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クワガタの育て方|国産ノコギリクワガタの飼い方を解説!

KAZ.YOSHII

『クワガタを育てよう!!』

男の子の憧れの虫。それがクワガタ。

近くに自然のない環境で育った方なら、その憧れはより強いものではないかなと思います。かくいう私も、都心部で育ったため大人になってからその魅力に魅了されてしまいました。

 私の経験談も交え、クワガタの飼育方法をわかりやすくお伝えできればと思います。注意として、相手は声も表情も鳴き声もあげない生き物ですので、すべてにおいて『確実なことは言えない』ということです。

突然☆になってしまうこともありますし、予想以上に長生きすることもあります。これらはあくまでも、セオリーと経験談を交えてお伝えしているとご理解いただければと思います。

□□□ 成虫を育てる □□□

クワガタの成虫を飼育するだけであれば、

・直射日光を防ぎ

・乾燥を防ぎ

・隠れ場所をつくり

・餌を与える

この4点さえ抑えれば、しっかりと育てる事が可能です!

では、クワガタを飼うには。解説していきましょう!!

1)生体の入手方法

これがいなければ始まりません笑

おそらくこのページにたどり着いたということは、すでに家にいる状況。とは思いますが、いくつかの入手方法をお伝えします。

・山で採集

  ここにいる!という情報が重要です。なかなか教えてくれるものでも無いのですが。。

  キャンプ場の外灯などにも集まるので情報を集めましょう。

・地元のペットショップ、ホームセンターなどで購入

・昆虫愛好家のグループ、オンラインの昆虫販売業者などから入手。

などがあげられます。まずは入手しましょう!

なお、このページではクワガタの飼育をメインに説明を致しますが、カブトムシも同様です。

・飼育容器

クワガタの成虫飼育には飼育ケースを使います。「コバエシャッター」などの専用ケースはコバエなどの雑虫の侵入を防ぎ、湿度も保てる優れものです。

専用ケースなら、

コバエシャッター

コバエ抑制ケース

クリアスライダー

などがあります。

こちらにケースの大きさをまとめてあります。

写真は専用ケースのコバエシャッター。

ホームセンターなどで販売されている、いわゆる虫かごなどは、フタの部分の隙間が多いため乾燥しやすく(湿度が保ちにくい)、コバエなどの侵入を許してしまいます。

・ディフェンスシート、新聞紙

小さな通気の穴があいている専用のビニールシートです。コバエの侵入防止、保湿に効果的です。ケース本体とフタに挟んで使います。新聞紙も、保湿効果が高いので便利ですが、上から覗きにくくなってしまうというデメリットが有ります。

コバエの侵入防止と乾燥防止。これが一番重要。

なぜなら、コバエはマットに卵を産み、とてつもない早さで繁殖します。そうなると、飼育についての家族の同意はもう絶対に得られません!笑

清潔に飼育をするための必需品と言えます。なおキッチンペーパーでもOKです!

※写真のような一般的な虫かごは空気穴が大きいため、挟めたほうが良いですね。

(大きさを実感いただくために缶コーヒーを置いてみました。)

・クワガタの飼育床

専用のほだマットや各種発酵マット加水して使います。腐葉土や木屑を細かく粉砕したものをマットと呼んでいます。マットは針葉樹マットと広葉樹マットが販売されていますが、成虫の飼育のみであればどちらでもOKですが、針葉樹マットは安価ですし雑虫対策にもなりますのでおすすめです。

→ケースに3cmの深さ程度入れてあげて下さい。

→写真はハムスターなどで使用する広葉樹チップです。( マットよりも汚れたときの交換が楽です。)

広葉樹の白樺チップはおすすめです。

なお、100円ショップやホームセンターで販売されている、幼虫飼育用のマット(土)でも成虫の飼育は可能です。

おすすめをいくつか掲載しておきます。どれも使えますが、飼育される方によって選択はまちまちなのです。私は羽化したての成虫には広葉樹の白樺チップを。成熟した成虫には私は針葉樹マットを使用しています。(飼育ステージによって使い分けしていますので。)

・エサ

市販の昆虫ゼリーがおすすめです。少しでも長生きしてもらいたいと願うなら、ホームセンターやスーパーで安く買えるものではなく、専用の高タンパクと言われるゼリーもおすすめです。

またバナナ等の果物やヨーグルトも良いですが、すぐに悪くなってしまうので不衛生です。

ゼリーが無くなったら、または1週間ほど経っていれば残っていても交換しています。

およそ3〜4日に1回程度のペースで交換していますが、羽化からの時期や、個体によってサイクルを変えています。ヘラクレスオオカブトなどの大きな外国産カブトムシは、大食漢なので60gなどの大きなゼリーを与えます。

おそらく日本で一番売れている、KBファームのプロゼリー(16g)。専用メーカーだけあってしっかりした商品です。数日で白カビが出ることがありますが、防腐材が入っていないということがわかります。結果、昆虫にとっても良いものだと言えますね。

これは個人の感想ですが、100均の黒糖系のゼリーを使っている方はコバエが多い様な気がしています。甘い匂いにさそわれるのでしょうか。

・転倒防止材

クワガタがひっくり返ったときに、自分で復帰出来るように樹皮や木片を入れましょう。ひっくり返ったままだとどんどん衰弱してしまうので、起き上がるときの足がかりが必要になりす。

※私は、山などから拾ってきたものは別の虫が住み着いていたりするので、冷凍処理したり、夏は車のトランクなどに入れ高温の熱で処理したあと乾燥させ、対策します。

※餌皿も転倒防止に役立ちます(左上)・クワガタ専用のきれいなブロックも販売されています(右上)

・転倒防止も兼ねる、プラスチックの餌皿 (16gタイプ)

・転倒防止も兼ねる、プラスチックの餌皿 (18gタイプ)

・転倒防止用の小枝

・転倒防止の足場

・成虫の隠れ場所

クワガタも天敵から身を守るため、本能的にすぐに隠れようとします。木の皮を剥いだようなものをマットの上に置いてあげて下さい。樹皮マットはこちら。

これは無くても困ることはありませんが(マットを5cm位入れておけば潜ってくれるので)、ストレス回避や転倒した時のためにも入れてあげて下さい。

マットが3センチ程度ひいてあるような、クワガタが潜れる状態でしたら、無くても問題はありません。

これも、飼育ケースの大きさや、ケースの中の見た目にもこだわる方がいらっしゃいます。いくつかおすすめしますね。

・セット後に加水する道具(霧吹き)

セットした後、マットを加水するときに便利です。あると便利なアイテムです。虫かごのようなケースはフタに隙間が多いためとても乾燥しやすいのです。

クワガタは、数日エサが無くても生きていられますが乾燥には弱いものです。

(過度な湿度はケース内の温度を上昇させてしまうのでこれも注意です。)

100円ショップで購入できます。

・家族の同意(特にお母さん)

最重要項目です笑

家族、特に奥様やお母さん、お姉さん、妹さん、昆虫が嫌いな人は多いです。コバエが家中を飛んでいたり、餌が腐って不衛生となるなら、絶対に許可してくれません。そのためにも、飼育はきちんと衛生的に行われることを説明し、そして実践しましょう。上記のキッチンペーパーや新聞紙はとても大切です!!!

□□□ クワガタ成虫飼育のまとめ  □□□

・温度管理

 夏場の高温には要注意です。

適温は25〜28℃です。35℃を超えると危険信号です!

・マットの管理

乾燥していたら霧吹きで表面を湿らせてください。

またマットに汚れが目立つようなら交換しましょう!コバエの発生源になります。

ほか、体が湿って匂いが出てきたら交換です!

・転倒に注意

クワガタはひっくり返るとつかまるものがないとすぐ起き上がれないので、樹皮や木片を入れておきます。

・エサ切れに注意

エサは減り具合を見ながら切らさないようにしてください。

・飼育する頭数

1ケースに♂が2頭以上いる環境の場合、ケンカをしてお互いに傷つけあってしまうことがあります。弱ってしまい寿命も短くなるので、可能ならば 1頭ずつで飼育するのが理想です。

いかがでしたでしょうか!ここまでできれば完璧です!

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2023-05-19

クワガタに卵を産ませたい!

夏に採ってきたクワガタ。せっかくだから、卵を産ませたい!そう思ったが吉日。

クワガタに産卵させるには幾つかの重要なポイントがあります。そのポイントをおさえれば、比較的簡単に産卵させてクワガタを増やす事ができます。

かくいう私も、カブクワブリードにハマったきっかけがこれでした。是非、お子さんがいらっしゃる方は子供と一緒にチャレンジしてみよう!

□□□ 卵を産ませる □□□ 

ーーー卵を産ませるポイントーーー

1)十分な成熟期間(羽化してからの時間)をとって交尾させる。

交配されたクワガタは、羽化したときに形は整っていますが、体の中が完全にできあがって

いないことがあります。それを判断するには「後食」しているかどうか。

(エサを食べ始めているかどうかということです。)

後食してから成熟するまで、クワガタは1〜2ヶ月を要します。この成熟前に♂と♀を同居させても交尾はできない(しない)ので成虫になってエサを食べ始めてから同居させます。

※山などで採集してきたクワガタは、既に交尾が終わっているケースが多いので交尾は不要です。

そして交尾済みの♀は♂を避ける傾向もありますので、♂から逃げ回るようなら一度ケースから♂を出して別の日に再チャレンジしてみましょう。

私は、大きなケースに4〜5頭づついれて自然に任せますが、しっかりと観察したい場合はこれらの管理ができると良いかもしれません。

MEMO

虫の種類によってさまざまですが成虫になってからの時間が短いと交尾や産卵がうまくできません。 成熟の目安として大事なのが「エサを食べはじめた」という事です。 その後「エサの量が増えた」「ケース内で羽ばたく」 などの行動が見られるようになったら 成熟して交尾が出来るようになっている可能性が高いです。

2)温度管理

産卵させるクワガタに温度をあわせます。

国産のクワガタは23〜27℃が適温となります。

温度は35℃位までが限界値だと考えてください。普段は木陰や湿った地面にいますので、夏の虫というイメージはありますが意外に高温には弱いのです。直射日光にも気を付けてください。

MEMO

ギラファノコギリクワガタなど、外国産クワガタは種によって管理温度に若干の差が出てきますのでそれぞれの飼育ページを御覧ください。

3)交尾をさせる(ペアリング)

成熟したペアであれば、特別に何かをしなくても♂と♀を同じケースで同居させておけば交尾を行います。

確実に交尾させたい場合はメスを木の上に乗せさらにその上から優しくオスを後ろから乗せてあげると交尾をします。それをハンドペアリング と言います。

 《ハンドペアリング》の行い方

※山で採ってきクワガタは、採集の前に交尾している可能性がとても高いです。

4)産卵用のケースの準備

元気な♀ならセット後次の日から産卵をはじめます。産卵から孵化(ふか)までは2週間~1ヶ月くらいになります。

使用するケースは、飼育用に準備したものよりも大きなケースを用意しましょう。

※写真はクリアスライダー(ラージ)

クワガタの幼虫飼育用マットに加水します。

強く握って団子になる程度です。マット10リットルに対して500cc程度でしょうか。ただし、販売されているマットの水分量にも大きく左右されます。まずは握ってみて、水分が下の写真の様な状態かどうかをチェックしてみてください!

イメージは強く握って団子になるかどうかです。

ケースにマットを敷き詰めます。下は強く押し込んで固めましょう。

(写真は専用工具ですが、握りこぶしで押し付けても構いません)

ケースの7割くらいまで硬めに押しつぶします。

写真では専用器具を使っていますが、手や足で押し付けてしまいます。

残りはふんわりと引きます。

転倒防止に足場とゼリーを入れて完成です。足場は樹皮でもなんでも構いません。

産卵セットを組んで1〜2週間後、ケースの底や側面に卵が見えるようになります。できれば暗く静かなところに置いておくのがベストで、1週間おきにゼリーの交換時にケースの横を除いてみましょう。

1ヶ月も経過すれば幼虫も見えてくるはずです!

5)いよいよ割り出し!

ケースを開けて、幼虫や卵を取ることを「割り出し」や卵で回収することを「採卵」と言います。

1頭のメスからおよそ30~40頭ほどの幼虫(卵も含む)を得ることができると思います。

卵で取り出すことを「採卵」と言いますが、卵で管理すると孵化率が下がるため、幼虫で「割り出し」することをおすすめします。また初めてだと卵を潰してしまうおそれもあります。

ケースの大きさにもよりますが、環境が合うと一度に30~50産むことも!大きければ大きいほど、広い範囲で卵を産んでくれますよ!元気な♀だとこの様に、幼虫も卵もたくさん取れます!

これを2~3回繰り返すことで、1♀から50頭ほどの幼虫が採れれば大成功です!(数は、飼育できる分だけにしましょう!)

6)卵が採れたら

クワガタムシやカブトムシは、成虫になってからは大きくなりません。

幼虫の間にどれだけ大きくなるかで羽化した際のサイズが変わります。従いまして、幼虫の期間にどれだけ栄養価の高い餌を与え、太らせられるかが、成虫になった時のサイズを決定付けます。

□卵の管理

産卵セットから卵が出てきたら。

いくつか管理方法がありますが、今回はプリンカップでマット管理の説明をします。

「写真はネプチューンオオカブト」

プリンカップなどの容器に、産卵セットで使用したマットを半分ほど敷き詰めます。(乾いている場合は少し加水してください)そのマットに、箸などでくぼみを作り、そこに優しく卵を置いていきます。

その上から、保湿のためにマットを被せ、蓋をします。蓋には空気穴をいくつか開けておきましょう。

数週間で、卵から幼虫に孵化してきます。透明なカップなら、ハシに置いた卵が還るところを観察できます!

2週間から、1ヶ月で幼虫に孵化してきます!このまま大きな幼虫にしてしまおう!

次回、「クワガタの幼虫飼育」に続きます!

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2023-05-20

クワガタの幼虫を育てよう!

ここまで来たら油断せずに、大きなクワガタになるよう一生懸命お世話しよう!!

□□□ 幼虫飼育方法 □□□ 

ーーー卵を産ませるポイントーーー

クワガタの幼虫飼育では発酵マットを使います。

クワガタの幼虫飼育はひとつの容器で多頭飼育も可能ですが基本的には一つの容器に1頭ずつ飼育した方が無難です。

※写真は、まだ初齢幼虫(生まれたて)のため一旦大きなケースに10頭ほどまとめたものです。

3令幼虫になり、雌雄判別できるタイミングで1頭ずつに引っ越しの予定です。

MEMO

購入したマットの袋を開けたときに、う◯この様な匂いがするときがあります。これは嫌気発酵といって、マット内の酸素が欠乏し、バクテリアが活動停止しているときに起こります。けっして劣化しているわけではないのです。(暑い時期に起こりやすいです。)

この場合、「ガス抜き」という作業が必要となります。

ガス抜きは、一度袋からマットを取り出し、新鮮な空気に数日間触れさせるとバクテリアが再度活動し始めにおいも解消します。

POINT

・飼育するカブトムシにあった温度で、直射日光の当たらない静かな場所で管理します。(むやみに触ったり、ボトルから幼虫を出したりするとストレスになり大きく育ちにくくなります。。

・飼育する容器の通気を確保し酸欠やマットのムレ、乾燥に注意しましょう。

・幼虫飼育をはじめてから成虫になるまでに何回かエサ交換を行います。交換のサイクルは3ヶ月が目安です。(マットにムシやコバエが出た場合は交換しましょう)

ーーー幼虫飼育で使うものーーー

1)飼育容器

クワガタの幼虫飼育には飼育ケースまたは飼育ボトルを使います。専用ケースを使用すると管理も便利です。

左が幼虫飼育の専用ボトル(800cc)、真ん中がSeriaで販売されているボトルに穴あけ加工とタイペストシールでアナを塞いだもの、右はデジケースHR-2。5頭くらいならこれで飼育可能です。

2)発酵マット(幼虫の餌になります)

クワガタの幼虫飼育には、いくつか専用メーカーがあります。ホームセンターでも購入は可能です。探し始めるとかなりのバリエーションがあってどれにしたら良いかわからなくなると思いますので、私が使っているものなどをご紹介します。

フジコン クワガタ育成マット

きのこマット

完熟マット

フォーテック ヒラタ・ノコ1番

これらを使用しておけば、まず問題はありません!

POINTO!

マットに中にはバクテリアが住んでいます。バクテリアの状態で「嫌気発酵」の匂いが出ますがガス抜きという作業を必要とすることがあります。また、昆虫マットはコバエの好物でもありますので、対策は必要となります!

ーーー幼虫飼育セット方法ーーー

クワガタの幼虫飼育では、飼育ケースに「ガス抜きと加水」をした発酵マットをつめてその中で幼虫を飼育します。

・発酵マットのガス抜きと加水をする

発酵マットは使う前に発酵臭を飛ばす作業(ガス抜き)と水を加えて水分の調整を行います。

・発酵マットをケースに詰める

ガス抜きと加水の処理ができたらマットを入れます。特に固く詰める必要はありませんが、マットを入れたらトントンと容器を地面にあてて少し隙間を詰めておきます。

・クワガタの幼虫をセットする

・準備したボトルにに幼虫を入れます。

カブトムシの幼虫飼育は大きなケースでで複数飼育可能ですが、基本的には一つの容器に1頭ずつ飼育した方が無難です。

発酵マットに幼虫が入るくらいの穴を掘って幼虫を置いてあげると幼虫は自分で発酵マットの中へ潜っていきます。幼虫が潜ったのを確認したら、フタをしてセット完了です。

□幼虫の温度管理

静かな場所で温度の場所で管理します。大体のカブトムシは20~25℃の間で管理します。

温度管理が出来ない場合には、夏場はなるべく涼しい場所に置くようにしてください。

□マット交換のタイミング

幼虫の成長具合や発酵マットの状態に合わせて発酵マットの交換が必要です。

1)発酵マットのかさが減った

2)表面に幼虫のフンが目だってきた

などが見られたら交換のタイミングです。

下の写真は1000ccの容器で3令幼虫(30g)を3ヶ月飼育した時の様子です。

大粒のフンが大量に見えます。ここまでフンが多いと交換のタイミングとしては遅すぎますのでもう少し早く交換して上げましょう。

次の夏までの大まかなスケジュール

いつ卵から幼虫になったか、また地域の温度によって、若干の誤差はありますが。

8〜9月(夏〜秋)

幼虫飼育開始から少し寒くなるまでの10月までは、非常に沢山のマットを食べます。 3週間間隔でマットの減りを確認して、減った分を補充してください。

糞が目立つように(全体の1/2ほど)なってきたらマットを全て交換してください。

11〜4月(冬〜春)

11月にはマットを全て交換をして4月まで寒い場所で保管をしてください。

(地域による温度差はありますが)クワガタは冬季に20℃前後以上で飼育をすると大きな幼虫も、小さく羽化をしたり羽化が出来なくなる場合があります。

冬期間は、0~15℃で飼育してください。(凍らない場所で)

4~6月(春)

3週間間隔でマットの減りを確認して、減った分を補充してください。

糞が目立つよう(全体の1/2ほど)になってきたらマットを全て交換してください。

6月(夏に向けて)

ここからがポイントです!

6月上旬にマットを全て交換をして以降は、減った分のみ交換してください。 6月中旬~7月上旬にかけて蛹化することが多くなりますので、大きな震動を与えないように注意をしましょう!!

蛹室を作り始めると、ケース側面・底面に縦長の空洞を作ります。空洞を確認できないときは、ケース底の丸く色が変わった場所が確認できますので、その場所が蛹室の印になります。

蛹室を確認してから、1ヵ月半ほどで羽化をしますので、成虫がマットの上に出てきていないか

2日間隔ほどで確認をして下さい。 ケース越しに羽化をしていることが確認できるようであれば、羽化後1週間後には取り出して大丈夫です。

(羽化直後は、体がまだ柔らかく翅がしまえていないこともあります。)

POINT!!

マットの交換の際に、蛹室を壊してしまったら・・・。

蛹室を作るためにカブトムシはかなりの体力を使います。もう一度作ることになると幼虫は小さくなってしまいます。

そこで、「人工蛹室」といって私達が蛹になるためのお手伝いをすることができます。

次の記事では、幼虫から蛹へ!

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2023-05-23

冬のクワガタ幼虫飼育!

極寒の北海道では、冬の飼育方法がとても大事になります。

クワガタの幼虫たちは寒くなる11月くらいまで成長を続け、15℃を切るくらいから冬の休眠体制に入ります。

東北くらいまではそこまで気を使わなくとも、0℃を切るような寒い地方では、冬の温度キープがとても大切になってきます。

特に六脚堂は札幌にありますので、真冬の気温はマイナスになってしまいます。そんな冬をどう過ごすべきか。

対応方法をお伝えいたします。

□□□ 冬に備えた環境つくり □□□

大事なのは、20℃と5℃をいったり来たりするような環境には置かないことです。15℃を超えてくるあたりから、幼虫はエサを食べ始めます。逆に10℃を切ると休眠モードに入ります。

これでは、春よりも前に羽化してしまいますので、休眠に入ったら5〜8℃をキープできるような環境を作ってあげましょう。

それでは必要なものを上げていきます。

1)発泡スチロールの箱

ホームセンターで購入することができます。大きさは飼育しているケースと数で選んでみてください。当然ではありますが、厚みがあるほど保温能力に優れます。

・発泡スチロール 箱 (肉厚)

これを縦に繋げて大きくしている仲間もいます。

2)薄手のヒーター(爬虫類や小動物用のヒーター)

※右の黒い機械はサーモスタッドです。   後ほどご説明します。

3)温度計

箱の中の温度をできれば一定に保ちたいものです。上がりすぎては困るので、用意した箱でどのくらいスイッチをONにすれば何度になる。ということは調べておきたいです。

□□ 温度を自動で調整したい! □□

時間ごとに温度計を見ながら温度を調整するのはとても大変!

そんなときは、2つの方法があるのです。

ひとつ目は、「サーモスタッド」です。(ヒーターの写真、右にある機械)

このサーモスタッドは、設定した温度よりも低くなったと感知すると電源が入り、それ以上を超えると自動でスイッチが切れる。という機械です。

詳細を教えてくれるブログを発見しました。

https://my-best.com/5167

21年までは、このサーモスタッドが昆虫飼育ではスタンダードな機械でしたが、22年に入り、とても便利なIT機器が現れました。それが、上の写真にある左側の白い温度計。これはSwitch botと言われる温度計で、別途「SwitchBot ハブミニ」と専用のスマートプラグを連携させると、サーモスタッド変わりになってくれます。(wifiが通っていなければなりません)

更に、スマホと連動して外からでも操作、温度を見る事が出来るのです!

スマホアプリと連動できるので、外部からも温度のチェックができ、かつヒーターやスポットクーラーなどを遠隔操作できます。

そして、温度計のログを記録しておいてくれますので、とても便利!よって、サーモスタッドがたくさん余ることになりました。

使い方をクワカブブリーダーyoutuberの「わたくわ」さんが詳しく説明してくれている動画です。とても聴きやすい声で、マイクの性能もよくよくできた動画ですので登録しています!

□□ ケースが大きい!どうしよう! □□

発泡スチロールには入り切らない量がいます。。どうしよう。。そんなときは、自作してしまいましょう!

六脚道では、スタイロフォームをホームセンターでカットしていただいて箱を作っています。

縦 50センチ×横 85センチです。(プチプチを挟んで蓋を閉めます。)

ヒーターの上部にはすのこを起きアルミ保温シートを張ってダイレクトに熱がケースに当たらないように処理しています。

ちなみにスタイロフォームは1850×900サイズで「厚さ」も重要です。1cm/3cm/5cmとバリエーションがあります。

当然厚さの有る方が保温効果は高いのです。ご自宅のお部屋の中であれば1cmで良いのでしょうが、強度に不安が残るので、様々補強の方法は検討ください!

六脚堂の保管場所、倉庫部分は真冬0℃に近づいてしまうので、5cmで作成しました。無骨になりますが保温効果は高いので満足しています。このケースを用いて、温度が5℃を切ったらスイッチON。ヒーターによって、温度が10℃まで上がったらスイッチOFF。

凍ってしまわないように。そして活動もしないような温度で調整をします。

やはり、カブトムシ・クワガタは6月頃をめがけて羽化してほしいですからね!

また、発泡ケースなどはとても湿気が溜まりやすいので乾燥剤などをたまに入れます。80%超えたりしちゃいますので。

このページでは、《ヒーターのレビュー》を行っていますので参考にどうぞ。

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KAZ.YOSHII

映像・WEB・システム開発の会社「WILLPLANT」の代表取締役。

会社内で、幼虫飼育1000頭を行なっているカブクワおじさんでありつつ、ラジコンバギー(ストック)で2022年、全日本16位(JMRCA)。

カブクワバトル動画、カブトコロシアムの主宰でもある。

WILLPLANTのWEBはこちら コンテンツ制作:カブトコロシアム

《Xのアカウント》

X:@kazuhiroyoshii