサイズ表》

《産卵セットの組み方》

【管理温度】

25〜30℃の高めで結果が出ているようですが、23℃程度の少し低めが良いという話も。

六脚堂では25℃前後で行いました。

《ペアリング方法》

クワガタ系は、人がいると警戒心が強い子が多いので、同居ペアリングがおすすめです!

1)飼育ケースなどに♀が潜れない程度のマットを敷きます。

    (隠れ場所として樹皮や専用餌皿があると良いです)

2)大きすぎないケースにゼリーを一つ置きます。

  (ゼリーが♂♀の出会いの場とするためです)

3)攻撃力の高いヒラタ系、ノコギリ系は顎縛りしましょう

4)3〜7日同居させ、「メイトガード」していたらほぼペアリングが完了しています。

詳細はこちらから!

ミラビリスは♂の♀に対する気性は意外と温厚で挟み殺しは少ないようです。

《カブトムシ・クワガタのペアリング方法》

□□□ 幼虫の育て方 □□□

【お勧めのエサ】

菌糸もしくは完熟系のマット。

菌糸の場合はオオヒラタケで飼育が可能です。

また、マット、カワラ菌糸、カンタケ菌糸で飼育された方のブログではカンタケのアベレージが1mm程度大きいくらいでしたので、食性が広くどれでも同じ程度に成長すると考えます。

ノコギリクワガタは通常のカブトマットでも問題ありませんし、ノコギリ専用として販売されているマットでもOKです。菌糸を使うとマットよりも早く羽化すると言われています。

六脚堂おすすめマット

六脚堂おすすめマット

メーカー マット
月夜野きのこ園 完熟マット
SANKO 育成クヌギマット
フジコン プレミアム 有機くぬぎ微細 フレーク
KBファーム 栄養フレークEX 50L(大袋)

【飼育容器】

♂はブロー容器 800CC~1400ccにて。マット飼育で60mm程度までは可能です。

♂の大型化を狙うなら1400CC以上でいきましょう。

♀なら800ccで十分です。

【えさ交換回数】

♂、♀ともに1〜2回。

【設定温度】

21〜25℃程度。25℃前後だと羽化も早くなるので大型は望めないような気もします。

また、18〜20℃帯だと温度が低く羽化不全や蛹化できずに☆になるケースもあります。

【孵化から羽化までにかかる時間】

♂は10〜12ヶ月で、♀は8〜10ヶ月で羽化してきます。

※マットの劣化や環境の変化によって変わります。

※管理環境(管理温度、飼育するエサ等)の違いによって個体差があります!

この記事は2024年7月の記事です。

トレンドが変わったらまた追記していく予定です。

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2024-08-02

アフリカンノコ!!ミラビリスが来た!!

【24年8月2日】

ミラビリス、ウムハンギ。憧れのアフリカン。

この2種は、まあ高額種。カブト派の自分でもやってみたいな〜と思っていたノコギリクワガタ。それがチャンスがやってきました。

お手頃価格の小さめの♂2のトリオをオークションで見つけたのです。

スペックは、

累代:F4

産地:タンザニア Mt.ウサンバラ

サイズ:♂1 60.0mm ※上翅にシワあり

    ♂2 52.0mm

    ♀   35.0mm

割出し日:3頭とも2024年6月上旬

状態:未使用・未後食

この子達はよく寝ると聞いています。5ヶ月から長くて10ヶ月。まだ2ヶ月。とほほ。

この子達はやや温度高めで産卵設定するのですが成熟は7ヶ月と考えても年末ですか。乾かさないように管理しなきゃですね。

今。たくさん寝る子たちは、ティティウスシロカブト(6ヶ月)、メリーメンガタクワガタ(6ヶ月)あたりですか。霧吹きを忘れないように、それぞれ20〜25ペアいますので忘れないようにしないとですね笑

あ、ビルマ二クスゴホンヅノもいるか!忘れないように笑

続報をお楽しみに〜

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

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